Interstage Application Server チューニングガイド
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第5章 システムのチューニング> 5.2 Application Serverのサーバ機能運用時に必要なシステム資源(Solaris10の場合)> 5.2.1 CORBAサービスのシステム環境の設定

5.2.1.1 システムパラメタ

 一般的な CORBAサービスが使用する共用メモリ、セマフォ、メッセージキューのシステムパラメタのチューニングについて説明します。
 CORBAサービスの他に共用メモリ、セマフォ、メッセージキューを使用するアプリケーションが存在する場合、そのアプリケーションが使用する資源にCORBAサービスの資源量を加算してください。

システムパラメタの変更方法

 IPC資源の設定方法についてを参照してください。

CORBAサービス

 CORBAサービスで必要となるシステム資源について、以下に示します。

 以降の説明で、「種類」の意味は以下のとおりです。

共用メモリ

パラメタ

資源制御

種類

必要数

備考(内容)

shmmax

project.max-shm-memory

加算値

max_IIOP_resp_con × 0.4KB
+ limit_of_max_IIOP_resp_con(注1) × 0.5KB
+ max_IIOP_resp_con_extend_number(注2) × 0.1KB
+ max_IIOP_resp_requests × 8KB
+ limit_of_max_IIOP_resp_requests(注1) × 3KB
+ max_IIOP_resp_requests_extend_number(注2) × 0.1KB
+ limit_of_number_of_common_buffer(注4) × 5KB
+ number_of_common_buffer_extend_number(注2) × 0.1KB
+ max_processes × 0.6KB
+ max_exec_instance × 0.2KB
+ max_impl_rep_entries × 12KB
+ (max_IIOP_resp_con + limit_of_max_IIOP_resp_con(注1) × 2) × max_impl_rep_entries × 0.004KB
+ 3200KB 以上

共用メモリの最大サイズ

上記値 + limit_of_max_IIOP_resp_con × 5KB 以上

SSL連携機能を使用する場合

上記値 + max_processes × trace_size_per_process
+ trace_size_of_daemon(注3) + 20KB 以上

トレース機能を使用する場合

上記値 + snap_size + (max_impl_rep_entries + max_processes) × 0.1KB 以上

スナップショット機能を使用する場合

上記値 + (Buffer Size + 0.2KB) × Buffer Number × Buffer Size、Buffer Number(ワークユニット定義)を指定したアプリケーション数(注5)

CORBAワークユニットを使用する場合

shmmni

project.max-shm-ids

加算値

max_IIOP_resp_con_extend_number(注2)
+ max_IIOP_resp_requests_extend_number(注2)
+ number_of_common_buffer_extend_number(注2)
+ Buffer Size、Buffer Number(ワークユニット定義)を指定したアプリケーション数+ 13

共用メモリIDの数(注6)

(注1)
limit_of_[パラメタ名]のデフォルト値は以下となります。0が指定された場合も、以下と同様になります。
−[パラメタ名] × 1.3 (小数部分切り捨て)
isconfig.xmlファイルの定義項目AutoConfigurationModeにMANUALを指定し、自動拡張を行わない設定にした場合の値は以下となります。
−[パラメタ名]
(注2)
[パラメタ名]_extend_numberのデフォルト値は以下となります。0が指定された場合も、以下と同様になります。
−(limit_of_[パラメタ名] - [パラメタ名]) / [パラメタ名] (小数部分切り上げ)
isconfig.xmlファイルの定義項目AutoConfigurationModeにMANUALを指定し、自動拡張を行わない設定にした場合の値は以下となります。
−0
(注3)
デフォルトは以下です。0が指定された場合も、以下と同様になります。
−trace_size_per_process × 32
(注4)
デフォルトは以下です。0が指定された場合も、以下と同様になります。
−limit_of_max_IIOP_resp_requests
(注5)
Buffer Size、Buffer Number(ワークユニット定義)を指定したCORBAワークユニット起動時に使用。
Buffer Size、Buffer Numberを指定したCORBAワークユニット定義の中で「(Buffer Size + 0.2KB)×Buffer Number」の最大値に、Buffer Size、Buffer Number(ワークユニット定義)を指定したアプリケーション数を積算した値が該当します。
なお、“(Buffer Size + 0.2KB) × Buffer Number”の最大値が 2,147,483,647より小さい値になるようにBuffer Size、Buffer Numberの値を設定してください。
(注6)
マルチシステム機能を使用する場合は、拡張システム数を積算した値を加算してください。
マルチシステム機能はInterstage Application Server Enterprise Editionで使用できます。

セマフォ

パラメタ

資源制御

種類

必要数

備考(内容)

semmni

project.max-sem-ids

加算値

以下の計算式の値と512のうちの最大値
max_IIOP_resp_con_extend_number(注1)×5
 + max_IIOP_resp_requests_extend_number(注1)
 + max_impl_rep_entries
 + [“Buffer Size”, “Buffer Number”(ワークユニット定義)を指定したアプリケーション数]×2
 + 100 以上

システム全体のセマフォ識別子数

semmsl

process.max-sem-nsems

設定値

max_IIOP_resp_con、max_processesのうちの大きい方の値 以上

セマフォ識別子あたりの最大セマフォ数

semopm

process.max-sem-ops

設定値

50 以上

セマフォコールあたりの最大演算子数

(注1)
[パラメタ名]_extend_numberのデフォルト値は以下となります。0が指定された場合も、以下と同様になります。
−(limit_of_[パラメタ名] - [パラメタ名]) / [パラメタ名] (小数部分切り上げ)
isconfig.xmlファイルの定義項目AutoConfigurationModeにMANUALを指定し、自動拡張を行わない設定にした場合の値は以下となります。
−0

メッセージキュー

パラメタ

資源制御

種類

必要数

備考(内容)

msgmnb

process.max-msg-qbytes

設定値

32768 以上

1つのメッセージキューに保持できるメッセージの最大値

msgmni

project.max-msg-ids

加算値

512 以上

メッセージキューIDの最大値

インタフェースリポジトリ

 インタフェースリポジトリを使用する場合に必要となるシステム資源を以下に示します。

共用メモリ

パラメタ

資源制御

種類

必要数

備考(内容)

shmmax

project.max-shm-memory

加算値

“logging memory size”+16KB×2 (注1)

プロジェクトに許可された共有メモリの総バイト
(ログ採取時(EJBサービス未使用))

“logging memory size”+16KB×3 (注1)

プロジェクトに許可された共有メモリの総バイト
(ログ採取時(EJBサービス使用))

(注1)
“logging memory size”は、CORBAサービスのirconfigファイルで指定します。詳細については、“irconfig”を参照してください。

ネーミングサービス

“Application Serverのサーバ機能運用時に必要なシステム資源(Solaris 9の場合)”の“ネーミングサービス”を参照してください。


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