Interstage Application Server アプリケーション作成ガイド (CORBAサービス編)
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付録D サンプルプログラム> D.4 実行手順(Solaris/Linux)> D.4.8 Portable-ORB

D.4.8.3 Portable-ORB/四則演算

 ここでは、同一システム(サーバ)にCORBAサービスとPortable-ORBをインストールした上で、同一システム内のWebサーバ上にJavaアプレットを格納し、Windows(R)クライアント上にJavaアプレットとPortable-ORBをダウンロードして使用する場合の実行例を示します。
 なお、Windows(R)クライアント上にJBKプラグインをインストールしておいてください。

 また、ここでは以下のいずれかをサーバアプリケーションとして使用します。

種別

ディレクトリ (注1)

静的インタフェース/四則演算(C言語)

$OD_SAMPLES/CalcSample/c

静的インタフェース/四則演算(C++言語)

$OD_SAMPLES/CalcSample/c++

注1)
 ここで使用している環境変数は以下のとおりです。なお、Interstageのインストールパスはデフォルトです。

環境変数

備考

OD_SAMPLES

/opt/FSUNod/src/samples

/opt/FJSVod/src/samples

<作成/サーバ>

  “静的インタフェース/各種データ型(C言語)”の<作成>を参照してください。

<作成/クライアント>

 クライアントアプリケーションの作成手順を以下に示します。
 クライアントアプリケーションは、サーバ上で作成します。

  1. 環境変数の設定

     コマンドプロンプトを起動し、環境変数CLASSPATH、PATHを設定します(PORB_HOME:Portable-ORBのインストールパス(/opt/FJSVporb))。

     CLASSPATH=.:$PORB_HOME/lib/ODporb4.jar:$PORB_HOME/lib/CosNaming4.jar:$CLASSPATH
     export CLASSPATH

     PATH=/opt/FJSVawjbk/jdk5/bin:$PATH
     export PATH


    注)
     JDKのインストールパス(/opt/FJSVawjbk/jdk5)は使用するJDK, JREのバージョンに合わせて変更してください。使用するJDK, JREを変更した場合は、JDK,JREのバージョンに合わせて環境変数CLASSPATHも変更してください。

  2. クライアントアプリケーションの作成

     makeコマンド、およびcreate-jar.shを実行して、クライアントアプリケーションのjarアーカイブファイル(client2.jar)を作成します。

     make
     create-jar.sh


  3. デジタル署名の実施

     作成したクライアントアプリケーションのjarアーカイブファイルと使用するPortable-ORBのライブラリにデジタル署名を実施し、クライアントアプリケーションを実行するWindows(R)クライアントでデジタル署名を有効とするための環境設定を行います。
    デジタル署名の詳細については、“ダウンロードオブジェクトと署名対象オブジェクト”および“keytool/jarsigner/policytoolを使用した場合のデジタル署名”を参照してください。

<実行>

 作成したアプリケーションの実行手順を以下に示します。

  1. クライアントアプリケーションのコピー(サーバマシン)

     作成したクライアントアプリケーションをWebサーバのドキュメントルート配下に存在する任意のディレクトリにコピーします(APPLETDIR:アプレットの格納パス)。
     なお、client2.jarは<作成/クライアント>の“デジタル署名の実施”でデジタル署名を実施したjarアーカイブファイルです。

     mkdir $APPLETDIR
     cp $PORB_SAMPLES/CalcSample/java/CalcSample4.html $APPLETDIR
     cp $PORB_SAMPLES/CalcSample/java/CalcSample4.js $APPLETDIR
     cp $PORB_SAMPLES/CalcSample/java/client2.jar $APPLETDIR


  2. Portable-ORBファイルのリンク(サーバマシン)

     Webサーバにおいて、Portable-ORBをダウンロード可能なようにリンクコマンドを使用してリンクを作成します。
     なお、ODporb4_plugin.jar, CosNaming4_plugin.jar, InterfaceRep4_plugin.jarは<作成/クライアント>の“デジタル署名の実施”でデジタル署名を実施したjarアーカイブファイルです。

     cd $APPLETDIR
     ln -s $PORB_HOME/lib/ODporb4_plugin.jar ODporb4_plugin.jar
     ln -s $PORB_HOME/lib/CosNaming4_plugin.jar CosNaming4_plugin.jar
     ln -s $PORB_HOME/lib/InterfaceRep4_plugin.jar InterfaceRep4_plugin.jar
     ln -s $PORB_HOME/etc etc


  3. Portable-ORBの動作環境ファイルの設定(サーバマシン)

     Portable-ORBの動作環境ファイルを設定します。porbeditenvコマンドを使用して、$PORB_HOMEに格納される動作環境ファイルのホスト情報を設定します。

  4. サーバアプリケーションの登録(サーバマシン)

     サーバにおいて、サンプルアプリケーションディレクトリへ移動します。その後、registar.shを実行して、サンプルプログラムを実行するために必要なインプリメンテーションリポジトリIDとオブジェクトリファレンスを登録します。

     register.sh


  5. サーバアプリケーションの起動(サーバマシン)

     exec-SV.shを実行して、サーバアプリケーションを起動します。

     exec-SV.sh &


  6. クライアントの実行(Windows(R)クライアントマシン)

     Windows(R)クライアントにおいて、Portable-ORBのORBクラスが動作するようにORBクラスの指定を行います。指定方法については、“ORB(Object Request Broker)の指定”を参照してください。
     その後、ブラウザでCalcSample4.htmlが格納されるURLを指定し、アプレットを起動します(CalcSample4.htmlをダブルクリックした場合(fileプロトコル使用)は、セキュリティチェックの対象となり正常に動作しないことがあります)。
     入力画面から数値や文字を入力して“OK”をクリックし、結果を確認します。

  7. サーバアプリケーションの終了(サーバマシン)

     サーバにおいてstop-SV.shを実行して、サーバアプリケーションを停止します。

     stop-SV.sh


  8. サーバアプリケーションの登録削除(サーバマシン)

     unregister.shを実行して、不要となったサンプルプログラムのインプリメンテーションリポジトリIDとオブジェクトリファレンスを削除します。

     unregister.sh



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