運用ノードのバッチシステムの環境作成の手順は、以下のとおりです。
バッチ実行基盤(Java)を併用する場合は、バッチ実行基盤(C/COBOL)の運用ノードのバッチ実行基盤のセットアップが完了した後、バッチ実行基盤(Java)の運用ノードのセットアップを実施してください。
バッチ実行基盤(Java)の運用ノードのセットアップの詳細は、“Interstage Job Workload Server バッチ実行基盤(Java)”の“バッチ実行基盤(Java)の動作環境の設定”の運用ノードの設定部分を参照してください。
運用ノードでのInterstageのセットアップについて説明します。
運用ノードでのInterstageのセットアップ手順は、以下のとおりです。
バッチ実行基盤のインストール後にはサーバ立ち上げ時に呼び出されるInterstageのスタートシェルとサーバ停止時に呼び出されるInterstageのストップシェルがシンボリックリンクファイルとして格納されています。クラスタを使用する場合は当該シェルスクリプトを呼び出されないように、別ディレクトリなどに退避しておく必要があります。
格納ディレクトリ | 退避が必要なシェルスクリプト |
---|---|
/etc/rc0.d | K00stopis |
/etc/rc1.d | K17FJapache |
/etc/rc2.d | S99startis |
/etc/rc3.d | S51FJapache |
/etc/rcS.d | K17FJapache |
格納ディレクトリ | 退避が必要なシェルスクリプト |
---|---|
/etc/rc0.d | K14FJapache |
/etc/rc1.d | K14FJapache |
/etc/rc2.d | S86FJapache |
/etc/rc3.d | S86FJapache |
/etc/rc4.d | S86FJapache |
/etc/rc5.d | S86FJapache |
/etc/rc6.d | K14FJapache |
オブジェクトリファレンス生成時に埋め込むIPアドレスを、OD_set_envコマンドによって設定する必要があります。また、この設定後に、Interstageの初期化が必要です。
Interstageの初期化の手順を以下に示します。
Interstageシステム定義ファイルの生成
isgendefコマンドを使用して、Interstageシステム定義ファイルの生成を行います。
Interstageのシステム規模はsmallを指定します。
実行例を以下に示します。
isgendef small |
Interstageシステム定義ファイルの生成については、“Interstage Application Server 運用ガイド”の“Interstageシステム定義ファイルの生成”を参照してください。
Interstageシステム定義ファイルの登録
isregistdefコマンドを使用して、生成したInterstageシステム定義ファイルの登録をします。
Interstageシステム定義ファイルの登録を行う前に、Interstageを停止してください。
実行例を以下に示します。
isstop -f |
Interstageシステム定義ファイルの登録については、“Interstage Application Server 運用ガイド”の“Interstageシステム定義ファイルの登録”を参照してください。
Interstage事前処理
OD_set_envコマンドを使用して、オブジェクトリファレンス生成時に埋め込むIPアドレスを設定する必要があります。
このときIPアドレスには、クラスタサービスで引き継がれるIPアドレスを設定する必要があります。
実行例を以下に示します。
/opt/FSUNod/bin/OD_set_env -n 引継ぎIPアドレス |
/opt/FJSVod/bin/OD_set_env -n 引継ぎIPアドレス |
OD_set_envコマンドについては、“Interstage Application Server リファレンスマニュアル(コマンド編)”を参照してください。
Interstageの初期化
isinitコマンドを使用して、Interstageを初期化します。
運用形態には、type1を指定してください。
実行例を以下に示します。
isinit type1 |
Interstage初期化の詳細は、“Interstage Application Server 運用ガイド”の“Interstage統合コマンドによる運用操作”-“Interstageの環境設定”-“Interstageの初期化”を参照してください。
運用ノードでのバッチサーバ環境のセットアップについて説明します。
バッチ実行基盤を使用するためには、バッチサーバ環境として、バッチ実行サービス、バッチ受付サービスの環境を作成する必要があります。
バッチサーバ環境の作成はバッチジョブ定義データベース環境の構築後に行います。
運用ノードのバッチサーバ環境の作成について説明します。
バッチサーバ環境の作成概要
バッチサーバ環境に必要な資源、および各ジョブの実行環境に必要な資源については、“3.1.1 バッチシステムの資源構成”を参照してください。
基本的なバッチサーバ環境の作成は、バッチ実行基盤が提供するセットアップコマンドによって作成します。
その後、バッチ実行基盤が提供する各種設定コマンドを利用して、事前に設計した設定情報をもとに、運用に適したバッチサーバ環境の設定を行います。
バッチサーバ環境の作成手順
以下にバッチサーバ環境の作成手順を示します。
バッチサーバ環境の設定、バッチジョブ定義の登録、バッチアプリケーションの配備/配置の手順は、クラスタシステムを使用しない場合と同じです。
バッチサーバ環境の設定については、“Interstage Job Workload Server セットアップガイド”の“バッチサーバ環境の設定”を参照してください。
バッチジョブ定義の登録については、“Interstage Job Workload Server セットアップガイド”の“バッチジョブ定義の登録”を参照してください。
バッチアプリケーションの配備/配置については、“Interstage Job Workload Server セットアップガイド”の“バッチアプリケーションの配備/配置”を参照してください。
運用ノードと待機ノードは、必ず同じ情報で設定・登録を実施してください。
基本的なバッチサーバ環境は、セットアップコマンド(btfwcrtbtenvコマンド)により作成します。
セットアップコマンドは、バッチサーバ環境の作成に必要な情報が記入された「バッチセットアップ情報ファイル」をもとに、基本設定がされたバッチサーバ環境を作成します。
バッチサーバ環境のセットアップ手順
基本的なバッチサーバ環境のセットアップ手順を以下に示します。
バッチセットアップ情報ファイルの設定
以下のバッチセットアップ情報ファイルを、viなどのエディタを使用して編集してください。
/etc/opt/FJSVibsbc/btfwsetup.conf |
設定する情報は以下の情報を除いて、クラスタシステムを使用しない場合と同じです。
バッチジョブ定義格納ディレクトリ、ジョブスプール、ジョブログスプールの作成先には、共用ディスク上のディレクトリを指定してください。
バッチセットアップ情報ファイルの設定については、“Interstage Job Workload Server セットアップガイド”の“バッチセットアップ情報ファイルの設定”を参照してください。
ジョブの実行環境の操作モード(JobStartMode)は、自動(auto)を指定することを推奨します。イニシエータ、およびバッチワークユニットは、イニシエータの開始ユーザ名(UserName)に指定したユーザで起動します。ジョブの実行環境の操作モード(JobStartMode)を手動(manual)にした場合、イニシエータ、およびバッチワークユニットは、"root"で起動します。
バッチジョブ定義データベースにSymfoware/RDBを利用する場合は、バッチセットアップ情報ファイルの設定が異なります。
“Interstage Job Workload Server セットアップガイド”の以下を参照してください。
“バッチジョブ定義データベースにSymfoware/RDBを利用する場合”の“バッチサーバ環境の作成”の“バッチセットアップ情報ファイルの設定”
Interstageの停止
Interstageを停止します。
Interstageの停止手順は、クラスタシステムを使用しない場合と同じです。
Interstageの停止手順については、“Interstage Job Workload Server セットアップガイド”の“Interstageの停止”を参照してください。
セットアップコマンドの実行
バッチサーバ環境のセットアップコマンド(btfwcrtbtenvコマンド)を投入します。
セットアップコマンドの実行手順は、クラスタシステムを使用しない場合と同じです。
セットアップコマンドの実行手順については、“Interstage Job Workload Server セットアップガイド”の“セットアップコマンドの実行”を参照してください。
運用ノードと待機ノード間で共用して使用する資源を共用ディスクに移動します。
以下の資源を共用ディスクに移動します。移動先のディレクトリは任意です。
/var/opt/FJSVibsba/common
/var/opt/FJSVibsbx/common
共用ディスクへの再配置手順を以下に示します。
資源の共用ディスクへの移動
再配置する資源を共用ディスクに移動します。
実行例を以下に示します。
mkdir -p /disk1/FJSVibsba |
共用ディスク上の移動先ディレクトリの権限は、以下のように設定してください。
所有者 | root |
グループ | バッチシステム利用グループ |
権限 | 0770 |
以降の説明では、共用ディスクの移動先ディレクトリは/disk1として説明しています。
移動した資源へのシンボリックリンクの作成
共用ディスクに移動した資源を利用できるようにシンボリックリンクを作成します。
実行例を以下に示します。
ln -s /disk1/FJSVibsba/common /var/opt/FJSVibsba/common |
クラスタシステムへの登録を行う前に、バッチ実行基盤が正常に稼働するか確認します。
バッチ実行基盤の動作確認は、クラスタシステムを使用しない場合と同じです。
バッチ実行基盤の動作確認については、“Interstage Job Workload Server セットアップガイド”の“バッチ実行基盤の動作確認”を参照してください。
動作確認の終了後、バッチシステムを停止してください。バッチシステムの停止については、“Interstage Job Workload Server 運用ガイド”の“バッチシステムの運用停止”を参照してください。