バックアップ・リストアは、物理OS、VMホストのシステムイメージをバックアップし、リストアする機能です。
システムイメージのバックアップ・リストアは、物理OS、VMホストのシステムイメージを、ネットワーク経由で管理サーバ上のディスクにバックアップし、リストアする機能です。
バックアップしたシステムイメージは、以下の用途で使用できます。
ソフトウェア保守
パッチの適用、およびソフトウェアの追加や変更などの保守作業を行う前にシステムイメージをバックアップし、トラブルに備えます。
ハードウェア保守
ディスク故障などのハードウェアトラブルに備えます。
注意
システムイメージのバックアップ・リストアでは、管理対象サーバのBIOSで認識された1台目のディスク(起動ディスク)の内容だけが、バックアップ・リストアの対象になります。
2台目以降のディスク(データディスク)の内容はバックアップ・リストアできません。他のバックアップソフトウェアや、ストレージ装置のコピー機能を利用して、データのバックアップ・リストアを行ってください。
なお、1台目のディスクに複数の区画(Windowsのドライブ、Linux/VMwareのパーティション)を設定している場合は、すべてのパーティションがバックアップの対象になります。
ディスク | Windowsのドライブ名 | バックアップ・リストア対象 |
---|---|---|
1台目 | C: | ○ |
E: | ○ | |
2台目 | D: | × |
F: | × |
バックアップ・リストアでは、管理対象サーバを再起動するため、業務を停止する必要があります。
先頭のパーティションは、基本パーティションである必要があります。
VMホストに対する本製品によるバックアップ・リストア時の動作は、サーバ仮想化ソフトウェアの製品ごとに異なります。
VMホストの起動ディスク上にVMゲストが存在する場合の動作については、「ServerView Resource Coordinator VE 導入ガイド」の「A.3 利用する製品別の機能」を参照してください。
起動ディスク上にあるVMゲストをバックアップ・リストア対象にしない動作の場合は、VMゲストの格納先を起動ディスク以外のディスク上とする運用にしてください。
VMホストをバックアップする場合は、リストア後にサーバ仮想化ソフトウェアの構成管理が正常に行えるようにするため、VMゲストもバックアップしてください。バックアップ時には、VMメンテナンスモードが自動的に設定されるので、VMホストをVMメンテナンスモードの設定が可能な状態にしてください。
サーバ仮想化ソフトウェアの高可用性機能を使用しているVMホストをバックアップする場合、共有ディスク上にあるVMゲストをすべて他のVMホストに移動してからバックアップしてください。
バックアップしたあとは、他のVMホストに移動したVMゲストを元のVMホストに戻してください。
VMゲストのバックアップ方法と移動方法、およびVMメンテナンスモードの詳細については、サーバ仮想化ソフトウェアのマニュアル、および「ServerView Resource Coordinator VE 導入ガイド」の「A.3 利用する製品別の機能」を参照してください。
VMホストをリストアする場合は、リストア後にサーバ仮想化ソフトウェアの構成管理が正常に行えるようにするため、VMホストのバックアップ時にバックアップしたVMゲストをリストアしてください。ただし、VMホストをバックアップしたあと、サーバ仮想化ソフトウェアの構成管理に影響する変更(VMゲスト構成情報の格納場所変更、追加、削除など)がない場合は、VMホストのバックアップ時にバックアップしたVMゲストをリストアする必要はありません。
リストア時には、VMメンテナンスモードが自動的に設定されるので、VMホストをVMメンテナンスモードの設定が可能な状態にしてください。
サーバ仮想化ソフトウェアの高可用性機能を使用しているVMホストをリストアする場合は、共有ディスク上にあるVMゲストをすべて他のVMホストに移動してからリストアしてください。
リストアしたあとは、他のVMホストに移動したVMゲストを元のVMホストに戻してください。
VMゲストのリストア方法と移動方法、およびVMメンテナンスモードの詳細については、サーバ仮想化ソフトウェアのマニュアル、および「ServerView Resource Coordinator VE 導入ガイド」の「A.3 利用する製品別の機能」を参照してください。
管理対象サーバを削除した場合は、そのサーバからバックアップしたシステムイメージも削除されます。
システムイメージのバックアップ、リストア、または削除中は、同じ管理対象サーバのシステムイメージ(異なる世代も含む)を指定してバックアップ、リストア、削除はできません。
クローニングマスタを配付し、サーバ名を変更したサーバに対してシステムイメージをリストアする場合は、リソースツリーに表示されている"サーバ名"とイメージ一覧のシステムイメージ一覧に表示されている"サーバ名"が、変更後のサーバ名と一致しているか確認したあと、リストアしてください。
管理対象サーバのWatchdog(一定時間OSが応答しない状態をハングと検出して、自動的にリセットまたは電源切断する機能)が有効になっていると、バックアップ・リストア中に自動的にリセットまたは電源切断される場合があります。
バックアップ・リストアを行う前に、設定を無効にしてください。
詳細については、管理対象サーバのマニュアルを参照してください。
リストア時に、バックアップ先のディスクサイズがシステムイメージをバックアップしたときと異なる場合、バックアップしたサーバよりもサイズが大きいディスクのときはリストアできます。
リストア後はバックアップ時のディスクサイズを超える領域は未使用領域になります。未使用領域は新たにパーティションを作成すれば使用できます。
バックアップしたサーバよりもサイズが小さいディスクへのリストア、バックアップ・リストアを使用する切替え、切戻し、およびクローニングはできません。
予備サーバ、クローニングを行うサーバについてもディスクサイズを合わせてください。