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Interstage Information IntegratorV10.0.0 システム設計ガイド

1.4.4 レコード編集

1.4.4.1 振分け

振分け前のデータを振分け条件に従って分類します。

振分けできる条件には、以下の種類があります。

表1.9 振分けできる条件の種類

検索属性

検索条件

パターン検索の種類

パターン検索条件(※1)

内容

文字列検索

文字列の部分一致

(パターン検索)

部分文字列検索

(全角/半角文字列を検索)

文字列一致

指定したキーワードを含む文書を抽出します。

前方一致

指定したキーワードから始まる文書を抽出します。

後方一致

指定したキーワードで終わる文書を抽出します。

任意文字

指定した2つのキーワードが、任意の文字の前後に存在する文書を抽出できます。

文字間隔

指定した2つのキーワードの間に、指定した文字数以内の文字が存在する文書を抽出できます。指定できる文字数は0~1024です。

部分文字

指定した2つのキーワードの間に、指定した文字のどちらかを含む文書を抽出できます。

文字範囲

指定したキーワードの一部の文字が、指定した範囲の文字を含む文書を抽出できます。

数値範囲

指定したキーワードの一部の文字が、指定した範囲の数値である文字列のどちらかを含む文書を抽出できます。

ワード検索

(英単語を検索)

ワード一致

指定した単語を含む文書を抽出できます。

キーワードを連続して記述することで、連続した単語を含む文書を抽出できます。

ワード間隔

指定した2つのキーワードの間に、指定した単語数以内の任意の単語が入ったフレーズを含む文書を抽出できます。

文字列の完全一致

文字コードの大小

数値検索

数値の一致

数値の大小

日時検索

日付の一致

日付の大小

※1:パターン検索条件は、論理演算子「&(論理積)、|(論理和)、~(否定)」で結合することにより複数の条件を組み合わせて抽出することができます。また、「( )」を指定することで優先順位もつけることができます。

【例1】数値検索

数値のキーワードとの大小を比較して、条件を満たす文書を抽出する場合の例を示します。

【例2】文字列検索

文字列のキーワードとの大小の比較、完全一致、および部分一致する文書を抽出する場合の例を示します。

1.4.4.2 ソート

任意の項目をソートキーに指定し、昇順/降順に並べ替えることができます。

また、ソートキーに指定した項目の属性によって、並べ替える方法が異なります。

1.4.4.3 連結(ジョイン、ユニオン)

複数のデータを連結条件によって結合します。なお、一度に複数のマスタデータを連結することもできます。

連結には、以下の種類があります。

表1.10 連結の種類

機能名

結合型

結合条件

機能内容

ジョイン

(横連結)

INNER JOIN

完全一致※1

結合条件が真のとき、項目を結合します。

偽のときは、レコードを削除します。

部分一致※2

OUTER JOIN

完全一致※1

結合条件が真のとき、項目を結合します。

偽のときもレコードを出力しますが、連結するマスタ項目は、NULLとなります。

部分一致※2

ユニオン

(縦連結)

UNION

完全一致

レコードを結合します。重複するレコードは削除されます。

UNION ALL

レコードを結合します。重複するレコードも出力されます。

※1:完全一致は、連結キー同士が一致する場合

※2:部分一致は、マスタデータの連結キーがトランザクションデータの連結キーに含まれる場合。部分一致を複数満たすデータが存在する場合、出力データには、その数分だけ条件が真と判断され、ジョインします。

それぞれ、以下で説明します。

INNER JOIN

マスタデータの文字列が、トランザクションデータの文字列と完全に一致、または部分一致する場合に、項目を連結します。

INNER JOINの場合、トランザクションデータがマスタデータに存在しない場合、そのレコードを出力しません。

【例】

トランザクションデータの「商品No」と、マスタデータの「商品コード」をキーにして、項目を連結する場合の例を示します。(完全一致の場合)

OUTER JOIN

マスタデータの文字列が、トランザクションデータの文字列と完全に一致、または部分一致する場合に、項目を連結します。

OUTER JOINの場合、トランザクションデータが、マスタデータに存在しない場合、連結するマスタデータは、NULLとなります。

【例】

トランザクションデータの「商品No」と、マスタデータの「商品コード」をキーにして、項目を連結する場合の例を示します。(部分一致の場合)

ジョインの補足:複数のマスタデータを用意する場合

マスタデータ を2つ以上用意することで、3つ以上のジョインも可能となります。なお、この場合、1つのマスタデータにつき、1つ以上の連結条件が必要となります。

【例】

トランザクションデータの「商品No」と、マスタデータの「商品コード」、また、トランザクションデータの「日付」と、マスタデータの「日付」をキーにして、項目を連結する場合の例を示します。

UNION

複数のトランザクションデータのレコードを連結します。UNIONでは、重複したレコードは出力しません。

【例】

2つのトランザクションデータのレコードを連結する場合の例を示します。

UNION ALL

複数のトランザクションデータのレコードを連結します。UNION ALLでは、重複したレコードも出力します。

【例】

2つのトランザクションデータのレコードを連結する場合の例を示します。

1.4.4.4 集計

データをグループ化し、指定した項目の合計値を出力することができます。複数の項目をグループ化して、合計値を出力することもできます。

集計は、帳票に出力する際などに利用することができます。

【例1】

項目「クラス」単位で「数学」の値を集計する場合の例を示します。

このとき、集計対象以外の項目を出力させる場合、各グループの先頭レコードの値が表示されます。

【例2】

集計する単位を複数指定する場合の例を示します。

指定された最初のキーでグループ化し、次に指定されたキーで、さらにグループ化します。

以下の例では、項目「クラス」でグループ化した後に、項目「性別」でグループ化し、各クラスの男女別の数学合計点を表示しています。

ポイント

  • グループキーで指定した上位グループ単位の集計結果を任意に出力することができます。

  • 全体の集計結果のレコードを任意に出力することができます。

  • 上位グループや全体の集計結果を1レコード追加して出力することができます。このとき、グループキーの属性がchar型ならば半角文字の「ハイフン(-)」、nchar型ならば全角文字の「ハイフン(-)」、数値型ならば「ゼロ(0)」が自動的に指定されます。なお、任意の文字を指定することができます。