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Interstage Application Server/Interstage Web Server J2EE ユーザーズガイド

25.1 リソースアダプタの種別

リソースアダプタにはJ2EEアプリケーションからの要求をEISに通知する同期型のリソースアダプタ(これをアウトバウンド・リソースアダプタと呼びます)と、EISから非同期で通知されるメッセージをJ2EEアプリケーションで処理することが可能なリソースアダプタ(これをインバウンド・リソースアダプタと呼びます)があります。リソースアダプタによってはリソースアダプタ固有の情報を管理する管理対象オブジェクトが定義されている場合があります。

以下にそれぞれについて説明します。

アウトバウンド・リソースアダプタ

アウトバウンド・リソースアダプタはアプリケーションと同期して動作するリソースアダプタです。リソースアダプタはアプリケーションからの処理要求を受けてEISの処理を実行します。
アウトバウンド・リソースアダプタを使用する場合には、Interstage管理コンソールを使用してConnectionFactoryの定義名を指定してください。アプリケーションはJNDIのlookupメソッドに定義名を指定して実行することでConnectionFactoryを取得し、EISへの処理要求を実行します。JNDIを使用することで処理要求はIJServerによって接続管理、トランザクション管理、セキュリティ管理が行われます。

インバウンド・リソースアダプタ

connector1.5規約以降で追加されたリソースアダプタです。インバウンド・リソースアダプタはアプリケーションとは非同期で動作し、リソースアダプタが必要に応じてアプリケーションに処理を要求します。リソースアダプタはEISからの処理要求を受けて必要なタイミングでMessage-driven Beanを呼び出してアプリケーションサーバに処理要求を配信します。配信されたメッセージはMessage-driven Beanの各種定義に従ってEJBコンテナによって管理されます。

Message-driven Beanとの連携

インバウンド・リソースアダプタの受信アプリケーションはMessage-driven Beanで作成できます。EJB2.1規約以降のMessage-driven Beanは受信するメッセージの形態(これを受信対象種別と呼びます)として“JMS”または“resourceadapter”を選択できます。“resourceadapter”を選択した場合には、受信対象とするリソースアダプタのリソースアダプタ名を選択します。Message-driven Beanは選択したリソースアダプタのメッセージリスナインタフェースに合わせて実装されている必要があります。Message-driven Beanの実装方法については“第14章 Message-driven Beanの実装”を参照してください。

管理対象オブジェクト

connector1.5規約以降のリソースアダプタには管理対象オブジェクトが定義されている場合があります。リソースアダプタはConnectionFactoryとは別にリソースアダプタ固有の情報を管理することが必要な場合があります。リソースアダプタにはこの固有の情報を管理するオブジェクトを管理対象オブジェクトとして定義することができます。管理対象オブジェクトを使用する場合には、Interstage管理コンソールを使用して管理対象オブジェクトの定義名を指定してください。アプリケーションはJNDIのlookupメソッドに定義名を指定して実行することで管理対象オブジェクトを取得し、処理を実行します。

注意

定義名の設定時の注意事項

定義名を設定する際には、以下の名称間で一意の名前をつける必要があります。

  • connector1.0規約のリソースアダプタの定義名

  • connector1.5規約のConnectionFactoryの定義名

  • connector1.5規約の管理対象オブジェクトの定義名

また、connector1.0規約のリソースアダプタの定義名は、connector1.5規約のリソースアダプタのリソースアダプタ名とも重複しないような一意の名前を設定してください。使用可能な文字種は、Interstage管理コンソールのヘルプ画面を参照してください。