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Interstage Information IntegratorV10.0.0 システム設計ガイド

5.2.1 デザインシートによる設計

5.2.1.1 処理プロセスとファンクション処理

1つの処理プロセスの中で実行する、収集処理、変換処理、配付処理の各処理の単位を、ファンクション処理と呼びます。

以下にファンクション処理の種類と、ファンクション処理の処理単位を以下に説明します。

表5.1 ファンクション処理の種類

ファンクション処理の種類

1つのファンクション処理となる処理単位

データ収集処理

同じデータ構造の1つまたは複数データを収集してデータボックスに格納する処理(収集グループ)。

データ変換処理

1つまたは複数のデータを入力データとして変換処理を行い、1つのデータを出力する処理。

データ振分け処理

1つのデータを入力データとし、振分け条件によってレコードごとに複数データに振り分ける処理。

データ配付処理

データボックスに格納されたデータを、1つ以上の配付先システムに配付する処理(配付グループ)。

プラグイン処理

1つのプラグイン(外部プログラム)を呼び出す処理。

処理プロセス全体の処理手順と、処理プロセスに含める各ファンクション処理を、それぞれ各デザインシートで定義します。

5.2.1.2 デザインシートの種類

デザインシートには、処理プロセスの処理手順を設計するためのプロセス定義シートと、各ファンクション処理を設計するための定義シートとして、データ収集定義シート、データ変換定義シート、データ振分け定義シート、データ配付定義シートがあります。

また、各ファンクションで必要となる各種パラメタを設計するためのシートとして、データソース定義シート、データ構造定義シート、フォーマット定義シート、プラグイン定義シートがあります。

表5.2 デザインシートの種類

デザインシート名

定義概要

プロセス定義シート

処理プロセスで行うファンクション処理(データ収集処理、データ変換処理、データ振分け処理、データ配付処理)の手順を定義します。また、処理プロセスを実行するスケジュールを定義します。

データ収集定義シート

データ収集処理に対して、収集対象とするデータの所在、収集手段を定義します。

データ変換定義シート

データ変換の処理内容(フォーマット変換、項目編集、レコード編集)を定義します。

変換前、変換後のデータに対して、データ構造とフォーマットを定義し、項目の対応付け(マッピング)を定義します。また、演算式を利用した項目ごとの編集、集計やソート、ジョインなどのレコード全体に対する編集を定義します。

データ振分け定義シート

データを、振分け条件によってレコード毎に複数データに振り分ける処理を定義します。

データ配付定義シート

データ配付処理に対して、配付先の所在、配付手段を定義します。

データソース定義シート

収集先、および配付先のシステム上にあるデータを収集、配付処理を行う上で必要な基本情報(システムの情報、アクセス手段など)を定義します。

データ収集定義シート、データ配付定義シートからIDで参照する情報です。

フォーマット定義シート

データ変換を行う際に、変換前と変換後のデータのフォーマットとして、文字コードやデータ書式などを定義します。

データ構造定義シート

データ変換を行う際の、変換前と変換後のデータの構造として、項目名やデータ属性、桁数などを定義します。

プラグイン定義シート

データ処理の中で呼び出すプラグイン(外部プログラム)の情報を定義します。

処理プロセスに対して、設計する範囲とデザインシートの対応付けを以下の図に示します。(プラグイン定義シートは、図中にありませんが、処理プロセスでプラグイン呼び出しを行う場合に作成します)

点線矢印は、デザインシート間の参照関係を示しています。(例えば、収集元システムに対するデータソース定義シートの情報は、データ収集定義シートから参照します。)

図5.7 設計する範囲とデザインシートの対応付け