Interstage Application Server メッセージ集
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第2部 メッセージラベルのあるメッセージ> 第10章 メッセージ番号がIJServer1で始まるメッセージ> 10.6 IJServer12000番台のメッセージ

10.6.4 IJServer12004

(error) IJServer12004: Cannot connect to IJServer. The following are the most common causes of this error: IJServer stops or overloaded, Wrong IP address or port. serverName=<serverName> serverPort=<serverPort> host=<host> port=<port> uri=<uri> errno=<errno> pid=<pid> tid=<tid>

[可変情報]
 <serverName>=Webサーバのサーバ名
 <serverPort>=Webサーバのポート番号
 <host>=ワークユニット(IJServer)のホスト名
 <port>=ワークユニット(IJServer)のポート番号
 <uri>=Webブラウザの要求、リクエストURI
 <errno>=エラー番号
 <pid>=WebサーバのプロセスID
 <tid>=WebサーバのスレッドID

[意味]
 Webサーバコネクタがワークユニット(IJServer)に接続できません。

[原因]
 以下の原因が考えられます。

  1. ワークユニット(IJServer)が停止しています。
    ワークユニット(IJServer)の起動が完了する前にWebブラウザからリクエストした場合にも本メッセージが出力されます。
  2. Webアプリケーションの異常によりワークユニット(IJServer)が一時停止しました。
    Webアプリケーションの異常により本メッセージが出力された場合は、イベントログ(システムログ)にEXTP4371のメッセージが出力されます。また、Solaris、Linuxの場合は、ワークユニット(IJServer)のカレントディレクトリにコアイメージファイル(core)が出力されます。ただし、ディスク領域不足等コアイメージファイルの出力を阻害する要因がある場合には、コアイメージファイルが出力されないことがあります。
  3. アプリケーションタイムアウトによりワークユニットのプロセスが強制停止しました。
  4. Webサーバとワークユニット(IJServer)を別のサーバマシンで運用している場合に、ServletコンテナのIPアドレスとポート番号がワークユニット(IJServer)の設定と一致しません。
  5. TCP/IPのリソースが不足しています。
  6. ワークユニット(IJServer)が過負荷状態です。Java VMでメモリ不足が発生している可能性があります。
  7. Servletコンテナの同時処理数を超えたリクエストを受け付けました。Webサーバとワークユニット(IJServer)を別のサーバマシンで運用している場合に、Webサーバコネクタ環境設定のServletコンテナの同時処理数が、IJServer用マシンのServletコンテナの同時処理数を上回っている可能性があります。
  8. ワークユニット(IJServer)が縮退運用しています。
  9. Traffic Directorを使用して負荷分散を行っている場合は、Traffic Directorが停止しているか、Traffic Directorの設定が誤っています。
  10. その他、ワークユニット(IJServer)で何らかの異常が発生している可能性があります。

[システムの処理]
 ワークユニット(IJServer)のプロセス多重度が1の場合、Webサーバコネクタは、ワークユニット(IJServer)への接続を中断し、Webブラウザにステータスコード500(Internal Server Error)のメッセージを通知しました。
 ワークユニット(IJServer)のプロセス多重度が2以上の場合、Webサーバコネクタは、ワークユニット(IJServer)への接続を中断し、他のワークユニット(IJServer)に接続を試みました。すべてのワークユニット(IJServer)への接続に失敗した場合、Webブラウザにステータスコード500(Internal Server Error)のメッセージを通知しました。

[ユーザの対処]

  1. ワークユニット(IJServer)が停止している場合には、Interstage管理コンソールで、[ワークユニット] > “ワークユニット名” > [操作]タブでワークユニット(IJServer)を起動してください。
  2. Webアプリケーションの異常によりワークユニット(IJServer)が停止した場合には、Webアプリケーションに不具合がないか確認してください。特にJNI(Java Native Interface)を使用したアプリケーションに不具合がある可能性があります。また、ワークユニット(IJServer)のカレントディレクトリにコアイメージファイル(core)が出力されている場合は、デバッガを使用してコアイメージファイルを調査してください。
  3. ワークユニットのプロセスが強制停止した場合には、Interstage管理コンソールで、[ワークユニット] > “ワークユニット名” > [環境設定]タブ > [詳細設定] > [ワークユニット設定] > [アプリケーション最大処理時間]を大きくしてください。
  4. マルチサーバ管理機能を使用していない場合で、Webサーバとワークユニット(IJServer)を別のサーバマシンで運用している場合には、Interstage管理コンソールで、[Webサーバ] > [Webサーバコネクタ] > “ワークユニット名” > [環境設定]タブ > [ServletコンテナのIPアドレス:ポート番号]が正しく設定されているか確認してください。
    ワークユニット(IJServer)のIPアドレスとポート番号は、[ワークユニット] > “ワークユニット名” > [環境設定]タブ > [詳細設定] > [Servletコンテナ設定]で確認できます。

  5.  TCP/IPパラメタをチューニングしてください。チューニング方法は、“チューニングガイド”の“TCP/IPパラメタのチューニング”を参照してください。

     しばらくしてから、再度処理を実行してください。
  6. 本エラーメッセージが慢性的に出力される場合には、ワークユニット(IJServer)のプロセス多重度を増やすか、またはシステム構成(ハードウェア、ソフトウェア)を見直して、過負荷に対して十分なシステムを構築してください。必要であればCPUのアップグレードも検討してください。
    イベントログ(システムログ)、またはIJServerのコンテナログを参照してください。Java VMのメモリ不足(OutOfMemoryError)が発生している場合には、“トラブルシューティング集”の“Java実行環境運用時の異常”−“OutOfMemoryError発生時の対応”を参照して対処してください。
  7. Webサーバとワークユニット(IJServer)を別のサーバマシンで運用している場合は、Webサーバコネクタ環境設定のServletコンテナの同時処理数をIJServer用マシンのServletコンテナの同時処理数と同じ値に設定してください。ただし、IJServer用マシンが1台に対してWebサーバ用マシンが複数台の場合には、各Webサーバ用マシンの同時処理数の合計値がIJServer用マシンのワークユニットの同時処理数と同じ値になるように設定してください。
    Webサーバコネクタ環境設定のServletコンテナの同時処理数をIJServer用マシンのServletコンテナの同時処理数と同じ値に設定するには、IJServer用マシンのInterstage管理コンソールで、[ワークユニット] > “ワークユニット名” > [環境設定]タブ > [詳細設定] > [Servletコンテナ設定] > [同時処理数]の値を確認します。Webサーバ用マシンのInterstage管理コンソールで、[Webサーバ] > [Webサーバコネクタ] > “ワークユニット名” > [環境設定]タブ > [詳細設定] > [Servletコンテナ設定] > [同時処理数]にIJServer用マシンの[Servletコンテナ設定] > [同時処理数]と同じ値を設定してください。
    各Webサーバ用マシンの同時処理数の合計値をIJServer用マシンのワークユニットの同時処理数と同じ値に設定するには、“J2EEユーザーズガイド”の“IJServerとWebサーバを分離して運用する場合の手順”を参考に操作を行ってください。
  8. ワークユニット(IJServer)が縮退運用している場合には、[ワークユニット] > “ワークユニット名” > [操作]タブで[ワークユニットの復元]を行ってください。
  9. Traffic Directorが起動されていない場合は、Traffic Directorを起動してください。起動されている場合は、Traffic Directorの設定とWebサーバコネクタの設定が合っているか確認してください。
  10. ワークユニット(IJServer)のログを確認し、異常が出力されている場合はそのメッセージに従って対処してください。

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