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Symfoware Server V10.0.0 トラブルシューティング集

7.1.1 セットアップの準備作業

セットアップの準備作業でよくある質問と、その回答について説明します。

SolarisLinuxシステム管理者権限(root権限)で行う作業と、Symfoware Serverの管理者権限で行う作業の区別は?(Solaris/Linuxの場合)

専用の管理者IDを作成して、Symfoware Serverのセットアップや保守作業などのSymfoware Serverの管理作業を行ってください。

基本的な運用を行う場合

Symfoware Serverの運用管理を行う前に発生する作業については、UNIXシステムの管理者でなければできないため、システムの管理者で行います。

システム管理者で実施する操作には以下があります。

  • Symfoware Serverのインストール

  • ディスクスライスの設定

  • ディスクスライスの権限付与

  • 共用メモリなどのサイズを獲得するためのシステムファイルの編集

  • Symfoware Serverの管理者への権限付与

それ以外の操作は、オペレーションミスなどでシステム破壊からの危険性をできるだけなくすためにも、通常システムの管理者で行うのではなくSymfoware Serverの管理者IDで管理運用するのが一般的です。

なお、Symfoware Serverの管理者のIDは、RDBディクショナリを作成したID(rdbcrdicコマンドを発行したID)になります。

マルチRDB運用を行う場合

マルチRDB運用を行う場合、RDBシステムにはRDBシステム名を付加する必要があります。また、Symfoware Serverの管理者は、RDBディクショナリを作成したユーザになります。RDBディクショナリとRDBシステム名を関連づけるのは環境変数RDBNAMEです。

たとえば、“tanaka”というユーザがUNIXシステムにログインし、環境変数RDBNAMEにRDBSYS1という値を設定してrdbcrdicコマンドを実行すると、RDBSYS1システム用のRDBディクショナリが作成され、そのRDBシステムの管理者は“TANAKA”になります。このRDBシステム上で“tanaka”以外のユーザがスキーマ、表といったデータベース資源にアクセスする場合には、“tanaka”または“tanaka”から権限の付与権を与えられた別のユーザから、その資源に対するアクセス権を与えられる必要があります。

一方で、“tanaka”はUNIXシステムから見た場合には、特権を持たない一般ユーザのため、OSとして保護している資源(たとえばデータベーススペース作成のためのローデバイス)については、UNIXシステム管理者からアクセス権を与えられている必要があります。最初に説明したRDBディクショナリの作成では、“tanaka”はRDBディクショナリを作成するためのRAWデバイスに対する読込みおよび書込み権限をUNIXシステム管理者から与えられている必要があります。

マルチRDB運用を行う場合、それぞれのRDBシステムはそれぞれ違った業務のために構築されているはずです。したがって、RDBSYS1システムの管理者は“tanaka”、RDBSYS2システムの管理者は“yamada”といったように、それぞれの業務ごとに管理者を設定します。

RDBシステムの管理者はRDBディクショナリ作成時のユーザであるため、たとえばRDBSYS1、RDBSYS2の両方のシステムの管理者を“tanaka”とすることもできますが、異なる業務の管理者には異なるユーザIDをそれぞれ設定して、明示的に対象のRDBシステムを意識できるようにすることをお勧めします。