Interstage Application Server シングル・サインオン運用ガイド
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第1章 概要> 1.6 高性能・高信頼性システム

1.6.4 Interstage Security Directorとの連携

 Interstage Security Directorが提供するHTTPアプリケーションゲートウェイ機能と連携することにより、クライアントがインターネットからアクセスするシングル・サインオンの運用を安全に実現することができます。
 Interstage Security Directorは、アプリケーションサーバとインターネットとの間で行われるデータ通信のセキュリティ問題を解決するための製品です。

 Interstageシングル・サインオンは、Interstage Security Directorが提供する以下の2つの機能と連携することができます。

 注)セションの管理を行わない場合にのみ、使用することができます。

Interstage シングル・サインオン連携機

 Interstage Security Directorが提供するInterstage シングル・サインオン連携機能により、Interstage Security Directorで実施するアクセス制御の認証基盤として認証サーバと連携することができます。認証サーバとの連携により、Interstage Security Directorでのロール制御、ユーザ制御が可能になります。また、ユーザ単位での認証方式、有効時間などをInterstage シングル・サインオンのポリシーに統一することが可能となります。

 なお、Interstage シングル・サインオン連携機能によりInterstage Security Directorと連携する認証サーバにおいては、以下のように設定を行ってください。

リバース機

 Interstage Security Directorが提供するリバース機能により、インターネット上のクライアントから、より安全なイントラネット内へのアクセスを可能とすることができます。

 リバース機能を使用する場合、以下の2通りのシステムを構築することができます。

 さらに、上記の2つのシステムにおいて、Interstage Security Directorと認証サーバの間の通信方法に応じて、以下の2パターンの運用を行うことができます。

 以下に、Interstage Security Directorのリバース機能を使用して構築できるシステムの設定について説明します。

1.インターネット上のクライアントとイントラネット内のクライアントからアクセス可能なシングル・サインオンのシステム

 インターネット上のクライアント、およびイントラネット内のクライアントの両方からアクセスが可能であるシングル・サインオンのシステムについて説明します。

 本システムで運用する場合は、以下の点に注意してください。

【Interstage Security Directorと認証サーバの間を非SSL通信で行う】

 本システム構成で運用を行う場合は、イントラネット内の認証サーバとクライアントの間にはSSLアクセラレータを設置してください。なお、SSLアクセラレータのポート番号はInterstage Security Directorのポート番号と同一にしてください。
 また、SSLアクセラレータを設置することにより、イントラネット内からアクセスする利用者の認証方式が限定されます。詳細については、“SSLアクセラレータとの連携”を参照してください。


 SSLアクセラレータにIPCOM300など仮想IPアドレスを通信に使用する装置を使用して、本システムを構成することはできません。

Interstage Security Directorの設定

認証サーバの設定

業務システム構築ファイルの設定(注)

 リポジトリサーバ(複数台で運用している場合は、更新系)のInterstage管理コンソールの[システム] > [セキュリティ] > [シングル・サインオン] > [認証基盤] > [業務システム構築ファイル]タブを選択してください。[詳細設定[表示]]をクリックし、[認証基盤の情報]の[認証サーバのURL]に業務システムが参照する認証サーバのURLを指定してください。業務システムが参照する認証サーバのURLについては“業務システムが参照する認証サーバのURLについて”を参照してください。

 注)セションの管理を行わない場合、本設定は不要です。

【Interstage Security Directorと認証サーバの間をSSL通信で行う】

 本システム構成で運用を行う場合は、インターネット上からアクセスする利用者の認証方式が、以下の2パターンに限定されます。なお、利用者の認証方式として“パスワード認証または証明書認証”を使用することはできません。

 インターネット上からアクセスする利用者の認証方式に応じて、Interstage Security Director、および認証サーバの設定が異なりますのでご注意ください。

Interstage Security Directorの設定

認証サーバの設定

 インターネット上のクライアントからアクセスする利用者の認証方式に応じて以下の設定を行ってください。

 なお、本システムで証明書認証を行う場合は、以下の設定を行ってください。

2.インターネット上のクライアントだけアクセス可能なシングル・サインオンのシステム

 インターネット上のクライアントだけアクセスすることが可能なシングル・サインオンのシステムについて説明します。

 本システムで運用する場合は、以下の点に注意してください。

【Interstage Security Directorと認証サーバの間を非SSL通信で行う】

Interstage Security Directorの設定

認証サーバの設定

業務システム構築ファイルの設定(注)

 リポジトリサーバ(複数台で運用している場合は、更新系)のInterstage管理コンソールの[システム] > [セキュリティ] > [シングル・サインオン] > [認証基盤] > [業務システム構築ファイル]タブを選択してください。[詳細設定[表示]]をクリックし、[認証基盤の情報]の[認証サーバのURL]に業務システムが参照する認証サーバのURLを指定してください。業務システムが参照する認証サーバのURLについては“業務システムが参照する認証サーバのURLについて”を参照してください。

 注)セションの管理を行わない場合、本設定は不要です。

【Interstage Security Directorと認証サーバの間をSSL通信で行う】

Interstage Security Directorの設定

認証サーバの設定

 認証サーバのSSLの定義を作成する際には、認証サーバのInterstage管理コンソールの[システム] > [セキュリティ] > [SSL] > [新規作成]タブを選択し、[簡易設定]で[クライアント認証]に“しない”を設定してください。

 なお、本システムで証明書認証を行う場合は、以下の設定を行ってください。


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