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ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 14.1 運用手引書

4.9.4 リストアの実行

ディスクグループ内のすべての物理ディスクで、同期をとって操作します。

必要な前後処理は、リストアの操作を行う前後にディスクグループ単位で実施し、各物理ディスクを操作する際には、前後処理を動作させないようにします。

[リストアの例]

(業務ボリューム/バックアップボリュームに対する前処理を行う)

# /opt/FJSVswsts/bin/swstrestore /dev/vx/dmp/c1t0d10
/dev/vx/dmp/c1t0d10 swstrestore completed
# /opt/FJSVswsts/bin/swstrestore /dev/vx/dmp/c1t0d10
/dev/vx/dmp/c1t0d10 swstrestore completed
#

(業務ボリューム/バックアップボリュームに対する後処理を行う)

リストアの前後で実施する前後処理は以下。

表4.7 リストアの前後処理

  

前処理

後処理

バックアップ
ボリューム

  1. ディスクグループ内のすべての論理ボリュームへのアクセスを停止し、データの整合性を確保します。

  2. ディスクグループがimportされていない場合、ディスクグループをimportします。

後処理の必要はありません。

リストア先
ボリューム

  1. ディスクグループ内のすべての論理ボリュームへのアクセスを停止します。

  2. ファイルシステムが含まれる場合は、ディスクグループ内のすべてのファイルシステムをアンマウントします。

  3. ディスクグループをdeportします。

  4. ディスクグループ配下の物理ディスクをofflineにします。

  1. 前処理でofflineにした物理ディスクをonlineにします。

  2. ディスクグループを再構成します。

  3. ファイルシステムが含まれる場合は、前処理でアンマウントしたボリュームをマウントします。

ディスクグループの再構成

ディスクグループの再構成は、以下の手順で行います。

  1. リストアのプリコミット分析

    # /etc/vx/bin/vxconfigrestore -p srcdg
    Diskgroup srcdg configuration restoration started ......
    
    Installing volume manager disk header for c1t0d10 ...
    Installing volume manager disk header for c1t0d11 ...
    -
    srcdg's diskgroup configuration is restored (in precommit state).
    Diskgroup can be accessed in read only and can be examined using
    vxprint in this state.
    
    Run:
      vxconfigrestore -c srcdg ==> to commit the restoration.
      vxconfigrestore -d srcdg ==> to abort the restoration.
    #
  2. コピー先のディスクグループ構成のリストアに必要な変更をコミットする。

    # /etc/vx/bin/vxconfigrestore -c srcdg
    Committing configuration restoration for diskgroup srcdg ....
    
    srcdg's diskgroup configuration restoration is committed.
    #

注意

  • ディスクグループをクラスタシステムのリソースとして登録している場合は、ディスクグループのimport/deport処理の代わりにディスクグループリソースのonline/offline処理を行ってください。
    マウントポイントをクラスタシステムのリソースとして登録している場合は、ファイルシステムのmount/umount処理の代わりにマウントリソースのonline/offline処理を行ってください。

  • システムでディスク交換等が行われている場合、1つのディスクグループについて競合する構成情報バックアップが複数存在する場合があります。
    その際は、上記コマンド実行後に表示されるディスクグループIDをディスクグループの代わりに指定して実行する必要があります。

  • この操作の後、ディスクグループ内のボリュームがバックグラウンドで同期されるため、ボリュームの構成によっては同期処理に時間がかかる場合があります。
    なお、その場合でもボリュームを使用することは可能です。