ページの先頭行へ戻る
Interstage Application Server アプリケーション作成ガイド(データベース連携サービス編)

7.6.3 ORB(Object Request Broker)の指定

  アプリケーション(またはアプレット)を起動するための環境設定として、使用するORBを選択する必要があります。
  OMG規約では、システム上に存在する複数のORB(Object Request Broker)から、使用するORBを選択する方法が規約化されています。
  ここではこの仕様に基いて、使用するORBとしてCORBAサービスを指定する方法について説明します。(クライアント/サーバ共通です。)

注意事項

  必ずORBの指定を行ってください。

ORBの指定方法の種類

  ORBの指定方法として以下の方法があります。どちらかの方法を用いて使用するORBを指定してください。

  1. アプリケーション起動時に指定する方法

  2. 環境設定ファイルを用意する方法

  いずれの方法も、Java実行環境の「プロパティ情報」として以下の値を設定することでCORBAサービスのORBを指定します。

表7.1 ORB指定のためのプロパティ情報

プロパティ名

設定値(CORBAサービスを使用)

org.omg.CORBA.ORBClass

com.fujitsu.ObjectDirector.CORBA.ORB

org.omg.CORBA.ORBSingletonClass

com.fujitsu.ObjectDirector.CORBA.SingletonORB

  以下ではそれぞれの指定方法について説明します。

(1) アプリケーション起動時に指定する方法

  Javaアプリケーション実行時に、Javaコマンドのパラメタとしてプロパティ情報を設定します。以下のように-Dオプションに続けて必要な情報を記述してください(バッチファイルやシェルスクリプトを使用してアプリケーションを起動する場合は、これらのファイルの中で以下を指定してください)。

プロパティ情報の指定例

java -Dorg.omg.CORBA.ORBClass=com.fujitsu.ObjectDirector.CORBA.ORB \
-Dorg.omg.CORBA.ORBSingletonClass=com.fujitsu.ObjectDirector.CORBA.SingletonORB
<アプリケーションのクラス名>

注1)
  
-Dの直後には空白文字は入れません。

(2) 環境設定ファイルを用意する方法

  
  「プロパティ情報」を記述したテキストファイル(ファイル名:orb.properties)を作成し、<プロパティ名java-homeに設定されているフォルダ>\libに格納してください。

  以下のフォルダに格納します。

<JDKインストールフォルダ>\jre\lib
または、
<JREインストールフォルダ>\lib

  
  
「プロパティ情報」を記述したテキストファイル(ファイル名:orb.properties)を作成し、<プロパティ名java-homeに設定されているディレクトリ>/libに格納してください。

  以下のディレクトリに格納します。

<JDKインストールディレクトリ>/jre/lib/
または、
<JREインストールディレクトリ>/lib

ファイルorb.propertiesの内容

org.omg.CORBA.ORBClass=com.fujitsu.ObjectDirector.CORBA.ORB
org.omg.CORBA.ORBSingletonClass=com.fujitsu.ObjectDirector.CORBA.SingletonORB