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Symfoware Server アプリケーション開発ガイド(埋込みSQL編)

2.1 アプリケーションの設計に必要な概念

埋込みSQLアプリケーションを利用してデータベースアクセスの設計を行う場合、埋込みSQLに関係する基本的な概念を理解する必要があります。ここでは、埋込みSQLアプリケーションを利用してデータベースアクセスを行うアプリケーションの設計に必要な概念として、セション、トランザクションおよびコネクションについて説明します。

セション

Symfoware/RDBにアクセスする環境をセションと呼びます。

1つのプロセスで1つのセションを実行する場合は、最初のSQL文の実行時にSymfoware/RDBが自動的にセション環境を作成しています。一般的には、利用者は特にセションを意識する必要はありません。

以下の場合は、セションを意識し、複数作成する必要があります。

アプリケーション内で、セションを操作する関数を呼び出すことで、1つのアプリケーションプロセスで複数のセションを同時に作成することができます。

詳細については、“2.2 セション”を参照してください。

トランザクション

Symfoware/RDBでは、データベースの更新は、データ操作のSQL文の実行ごとに行われるのではなく、トランザクション制御のSQL文に従って、データベースの更新が行われます。データベースの更新の単位をトランザクションと呼びます。

詳細については、“2.3 トランザクションと排他制御”を参照してください。

コネクション

コネクションとは、クライアントのアプリケーションがサーバのSymfoware/RDBデータベースにアクセスするために、クライアントとサーバの間を結んだ接続関係のことです。アプリケーションがデータベースシステムとコネクションをもつことによって、そのデータベースシステムの資源を操作することができます。

詳細については、“2.4 コネクション”を参照してください。


アプリケーションと、セション・トランザクション・コネクションの関係を以下に示します。

図2.1 アプリケーションと、セション・トランザクション・コネクションの関係

1つのアプリケーションプロセスには、1つまたは複数のセションを作成できます。

1つのセションでは、1つまたは複数のトランザクションを実行することができます。ただし、1つのセションで複数のトランザクションを同時に実行することはできません。

1つのセションから、1つまた複数のコネクションを接続することができます。