ここでは、変換定義の開発について説明します。
トランスレーション仕様の決定
Formatmanagerクライアントにてフォーマット変換定義を入力する前に、フォーマット変換を実施するにあたって、事前に内容を確認しておくべき事項があります。
事前に決定しておく項目を、以下に示します。
入力データと出力データの種類の確認
相手システムのデータと自システムのデータを対比しながら、入力データと出力データはそれぞれ何が必要で、どの入力データからどの出力データを作成するのかを確認します。
入出力データの格納形式の確認
入力データがファイルに格納されてくるのか、メモリに格納されてくるのかを確認します。また、前処理との関連を確認します。同様に、出力データについても確認します。
データのフォーマット形式の確認
それぞれのデータが、Formatmanagerで変換が可能なフォーマット形式になっているかを確認します。
フォーマット形式が一致しない場合は、Formatmanagerの実行前後にフォーマットの整形用プログラムを別途作成するか、Formatmanagerのレイアウト調整機能を使用して、変換が可能なフォーマットにします。
Formatmanagerで変換が可能なフォーマット形式については、“ISI 解説書”の“ユーザ固有フォーマットについて”、および“XML文書について”を参照してください。
文字コードの確認
入力データと出力データの文字コードを確認します。Formatmanagerで入出力できる文字コードはシフトJIS、EUC、JEF、dbcs90、JIS、KEIS、JIPS(E)、UTF-8/UCS2です(入力データと出力データは同じ文字コードとなります。例えば、入力がシフトJISの場合は出力もシフトJIS、入力がEUCの場合は出力もEUCです)。
入力データがその他の文字コード(EBCDICなど)の場合は、文字コード変換機能を使用して、フォーマット変換前後に文字コード変換を実施します。
フォーマット変換機能において基準となる文字コードは、変換テーブルの文字コードで決定されます。変換テーブルがEUCの場合は、EUCの入力データであるとみなしてフォーマット変換が行われます。変換テーブルの文字コードは、Formatmanagerクライアントの[サーバ転送先設定]画面で指定します。詳細は、“FEDIT/FL-TABLE ヘルプ”を参照してください。
出力データの各項目の設定方法の確認(フォーマット変換)
出力データの各項目は、入力データのどの項目から設定するかを確認します。以下の問題があった場合は、それぞれの対応を行ってください。
問題点 | 対応策 |
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入力データから取得できる値だけでは決定できない項目がある。 | 利用者プログラムの作成を検討してください。入力データ以外の値を使用して出力に設定するプログラムを作成することで、“フォーマット変換”と“XML変換”で呼び出すことができます。詳細は、“ISI リファレンス”の“ユーザ固有フォーマットの利用者プログラムAPI”または“ISI リファレンス”の“XML文書の利用者プログラムAPI”を参照してください。 |
入力項目と出力項目のデータ属性が一致していない。 | フォーマット変換の“最適化転記”を使用してください。入力データを出力データの属性で整形して出力します。詳細は、“ISI 解説書”の“最適化転記”を参照してください。 |
値の読み替えが必要。 | フォーマット変換の“項目コード変換(CSV)”で、CSVファイルを用意するか、“項目コード変換(DB)”で、データベースを用意して読み替えを実施してください。 |
Formatmanagerの機能では設定できない。 | 利用者プログラムの作成を検討してください。“フォーマット変換”と“XML変換”で呼び出すことができます。詳細は、“ISI リファレンス”の“ユーザ固有フォーマットの利用者プログラムAPI”または“ISI リファレンス”の“XML文書の利用者プログラムAPI”を参照してください。 |