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Systemwalker Centric Manager 使用手引書 監視機能編

5.3 ベンダ固有のMIBを追加する

LAN機器ベンダなどが自社機器に対応して拡張した、固有のMIBをSystemwalkerで扱うためには、その固有のMIBを追加してください。ベンダ固有のMIBの入手については、各ベンダに問い合わせてください。

手順

  1. [Systemwalkerコンソール]で、[ポリシー]メニューから[監視]-[MIBの拡張]を選択します。

    →[MIB拡張操作]画面が表示されます。

  2. MIBを追加する場合には、[MIB拡張操作]画面で[登録]ボタンをクリックします。

    MIB拡張ファイルのIMPORTS文のFROM項目で指定したファイルが、Systemwalkerインストールディレクトリ\MPWALKER.DM\mibディレクトリに登録されていないとエラーになります。

  3. ポリシーを配付します。

    →“ポリシーを配付する”を参照してください。

MIB登録について

MIB 拡張操作を行うと、登録するMIB定義にRFC上の規約違反があると、“ASN1コンパイルに失敗しました”と表示され拡張に失敗する場合があります。

以下に示す原因と対処方法に従って対処してください。

1. 識別子の記述誤り

識別子には、以下の規約があります。

詳細に関しては、CCITT(ITU-T) X.208を参照願います。

例)

《誤》Network OBJECT IDENTIFIER ::= { fujitsu 2 }

《正》network OBJECT IDENTIFIER ::= { fujitsu 2 }

2. 型の記述誤り

型には、以下の規約があります。

詳細に関しては、CCITT(ITU-T) X.208を参照願います。

例)

《誤》grAtmVcStatsEntry OBJECT-TYPE
SYNTAX grAtmVcStatsTableEntry

《正》GrAtmVcStatsEntry OBJECT-TYPE
SYNTAX GrAtmVcStatsTableEntry

3. 1つのファイルに複数の定義が存在

BEGIN-ENDで囲まれた構文がファイル中に複数存在する場合、分割して別ファイルにする必要があります。その場合、ファイル名をDEFINITIONS ::= BEGIN の前に記述された文字列で保存後、拡張する必要があります。

4. 列挙型の変数定義が「0」から始まっている

列挙型の変数が「0」で始まっている場合、値の定義を削除後、拡張する必要があります。

例)

《誤》TruthValue ::= INTEGER {
true(0),
false(1)
}

《正》TruthValue ::= INTEGER {
true,
false
}

5. SNMPv2形式で記述されたファイルのSTATUSに「mandatory」が指定されている

SNMPv2のSTATUSに指定できる値は、“current”、“deprecated”、“obsolete”です。

6. コンパイル対象がSNMPv2にもかかわらず、コンパイラがSNMPv1と認識する

コンパイラは、SNMPv1/SNMPv2の判断をSNMPv2-SMIがIMPORTSされている/されていないで判断します。コンパイル対象がSNMPv2で記述されている場合、SNMPv2-SMIをIMPORTS に追加して、拡張する必要があります。

7. Systemwalker Centric Managerのバージョンレベル

MIB拡張ポリシーの配付先となる部門管理サーバ、運用管理クライアントがV13.0.0以前の場合、Counter64,BITSのデータタイプを含むファイルをMIB拡張することはできません。SNMPv2形式の場合は、バージョンに関わらずBITSのデータタイプを含むファイルをMIB拡張することはできません。

8. 無視されるIMPORTS定義

以下のIMPORTS定義は、MIB拡張時に内部定義されているため、MIBを固有で追加する必要はありません。