Interstage Application Server シングル・サインオン運用ガイド
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第2章 環境構築(業務サーバ管理者編)> 2.3 業務サーバの追加

2.3.2 負荷分散のため業務サーバを追加する

 ここでは、負荷分散のために業務サーバを追加する方法について説明します。

 Interstage Traffic Directorなどのロードバランサを用いて業務サーバの負荷分散を行う場合、すでに設置済の業務サーバと同一環境の業務サーバを用意する必要があります。

 Interstage シングル・サインオンでは、同一環境の業務サーバを構築するために、ssocloneazコマンドを提供しています。

 ssocloneazコマンドでは、Webブラウザに表示するメッセージの複製も行います。このため、業務サーバの複製を作成する前に、メッセージのカスタマイズも行うようにしてください。Webブラウザに表示するメッセージのカスタマイズの詳細については、“Webブラウザに表示するメッセージのカスタマイズ”を参照してください。

 以下に、ssocloneazコマンドを用いて、すでに設置済の業務サーバ(複製元のマシン)環境を、追加する業務サーバ(複製先のマシン)に移行する手順を説明します。ssocloneazコマンドの詳細については“リファレンスマニュアル(コマンド編)”の“シングル・サインオン運用コマンド”を参照してください。

負荷分散を行うための事前準備

 運用中の業務システムに、新たにInterstage Traffic Directorなどのロードバランサを追加する際は、以下の点に注意してください。

複製先のマシンの準備

  1. 複製元のマシンと同一のプラットフォーム、および同一バージョン・エディション・インストールディレクトリのInterstageがインストールされたマシンを用意します。
    なお、複製先のマシンのInterstage シングル・サインオンは、インストール直後の状態でなければいけません。
  2. SSO管理者から通知された業務システム構築ファイルに誤りがある場合、負荷分散のために追加する業務サーバは、すべて作り直しとなります。このため、業務サーバの環境情報の取り出しを行う前に、複製元のマシンでクライアントからのアクセスが正しく認証・認可されることを確認してください。

環境情報の取り出し

  1. 複製元のマシンでssocloneazコマンドを-pオプションで実行し、業務サーバの環境情報を取り出します。
  2. 上記1で取り出した環境情報を、複製先のマシンに転送します。
    転送する場合には、第三者に盗聴などされないように注意してください。なお、転送の際、上記1で取り出した環境情報ファイルの権限は変更しないでください。

複製先のマシンの環境の構築

  1. 複製先のマシンにInterstage証明書環境を作成します。Interstage証明書環境の作成については“Interstage証明書環境の作成”を参照してください。
  2. 複製先のマシンで、ssocloneazコマンドを-cオプションで実行し、業務サーバの環境を複製します。
  3. 複製元のマシンとWebシステムやWebサービスの環境が同一になるように、複製先のマシンに同一バージョンのWebサーバの環境を複製してください。
  4. Interstage HTTP Serverを使用している場合は、複製先のマシンのInterstage管理コンソールを使用して、[システム] > [セキュリティ] > [シングル・サインオン] > [業務システム] > [業務システム名] > [環境設定]タブを選択し、[適用]ボタンをクリックしてください。
  5. 業務サーバの環境情報ファイルを削除してください。


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