Interstage Application Server トラブルシューティング集
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第7章 Webサーバ(Interstage HTTP Server)運用時の異常

7.2 Webサーバの運用時の異常

Webサーバから応答がない

 Webサーバに要求されたリクエストが、Interstage HTTP Serverに設定されているクライアントの同時接続数を超えた可能性があります。ihsdispコマンドで運用中のWebサーバの動作状態を表示して処理中のリクエスト数(requests currently being processed)を確認し、必要に応じて、以下の手順でクライアントの同時接続数の値を増加してください。Webサーバの動作状態の表示方法については、“Webサーバ運用ガイド(Interstage HTTP Server編)”の“運用・保守”−“動作状態表示”を参照してください。

Webサーバからのレスポンスが遅延する

 Webサーバからのレスポンスが遅延する場合、Webサーバだけではなく、リクエスト送信元のクライアントと送信先のWebサーバ間のネットワーク機器(ルータ、負荷分散装置など)で遅延が発生している可能性があります。
 必要に応じて、以下の対処を行ってください。

  1. 環境定義ファイル(httpd.conf)のLogFormatディレクティブにパラメタ“%T”を付加して設定します。LogFormatディレクティブにパラメタ“%T”を指定すると、アクセスログに“クライアントからのリクエストを受け付けてから処理が完了するまでの時間(秒)”を出力できます。LogFormatディレクティブの設定については、“Webサーバ運用ガイド(Interstage HTTP Server編)”の“ディレクティブ一覧”を参照してください。

    設定例)
    AddModule mod_log_config.c
    LogFormat "%h %l %u %t \"%r\" %>s %b %A:%p %{Host}i %P %T" ihs-analysis
    CustomLog "|ihsrlog -s logs/accesslog 1 5" ihs-analysis
    設定例)
    LoadModule config_log_module libexec/mod_log_config.so
    AddModule mod_log_config.c
    LogFormat "%h %l %u %t \"%r\" %>s %b %A:%p %{Host}i %P %T" ihs-analysis
    CustomLog "|/opt/FJSVihs/bin/ihsrlog -s /opt/FJSVihs/logs/accesslog 1 5" ihs-analysis


  2. Webサーバを再起動します。
  3. レスポンスが遅延する操作を再度実行します。
  4. 3の実行時に出力されたアクセスログの出力項目“処理時間”を確認します。1の設定例の場合、アクセスログは以下のように出力されます。アクセスログの詳細については、“Webサーバ運用ガイド(Interstage HTTP Server編)”の“ログ”−“アクセスログ”を参照してください。

    ホスト名 ユーザ名識別 ユーザ名 日時 "リクエスト" ステータスコード データ転送量 WebサーバのIPアドレス:ポート番号 Hostヘッダ プロセスID 処理時間

  5. 4で確認した“処理時間”と実際のレスポンス時間を比較し、差分が大きい場合は、ネットワーク機器(ルータ、負荷分散装置など)で遅延が発生している可能性があるため、ネットワーク機器(ルータ、負荷分散装置など)が正常に操作しているかを確認してください。

プロキシ機能を使用するとHTTPレスポンスヘッダが細分化される

 プロキシ機能の使用時に、バックエンドのWebサーバから送られてきたHTTPレスポンスヘッダに以下の項目が含まれている場合、HTTPレスポンスヘッダをバッファリングすることなくクライアントに転送するため、HTTPレスポンスヘッダが細分化される可能性があります。

Pragma: no-cache

 必要に応じて、以下のいずれかの対処を行ってください。


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