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Interstage Job Workload Server V9.2.0 セットアップガイド

2.2.1 アクセス権限によるセキュリティ強化

Interstage Job Workload Serverが提供するアクセス権限によるセキュリティ強化について説明します。

セキュリティの概要

サービス起動後にジョブを実行するまでの運用で使用するコマンドを、特定のユーザだけが実行できるようにすることができます。これによって、システム管理者(SolarisおよびLinuxの場合はスーパユーザ、Windows(R)の場合はAdministratorsグループに所属するユーザ)のパスワードをジョブ実行環境を操作するすべてのユーザに公開することは不要になります。

アクセス権限

バッチ実行基盤には、以下のアクセス権限があります。

権限

概要

システム管理者(スーパユーザ)

オペレーティングシステムのroot権限を持つユーザです。
バッチシステムの構築、環境設定、サービスの起動/停止はこの権限で行います。

Interstage運用者

Interstage運用グループ、およびバッチシステム利用グループの両方に属しているユーザです。
バッチサービス起動後に、ジョブを実行するまでの運用で使用するコマンドが実行可能となる権限です。
また、以下の権限もInterstage運用者の権限となります。
・バッチアプリケーション実行権限
・ファイルのアクセス権

バッチアプリケーション実行権限およびファイルのアクセス権については、“2.2.2 アプリケーションでのセキュリティ強化”で詳細を説明します。

バッチシステム利用者

バッチシステム利用グループに属しているユーザです。
ジョブの投入、キャンセルを実行することができます。

権限

概要

システム管理者(Administratorsグループに所属するユーザ)

システム全体の管理者(ローカルコンピュータのAdministratorまたは、ローカルコンピュータのAdministratorsグループ権限を付与したユーザ)です。また、バッチシステムの構築、環境設定、サービスの起動/停止、ジョブを実行するまでの運用で使用するコマンドが実行可能となる権限です。
なお、以下の権限は、システム管理者の権限にはなりません。
・バッチアプリケーション実行権限
・ファイルのアクセス権

Windows Server(R) 2008で、システム管理者用のコマンドをAdministrator以外のAdministratorsグループに所属するユーザで実行する場合は、管理者としてコマンドを実行する必要があります。

バッチアプリケーション実行権限およびファイルのアクセス権については、“2.2.2 アプリケーションでのセキュリティ強化”で詳細を説明します。

バッチシステム利用者

バッチシステム利用グループに属しているユーザです。バッチシステム利用グループは、ローカルコンピュータもしくはドメインに作成した任意のグループを指定することができます。
ジョブの投入、キャンセルを実行することができます。



Windows(R)では、Interstage運用者の権限(Interstage運用グループ)はありません。

権限の設定方法


以下に示す、アプリケーション開発/業務運用の各フェーズに合わせて、最適なユーザ権限を与えてください。


バッチ実行基盤の運用者やアプリケーションの開発者は、オペレーティングシステムのユーザとしてAdministratorを使用するか、Administratorsグループ権限を付与したユーザを使用します。
ユーザをAdministratorsグループに追加する方法については、Windows(R)のマニュアルを参照してください。


Interstage Job Workload Serverでは、バッチシステム利用グループに所属するユーザを“運用者”または“オペレータ”と呼びます。