DBミラーリングシステムは、データベースを二重化することで、高信頼なデータベースの運用を実現します。
図5.21 DBミラーリングシステム
DBミラーリングシステムには、以下の特長があります。
データベースの高信頼化
DBミラーリングシステムは、ハードウェア、ソフトウェアを含め、業務で運用するデータベースサーバを完全に二重化したシステムです。また、DBミラーリングシステムでは、運用中のデータも二重化しており、データベースに蓄積するデータの保護を含め、高信頼なデータベースの運用を実現します。
業務アプリケーションでは、データベースサーバの二重化を意識する必要がありません。そのため、データベースサーバで予期せぬトラブルが発生した場合でも、トラブルを意識せずに運用を継続することができます。
データベースの運用の効率化
二重化したデータベースを利用することで、通常の業務を運用しながら、同じデータを活用した別の業務を運用することができます。
ミラーリングされたデータベースでは、データを参照する業務を運用することが可能です。
また、データベースのミラーリングの操作を一時的に停止させ、ソフトウェアのパッチ適用などを行うことができます。
高信頼性が求められるシステムや24時間運用を行うシステムにおいては、データベースサーバの二重化やクラスタ化が必須となります。
データベースサーバの二重化やクラスタ化を実現するシステムにおいては、データベースサーバで発生した異常を迅速にリカバリする、またはデータベースサーバの資源配置に柔軟に対応するために、アプリケーションサーバ側でさまざまな対応を行う必要があります。
また、3階層モデルでは、アプリケーションとデータベースシステムが動作する環境が異なるため、各システムに異常が発生したときの対応も必要となります。
Connection Managerは、種々な問題を解決し、高信頼でかつ柔軟な3階層モデルを容易に構築することができます。
参照
Connection Managerについての詳細は、“Connection Manager ユーザーズガイド”を参照してください。
Connection Managerを利用し、データベースサーバを二重化した場合の例を以下に示します。
図5.22 Connection Manager
Connection Managerを利用することにより、アプリケーションで接続先となるノードを意識する必要はありません。業務がアクセス対象とする資源の配置先ノードに、Connection Managerが自動的に接続します。
システムの高信頼化を実現するため、Symfoware Severでは、Mirroring Controllerと組み合わせることにより、データベースを二重化しています。
Mirroring Controllerでは、正系ノード(業務で利用されるデータベースサーバ)と副系ノード(ミラーリングされたデータベースサーバ)の各ノード間でのデータベースの二重化と運用制御を行います。
図5.23 Mirroring Controller
参照
Mirroring Controllerについての詳細は、“Mirroring Controller 解説書”を参照してください。