1つの処理プロセスの中で実行する、収集処理、変換処理、配付処理の各処理の単位を、ファンクション処理と呼びます。
以下にファンクション処理の種類と、ファンクション処理の処理単位を以下に説明します。
ファンクション処理の種類 | 1つのファンクション処理となる処理単位 |
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データ収集処理 | 同じデータ構造の1つまたは複数データを収集してデータボックスに格納する処理(収集グループ)。 |
データ変換処理 | 1つまたは複数のデータを入力データとして変換処理を行い、1つのデータを出力する処理。 |
データ振分け処理 | 1つのデータを入力データとし、振分け条件によってレコードごとに複数データに振り分ける処理。 |
データ配付処理 | データボックスに格納されたデータを、1つ以上の配付先システムに配付する処理(配付グループ)。 |
プラグイン処理 | 1つのプラグイン(外部プログラム)を呼び出す処理。 |
処理プロセス全体の処理手順と、処理プロセスに含める各ファンクション処理を、それぞれ各デザインシートで定義します。
デザインシートには、処理プロセスの処理手順を設計するためのプロセス定義シートと、各ファンクション処理を設計するための定義シートとして、データ収集定義シート、データ変換定義シート、データ振分け定義シート、データ配付定義シートがあります。
また、各ファンクションで必要となる各種パラメタを設計するためのシートとして、データソース定義シート、データ構造定義シート、フォーマット定義シート、プラグイン定義シートがあります。
デザインシート名 | 定義概要 |
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プロセス定義シート | 処理プロセスで行うファンクション処理(データ収集処理、データ変換処理、データ振分け処理、データ配付処理)の手順を定義します。また、処理プロセスを実行するスケジュールを定義します。 |
データ収集定義シート | データ収集処理に対して、収集対象とするデータの所在、収集手段を定義します。 |
データ変換定義シート | データ変換の処理内容(フォーマット変換、項目編集、レコード編集)を定義します。 変換前、変換後のデータに対して、データ構造とフォーマットを定義し、項目の対応付け(マッピング)を定義します。また、演算式を利用した項目ごとの編集、集計やソート、ジョインなどのレコード全体に対する編集を定義します。 |
データ振分け定義シート | データを、振分け条件によってレコード毎に複数データに振り分ける処理を定義します。 |
データ配付定義シート | データ配付処理に対して、配付先の所在、配付手段を定義します。 |
データソース定義シート | 収集先、および配付先のシステム上にあるデータを収集、配付処理を行う上で必要な基本情報(システムの情報、アクセス手段など)を定義します。 データ収集定義シート、データ配付定義シートからIDで参照する情報です。 |
フォーマット定義シート | データ変換を行う際に、変換前と変換後のデータのフォーマットとして、文字コードやデータ書式などを定義します。 |
データ構造定義シート | データ変換を行う際の、変換前と変換後のデータの構造として、項目名やデータ属性、桁数などを定義します。 |
プラグイン定義シート | データ処理の中で呼び出すプラグイン(外部プログラム)の情報を定義します。 |
処理プロセスに対して、設計する範囲とデザインシートの対応付けを以下の図に示します。(プラグイン定義シートは、図中にありませんが、処理プロセスでプラグイン呼び出しを行う場合に作成します)
点線矢印は、デザインシート間の参照関係を示しています。(例えば、収集元システムに対するデータソース定義シートの情報は、データ収集定義シートから参照します。)
図5.7 設計する範囲とデザインシートの対応付け