Interstage Application Server リファレンスマニュアル(コマンド編)
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第11部 保守編> 第27章 保守情報採取コマンド

27.3 ihsrlog

名前

 ihsrlog − ログのローテーション

形式

(1) ファイルサイズ単位でのローテーション

 ihsrlog -s logfile size count [-c|-m mode]

(2) 日数単位でのローテーション

 ihsrlog -d logfile time count [-c|-m mode]

機能説明

 本コマンドは、アクセスログまたはエラーログとして出力するログファイルを、ファイルサイズまたは日数単位にローテーションを行うコマンドです。
 環境定義ファイル(httpd.conf)のErrorLogディレクティブ、CustomLogディレクティブ、IHSTraceLogディレクティブ、およびTransferLogディレクティブのパラメタ指定時に使用します。
 以下に、本コマンドのオプションとパラメタを示します。

-s

 ファイルサイズ単位でローテーションを行います。

-d

 日数単位でローテーションを行います。

logfile

 ログファイルを格納するディレクトリ、およびファイル名プレフィクスを指定します。
 ディレクトリは、実際に存在するディレクトリ名を、絶対パスまたは環境定義ファイル(httpd.conf)内のServerRootディレクティブからの相対パスで指定します。
 出力されるログファイルの形式は、以下のようになります。

size

 1ファイル当たりの最大ログファイルサイズを、Mバイト単位で指定します(-sオプション指定時のみ有効)。1から2047までを指定することができます。ローテーションは、ログ出力によりログファイルを更新する際に、ファイルサイズが指定したサイズを超過している場合に行います。

 ulimitコマンド(ボーンシェル系)またはlimitコマンド(Cシェル系)で設定されたファイルサイズが本設定値よりも小さい場合は、ulimitコマンドまたはlimitコマンドで設定されたファイルサイズが最大ログファイルサイズとなります。なお、コマンドの詳細については、各OSのドキュメントを参照してください。

time

 ローテーション間隔を日数で指定します(-dオプション指定時のみ有効)。1から365までを指定することができます。ローテーションは、以下のタイミングで行います。

「Interstage HTTP Serverの起動日の0:00から指定した日数×24時間」経過後の次のログ出力時

 ただし、以下の条件の場合にもログファイルのローテーションを行います。なお、以下の条件でローテーションを行った場合でも、上記のタイミングに変更はありません。

count

 ファイル数の上限値を指定します。0から999までを指定することができます。
 ファイル数が上限値に達した場合は、以下の条件により最も古いログファイルを削除して新しいログファイルを作成します。

 -sオプション指定時
 sizeで指定したファイルサイズ単位。
 -dオプション指定時
 timeで指定した日数単位。

 0、または1が指定された場合は、logfileパラメタで指定された1つのファイルでローテーションを行います。

-c

 本コマンドの以下の処理について、旧バーション(V6.0以前)の形式でログファイルを出力します。

 ローテーション処理
 本オプションを指定した場合、countで指定したファイル数の上限値は、Interstage HTTP Serverの起動から停止までの間だけ有効となります。したがって、再起動した場合は、前回の起動中に作成されたログファイルは削除の対象とならないため、不要であれば手動でログファイルを削除する必要があります。
注)削除せずに再起動を繰り返した場合は、ディスク容量を圧迫する可能性があります。
 本オプションを指定しない場合、countで指定したファイル数の上限値は、Interstage HTTP Serverの起動・停止にかかわらず、すべてのファイルに対して有効となります。したがって、再起動した場合でも、前回の起動中に作成されたログファイルを含めて、最も古いログファイルから削除されます。
 出力ファイル名
 本オプションを指定した場合、出力されるログファイルの形式は、以下のようになります。
 本オプションを指定しない場合、出力されるログファイルの形式は、以下のようになります。

-m mode

 ログファイルのアクセス権限を設定します。modeには、以下の値を指定することができます。本オプションを省略した場合は、ログファイルのアクセス権限は、“644”に設定します。“644”に設定した場合、管理者には読込み権限および書込み権限があり、グループ・一般ユーザには書込み権限はなく、読込み権限だけになります。

設定値

管理者

グループ

一般ユーザ

読込み権限

書込み権限

読込み権限

書込み権限

読込み権限

書込み権限

600

×

×

×

×

640

×

×

×

644(省略時)

×

×

660

×

×

664

×

666

 ○:アクセス権限があります。
 ×:アクセス権限がありません。

注意事項

 定期的にInterstage HTTP Serverまたはオペレーティングシステムを再起動して運用している場合は、-dオプションを指定して日数単位のローテーションを行う際に、以下のことに注意してください。
 日数単位のローテーションは、Interstage HTTP Serverの起動日からの日数でローテーションが行われるため、timeに設定した日数がInterstage HTTP Serverまたはオペレーティングシステムを再起動する間隔よりも長い場合は、ローテーションが行われないことがあります。必要に応じて、Interstage HTTP Serverまたはオペレーティングシステムを再起動する間隔よりも短い日数をtimeに設定するか、Interstage HTTP Serverまたはオペレーティングシステムを再起動する間隔を見直してください。

使用例


 環境定義ファイル(httpd.conf)において、アクセスログファイル(1Mバイト単位、ファイル数の上限値5)を、ファイル“C:\Interstage\F3FMihs\servers\FJapache\logs\accesslog”に出力する設定を行う場合(インストールパスはデフォルト)

CustomLog "|ihsrlog.exe -s logs/accesslog 1 5" ihs-analysis

 環境定義ファイル(httpd.conf)において、アクセスログファイル(1日単位、ファイル数の上限値5)を、ファイル“C:\Interstage\F3FMihs\servers\FJapache\logs\accesslog”に出力する設定を行う場合(インストールパスはデフォルト)

CustomLog "|ihsrlog.exe -d logs/accesslog 1 5" ihs-analysis


 環境定義ファイル(httpd.conf)において、アクセスログファイル(1Mバイト単位、ファイル数の上限値5)を、ファイル“/var/opt/FJSVihs/servers/FJapache/logs/accesslog”に出力する設定を行う場合(インストールパスはデフォルト)

CustomLog "|/opt/FJSVihs/bin/ihsrlog -s logs/accesslog 1 5" ihs-analysis

 環境定義ファイル(httpd.conf)において、アクセスログファイル(1日単位、ファイル数の上限値5)を、ファイル“/var/opt/FJSVihs/servers/FJapache/logs/accesslog”に出力する設定を行う場合(インストールパスはデフォルト)

CustomLog "|/opt/FJSVihs/bin/ihsrlog -d logs/accesslog 1 5" ihs-analysis


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