ジョブの構成設計で決定した内容をもとに、バッチジョブ定義の各設定項目を決めます。
バッチジョブ定義の設計時のポイントについて説明します。
生産性を考慮した定義
多重実行が必要なジョブの構成
生産性を考慮した定義
バッチジョブ定義の生産性を向上させるために、以下を観点にして設計することを推奨します。
プロシジャ定義によるジョブステップの共通部品化
置換えパラメタによるジョブの汎用化
ファイルパスの論理化機能によるジョブの汎用化
同じバッチアプリケーションを、複数のジョブで使用する場合には、対象のバッチアプリケーションのジョブステップをプロシジャ定義で定義します。同じ内容のジョブステップを複数定義する必要がなくなり、バッチジョブ定義開発の生産性を上げることができます。また、ファイル名だけが異なるようなジョブステップも、置換えパラメタを使うことで、プロシジャ定義で共通化できます。
割り当てるファイル名だけが異なるバッチジョブ定義を、複数定義しなければならないような場合は、置換えパラメタを使用します。置換えパラメタは、ジョブの投入時(ジョブスケジューラでのジョブネット登録時)に置き換える値を設定して、ジョブに反映できるので、ジョブの汎用化が図れます。
バッチアプリケーションで使用するパス名として論理ディレクトリを使用するようにします。あわせて、論理ディレクトリ定義で、実際に使用するパス名を設定します。
ファイルシステム構成の変更があった場合などには、論理ディレクトリ定義の内容を変更するだけで、バッチジョブ定義の修正が不要となり、バッチジョブ定義の汎用性が高まります。
多重実行が必要なジョブの構成
多重実行するジョブは、ジョブスケジューラのジョブネットのスケジュール構成を多重実行できるように設定します。多重実行するジョブのバッチジョブ定義で割り当てる非一時ファイルは、割り当てるファイル名に置換えパラメタを使用して、投入するジョブごとに実際に割り当てるファイル名が重複しないようにします。固定のファイル名のまま多重実行した場合、ファイル管理機能の排他制御で、資源の競合(排他待ち)や、排他エラーが発生します。