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Symfoware Server V10.0.0 アプリケーション開発ガイド(ODBCドライバ編)

D.3.9 エラー処理

エラー処理を行うサンプルコードについて説明します。

TryからCatchステートメントで、エラー発生時のエラー処理ルーチンを指定します。ADO.NETを使用してODBCエラーが発生した場合、OdbcExceptionクラスをキャッチすることで、SQLSTATEやエラーメッセージなどが確認できます。SQLSTATEやエラーメッセージをキーにしてエラー処理を切り分け、その後の振る舞いを決めることが可能です。

参照

エラーメッセージの対処法は“メッセージ集”を参照してください。

ODBC以外のエラーは、Exceptionクラスをキャッチすることでエラー情報が確認できます。ODBC以外のエラーの対処方法は、Microsoft Visual Studio .NET ドキュメントを参照してください。

本サンプルコードでは、接続文字列を間違えて入力しエラーを発生させます。発生したエラーのメッセージとSQLSTATEをWebページ上に表示します。

アプリケーションの手順

  1. OdbcConnectionオブジェクトを生成します。(ConnectionStringプロパティに接続文字列を間違えて設定する)

  2. TryステートメントからCatchステートメントの範囲内にエラーが発生する可能性のあるコードを記述します。

  3. OdbcConnection.Openメソッドでコネクションを接続します。(パスワードを間違えて指定しエラーを発生させます)

  4. Catchステートメントに処理したいエラーのクラスを指定します。
    OdbcException.Errors.CountプロパティでODBCのエラー数を取得します。
    OdbcException.Errors.MessageプロパティでODBCのエラーメッセージを取得します。
    OdbcException.Errors.SQLStateプロパティにでSQLSTATEを取得します。
    Exception.MessageプロパティでODBC以外のエラーメッセージを取得します。

  5. 処理がすべて行われた後に行う処理を、Finallyステートメント以降に記述します。

'オブジェクト宣言
Dim con As Microsoft.Data.Odbc.OdbcConnection

Dim i As Integer
Dim msgstr As String

'1. OdbcConnectionオブジェクトの生成(コネクション文字列を間違えて設定)
con = New Microsoft.Data.Odbc.OdbcConnection("DSN=DSN01;UID=USER01;PWD=XXXXXX")

'2. Try ~ Catch の範囲内にエラーが発生する可能性のあるコードを記述
Try

    '3. コネクション接続(エラー発生)
    con.Open()

    'データ処理を記述

    'コネクション切断
    con.Close()

'4. OdbcExceptionクラスのキャッチ
Catch ex As Microsoft.Data.Odbc.OdbcException
    For i = 0 To ex.Errors.Count - 1
        msgstr &= ex.Errors(i).Message & "<br>"
        msgstr &= "SQLSTATE: " & ex.Errors(i).SQLState & "<br>"
    Next
    Label1.Text = "ODBC Error Message<br>" & msgstr

'4. Exceptionクラスのキャッチ
Catch ex As Exception
    msgstr = ex.Message
    Label1.Text = "Error Message<br>" & msgstr

'5. Tryステートメント終了時の処理
Finally

    'オブジェクトの破棄
    con.Dispose()

End Try