機能説明
ポリシー情報の複製(クローン)を作成するために、運用管理サーバ上で定義されているマスタノードのポリシー定義情報の移出/移入を行います。
本コマンドは、監視ポリシーが互換モードの場合のみ使用可能です。
記述形式
mppolclone | {-b 移出先ディレクトリ|-r 移入元ディレクトリ} {-h ホスト名|-i IPアドレス} |
オプション
“移出先ディレクトリ”が示すディレクトリに、ポリシー情報を移出(退避)します。“移出先ディレクトリ”は、フルパスで指定します。本オプションは、-rオプションと組み合わせて指定することはできません。
“移入元ディレクトリ”が示すディレクトリのポリシー情報を移入します。“移入元ディレクトリ”には、以前移出(退避)したポリシー情報が格納されているディレクトリを、フルパスで指定します。本オプションは、-bオプションと組み合わせて指定することはできません。
ポリシー情報を移出/移入するマスタノードのホスト名(ノードプロパティとしてホスト名として設定されている値)を指定します。ホスト名は物理IPアドレスに対するホスト名を指定して実行してください。本オプションは-iオプションと組み合わせて指定することはできません。
ポリシー情報を移出/移入するマスタノードのIPアドレスを指定します。IPアドレスは物理IPアドレスを指定して実行してください。本オプションは-hオプションと組み合わせて指定することはできません。
復帰値
コマンドが正常終了しました。
コマンドが異常終了しました。
コマンド格納場所
Windows | Systemwalkerインストールディレクトリ\mpwalker.dm\mpcmtool\backup\bin |
Solaris | /opt/systemwalker/bin |
実行に必要な権限/実行環境
移出/移入対象となるマスタノードは、コマンドを実行する運用管理サーバの管理対象ノードである必要があります。
移入する場合、ポリシー情報のクローンを作成するノードと、ポリシー情報を移出したマスタノードにインストールされているSystemwalker Centric Managerは同一バージョン、同一インストール種別である必要があります。また、Systemwalkerインストールディレクトリ、その他関連製品の構成についても同一である必要があります。
移入する場合、移入を行うマスタノードのポリシーデータ(-bオプションで移出したデータ)は、移入コマンドを実行するサーバと同一サーバで採取されている必要があります。
本コマンドを実行する前に、Systemwalker Centric Managerの機能(サービス/デーモン)が正常に起動されていることを、mppviewc(プロセスの状態表示コマンド)を使用して確認してください。
【Windows】
Administrator権限が必要です。
運用管理サーバで実行可能です。
以下のWindows OS上で本コマンドを実行する場合、[管理者として実行]を選択して起動したコマンドプロンプト上で実行してください。
Windows 7
Windows Vista
Windows Server 2008 STD/Windows Server 2008 DTC/Windows Server 2008 EE/Windows Server 2008 for Itanium-Based Systems
Windows Server 2008 Foundation
Windows Server 2008 R2
以下にコマンドプロンプトの起動例を示します。
例:
[スタート]-[アクセサリ]-[コマンド プロンプト]を右クリックして表示されるメニューから、[管理者として実行]を選択して起動する。
【Solaris/Linux】
システム管理者(スーパーユーザ)権限が必要です。
運用管理サーバで実行可能です。
注意事項
移出時に出力先ディレクトリが存在していない場合、ディレクトリを作成するかどうか確認メッセージを出力します。確認メッセージに対し“y”を入力すると、ディレクトリを作成し処理を継続します。確認メッセージに対し“y”以外を入力すると、コマンドが復帰コード0で終了します。
移出時に出力先ディレクトリが存在していた場合、既存のディレクトリを削除(clear)するかどうか確認メッセージを出力します。確認メッセージに対し“y”を入力すると、ディレクトリを削除し処理を継続します。確認メッセージに対し“y”以外を入力すると、コマンドが復帰コード0で終了します。
アプリケーションの監視を行うには、指定したホスト名にポリシー情報を移入後、移入されたアプリケーションを業務管理ツリーに登録してください。
登録方法については、“Systemwalker Centric Manager 使用手引書 監視機能編”を参照してください。
ポリシーのモードが通常モードの場合は、監視ポリシーの定義情報は移出/移入されません。監視ポリシーの定義情報を移出/移入するには、移出元ノードと移入先ノードを同一のポリシーグループに登録してください。
詳細については、“Systemwalker Centric Manager 使用手引書 監視機能編”の“ポリシーグループを作成する”を参照してください。
[性能監視-インタフェース情報設定(ネットワーク性能)]画面で設定した情報は、本コマンドでは移出/移入されません。
使用例1
運用管理サーバで、指定したホスト名(hostname)のポリシー情報を移出します。
【Windows】
mppolclone -b c:\work\data -h hostname
【Solaris/Linux】
# mppolclone -b /work/data -h hostname
使用例2
運用管理サーバで、指定したIPアドレス(10.10.10.10)のポリシー情報を移出します。
【Windows】
mppolclone -b c:\work\data -i 10.10.10.10
【Solaris/Linux】
# mppolclone -b /work/data -i 10.10.10.10
使用例3
運用管理サーバで、指定したホスト名(hostname)にポリシー情報を移入します。
【Windows】
mppolclone -r c:\work\data -h hostname
【Solaris/Linux】
# mppolclone -r /work/data -h hostname
使用例4
運用管理サーバで、指定したIPアドレス(10.10.10.10)にポリシー情報を移入します。
【Windows】
mppolclone -r c:\work\data -i 10.10.10.10
【Solaris/Linux】
# mppolclone -r /work/data -i 10.10.10.10
実行結果/出力形式
運用管理サーバで、指定したホスト名のポリシー情報を移出する場合
【Windows】
mppolclone -b 移出先ディレクトリ -h ホスト名 ※ダイアログで、開始確認のメッセージ、進捗状況、実行結果が表示されます。
【Solaris/Linux】
# mppolclone -b 移出先ディレクトリ -h ホスト名 処理経過を示すメッセージ mppolclone: mppolclone ended.
運用管理サーバで、指定したIPアドレスのポリシー情報を移出する場合
【Windows】
mppolclone -b 移出先ディレクトリ -i IPアドレス ※ダイアログで、開始確認のメッセージ、進捗状況、実行結果が表示されます。
【Solaris/Linux】
# mppolclone -b 移出先ディレクトリ -i IPアドレス 処理経過を示すメッセージ mppolclone: mppolclone ended.
運用管理サーバで、指定したホスト名にポリシー情報を移入する場合
【Windows】
mppolclone -r 移入元ディレクトリ -h ホスト名 ※ダイアログで、開始確認のメッセージ、進捗状況、実行結果が表示されます。
【Solaris/Linux】
# mppolclone -r 移入元ディレクトリ -h ホスト名 処理経過を示すメッセージ mppolclone: mppolclone ended.
運用管理サーバで、指定したIPアドレスにポリシー情報を移入する場合
【Windows】
mppolclone -r 移入元ディレクトリ -i IPアドレス ※ダイアログで、開始確認のメッセージ、進捗状況、実行結果が表示されます。
【Solaris/Linux】
# mppolclone -r 移入元ディレクトリ -i IPアドレス 処理経過を示すメッセージ mppolclone: mppolclone ended.