以下の手順で、クラスタ環境を削除します。
ノードを削除します。
AdvancedCopy ManagerのGUIを使用してノードを削除します。ただし、Storage管理サーバ業務の場合、この操作を行う必要はありません。
Storageサーバを兼用している場合は、以下の手順を行った後にノードを削除してください。
なお、コマンドの詳細については、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書 テープバックアップ連携編』の「各種コマンド」を参照してください。
削除の手順は、削除するデバイスの種類により異なります。以下に、デバイスの種類に応じた削除手順を説明します。
業務ボリュームの削除
業務ボリュームを削除する場合は、以下の手順で行います。なお、本作業は、削除対象の業務ボリュームを撤去する前に必ず実施してください。
テープバックアップ管理クラスを削除します。
acmtpmgmtclassdel(テープバックアップ管理クラス削除コマンド)で実施します。
詳細については、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書 テープバックアップ連携編』の「acmtpmgmtclassdel(テープバックアップ管理クラス削除コマンド)」を参照してください。
acmhistdel(履歴情報削除コマンド)を実行して、削除対象の業務ボリュームのバックアップ履歴をすべて削除します。
以下は、コマンド実行例です。
# /opt/FJSVswstc/bin/acmhistdel -z /dev/dsk/c1t1d0s6 /dev/dsk/c1t1d0s6 acmhistdel completed # |
acmbkpoldel(ディスクバックアップポリシー削除コマンド)およびacmtpbkpoldel(テープバックアップポリシー削除コマンド)を実行して、削除対象の業務ボリュームのバックアップポリシーを削除します。
以下は、それぞれのコマンド実行例です。
# /opt/FJSVswstc/bin/acmbkpoldel /dev/dsk/c1t1d0s6 /dev/dsk/c1t1d0s6 acmbkpoldel completed # # /opt/FJSVswstc/bin/acmtpbkpoldel /dev/dsk/c1t1d0s6 /dev/dsk/c1t1d0s6 acmtpbkpoldel completed # |
acmdevinfoset(デバイス情報設定コマンド)を実行して、削除対象の業務ボリュームのデバイス情報を削除します。
以下は、コマンド実行例です。
# /opt/FJSVswstc/bin/acmdevinfoset -o /dev/dsk/c1t1d0s6 acmdevinfoset completed # |
バックアップボリュームの削除
バックアップボリュームを削除する場合は、以下の手順で行います。なお、本作業は、削除対象のバックアップボリュームを撤去する前に必ず実施してください。
テープバックアップ管理クラスを削除します。
acmtpmgmtclassdel(テープバックアップ管理クラス削除コマンド)で実施します。
詳細については、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書 テープバックアップ連携編』の「acmtpmgmtclassdel(テープバックアップ管理クラス削除コマンド)」を参照してください。
削除対象のバックアップボリュームを未使用の状態にします。
ボリュームが未使用の状態とは、該当のボリュームがバックアップ履歴に存在しない状態です。バックアップ履歴に存在している場合は、バックアップ履歴を削除してください。同じバックアップ履歴が、テープにも存在する場合は、テープの履歴は削除する必要はありません。詳細については、acmhistdel(履歴情報削除コマンド)を参照してください。すでに未使用の場合は、次へ進みます。
以下は、コマンド実行例です。
# /opt/FJSVswstc/bin/acmhistdel -m DISK -g 1 /dev/dsk/c1t1d0s6 /dev/dsk/c1t1d0s6 acmhistdel completed # |
acmdevinfoset(デバイス情報設定コマンド)を実行して、削除対象のバックアップボリュームのデバイス情報を削除します。
以下は、コマンド実行例です。
# /opt/FJSVswstc/bin/acmdevinfoset -o /dev/dsk/c1t2d1s6 acmdevinfoset completed # |
注意
バックアップボリュームを削除すると、設定済みのバックアップポリシーを満たさない状態(バックアップボリューム数が保存世代数より少なくなるなど)になる場合があり、この場合、その後のバックアップ運用が継続できなくなってしまいます。このため、バックアップボリュームを削除する場合には、必ず、事前に、設定済みのバックアップポリシーを確認してから行うようにしてください。
なお、前述のようにバックアップボリュームに余裕がない場合は、替わりとなるバックアップボリュームを登録後、目的のバックアップボリュームを削除するようにしてください。
業務を停止します。
PRIMECLUSTERのRMSメインウィンドウを使用して、削除対象の業務を停止します。
リソースを削除します。
PRIMECLUSTERの“userApplication Configuration Wizard”を使用して、対象業務に登録されているAdvancedCopy ManagerのリソースとTSMのリソースを削除します。userApplicationがAdvancedCopy Managerのリソースのみで作成されている場合、userApplicationごと削除します。
参照
userApplicationとリソースの削除方法については、『PRIMECLUSTER 導入運用手引書』を参照してください。
セカンダリノードで共有ディスクをマウントします。
AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクをセカンダリノードでマウントします。
Storage管理サーバ業務とテープサーバ業務を兼用している場合、リポジトリ用共有ディスクもセカンダリノードでマウントします。
TSMのクラスタ設定を解除します。
『ETERNUS SF TSM PRIMECLUSTER 適用ガイド』を参照し、セカンダリノード上でPRIMECLUSTER環境削除プロシジャを実行します。
PRIMECLUSTER環境削除プロシジャの実行は以下のコマンドを使用してください。
# cd TSM用共有ディスクのマウントポイント/tsm/cluster # ./tsmclunset_safe -k Sec -m TSM用共有ディスクのマウントポイント |
注意
プライマリノードの環境は削除しないでください。
セカンダリノードでテープサーバ業務のクラスタアンセットアップコマンドを実行します。
# /opt/swstorage/bin/tboclunset_lxprm -n 論理ノード名 |
削除対象を確認します。
コマンドで指定した論理ノードについての情報が表示されます。表示された内容を確認の上、Enterキーを押します。
# /opt/swstorage/bin/tboclunset_lxprm -n nodeMGR AdvancedCopy Manager Tape Server settings were as follows. Cluster system : PRIMECLUSTER Node type : Secondary Mount point : /STGMGRDISK Node name : nodeMGR Function : Tape Server Do you want to continue with un-setting of AdvancedCopy Manager Tape Server cluster? [default:y] |
クラスタ環境解除処理を中断する場合は“n”、処理を継続する場合は“y”を入力するかそのままEnterキーを押します。
セカンダリノードのクラスタアンセットアップコマンドが終了します。
クラスタアンセットアップコマンドの完了画面が表示されます。
swstm 2003 The Tape Server cluster deletion of the secondary node has been completed. Next, delete the clust er environment of the primary node. # |
注意
アンセットアップコマンド終了時に、プライマリノードのクラスタ環境アンセットアップを行うようにメッセージ出力されますが、引き続きセカンダリノードでStorage管理サーバ業務またはStorageサーバ業務のクラスタアンセットアップコマンドを実行してください。
セカンダリノードでStorage管理サーバ業務またはStorageサーバ業務のクラスタアンセットアップコマンドを実行します。
手順は、「Storage管理サーバ業務、Storageサーバ業務の削除」の「5.1.2 削除作業詳細」の11.から14.を実施してください。
セカンダリノードで共有ディスクをアンマウントします。
AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクをセカンダリノードでアンマウントします。
Storage管理サーバ業務の場合、リポジトリ用共有ディスクもセカンダリノードでアンマウントします。
プライマリノードで共有ディスクをマウントします。
AdvancedCopy Manager共有データ用の共有ディスクをプライマリノードでマウントします。
Storage管理サーバ業務の場合、リポジトリ用共有ディスクもプライマリノードでマウントします。
TSMのクラスタ設定を解除します。
『ETERNUS SF TSM PRIMECLUSTER 適用ガイド』を参照し、プライマリノード上でPRIMECLUSTER環境削除プロシジャを実行します。
PRIMECLUSTER環境削除プロシジャの実行は、ETERNUS SF AdvancedCopy Manager テープサーバオプションのCDをマウントしCD上の以下コマンドを実行してください。
# cd CD-ROMマウントポイント/tape-mgr/solaris/pkg/tsm/CLUS # ./tsmclunset_safe -k Pri -m TSM用共有ディスクのマウントポイント |
また、『ETERNUS SF TSM PRIMECLUSTER 適用ガイド』を参照し、TSMで使用した共用資源およびプロシジャを削除してください。プロシジャの削除はプライマリノード、セカンダリノードの両方で実施してください。
プライマリノードでテープサーバ業務のクラスタアンセットアップコマンドを実行します。
# /opt/swstorage/bin/tboclunset_lxprm -n 論理ノード名 |
削除対象を確認します。
コマンドで指定した論理ノードについての情報が表示されます。表示された内容を確認の上、Enterキーを押します。
# /opt/swstorage/bin/tboclunset_lxprm -n nodeMGR AdvancedCopy Manager Tape Server settings were as follows. Cluster system : PRIMECLUSTER Node type : Primary Mount point : /STGMGRDISK Node name : nodeMGR Function : Tape Server Do you want to continue with un-setting of AdvancedCopy Manager Tape Server cluster? [default:y] |
クラスタ環境解除処理を中断する場合は“n”、処理を継続する場合は“y”を入力するかそのままEnterキーを押します。
プライマリノードのクラスタアンセットアップコマンドが終了します。
クラスタアンセットアップコマンドの完了画面が表示されます。
swstm 2002 The Tape Server cluster deletion of the primary node has been completed. # |
プライマリノードでStorage管理サーバ業務またはStorageサーバ業務のクラスタアンセットアップコマンドを実行します。
手順は、「Storage管理サーバ業務、Storageサーバ業務の削除」の「5.1.2 削除作業詳細」の17.から20.を実施してください。
プライマリノードで共有ディスクをアンマウントします。
AdvancedCopy Manager共有データ用の共有ディスクをプライマリノードでアンマウントします。
Storage管理サーバ業務の場合、リポジトリ用共有ディスクもプライマリノードでアンマウントします。
ポート番号を削除します。
クラスタセットアップ時に、/etc/servicesに設定した以下のサービスを削除します。サービスは、プライマリノードとセカンダリノードの両ノードで削除してください。OSのviコマンドなどを使用して/etc/servicesより削除してください。
業務用通信デーモン:stgxfws_論理ノード名
業務を起動します。
PRIMECLUSTERのRMSメインウィンドウを使用して、手順3で停止した業務を起動します。手順4でuserApplicationを削除している場合は不要です。