インストール後の作業について以下に説明します。
環境変数の設定
Interstageの運用に必要な環境変数を設定します。
Interstageでは、環境変数の設定を行う支援ツールとして、以下のシェルスクリプトを提供しています。
/opt/FJSVisas/bin/setISASEnv.sh
/opt/FJSVisas/bin/setISASEnv.csh
支援ツールを使用して環境変数の設定を行う方法を以下に示します。
運用を行う各端末において、ドットコマンドを使用してsetISASEnv.shを実行します。
. /opt/FJSVisas/bin/setISASEnv.sh |
運用を行う各端末において、sourceコマンドを使用してsetISASEnv.cshを実行します。
source /opt/FJSVisas/bin/setISASEnv.csh |
各支援ツールの詳細については、“リファレンスマニュアル(コマンド編)”の“環境変数設定ツールについて”を参照してください。
J2EEの環境設定
以下の場合には、インストール後にJ2EEのJava環境の設定をしてください。
カスタムインストールでFJSVj2eeよりもFJSVjdk14を後からインストールした
Javaを追加インストールした
使用するJavaのバージョンを変更した
環境設定については、“J2EE ユーザーズガイド”の“動作環境のカスタマイズと確認”を参照してください
Web Package機能のインストール時にServletサービスに関するエラーメッセージが出力された場合の対処
Web Package機能のインストール時に、Servletサービスに関する以下のメッセージが出力された場合の対処について説明します。
Could not make the Servlet Service environment default settings.
上記の場合、IJServerとWebサーバをそれぞれ別のサーバマシンに分離して運用するための初期設定ができませんでした。
必要に応じて、IJServer用とWebサーバ用のサーバマシン上で、それぞれのInterstage管理コンソールから、[システム] > [環境設定]タブ > [Servletサービス詳細設定] > [Webサーバとワークユニットを同一のマシンで運用する]で[運用しない]を選択してください。
Java EE機能のインストール時にエラーメッセージが出力された場合の対処
Java EE機能のインストール時に、以下のメッセージが出力された場合の対処について説明します。
ijinit: ERROR: ISJEE_IJINITで始まるメッセージ
ijinit failed.
インストール中に上記のメッセージのいずれか、または両方が出力された場合は、インストールの終了後にijinitコマンドを実行してJava EE運用環境の初期化を行ってください。ijinitコマンドの詳細については、“Java EE運用ガイド”を参照してください。
EJBサービスのシステムパラメタのチューニング
EJBサービスを使用する際には、以下のシステムパラメタのチューニングを行ってください。
項番 | チューニングが必要なシステムパラメタの種類 | EJBサービスの動作に必要な値 |
---|---|---|
1 | msginfo_msgmni | 2以上の値を既存のmsginfo_msgmniの値に加算してください。msginfo_msgmniが未定義の場合には、デフォルト値に加算した値を設定してください。 |
2 | msginfo_msgmax | 既存の値が2048よりも小さい場合には、2048以上の値を設定してください。msginfo_msgmax値が未定義の場合には、4096以上の値を設定してください。 |
3 | msginfo_msgmnb | 既存の値が4096よりも小さい場合には、4096以上の値を設定してください。msginfo_msgmnb値が未定義の場合には、4096以上の値を設定してください。 |
4 | msginfo_msgtql | 512以上の値を既存のmsginfo_msgtqlの値に加算してください。msginfo_msgmniが未定義の場合には、デフォルト値に加算した値を設定してください。 |
Webサーバのポート番号の設定
Interstage HTTP ServerとApache HTTP Server(基本ソフトウェアにバンドルされるApache HTTP Server)では、ポート番号の初期値が同じ値(ポート番号:80)で設定されているため、ポート番号を変更してください。それにより、Webサーバを共存させることができます。
Webサーバの使用条件に応じて、以下の対応を行ってください。
Interstage HTTP Serverを通常使用するWebサーバ(ポート番号:80)として利用する場合は、Apache HTTP Serverの以下のファイルを編集します。ファイル内のListenディレクティブの設定値を80以外のポート番号に変更してください。1~65535が指定可能です。
/etc/httpd/conf/httpd.conf
Apache HTTP Serverを通常使用するWebサーバ(ポート番号:80)として利用する場合は、Interstage HTTP Serverの環境定義ファイル(httpd.conf)を編集します。Interstage HTTP Serverのポート番号の設定方法については、“Interstage HTTP Server 運用ガイド”の“環境定義ファイル”-“ポート番号とIPアドレスの設定”を参照してください。
他のWebサーバを通常使用するWebサーバ(ポート番号:80)として利用する場合は、上記の“Interstage HTTP Serverを通常使用するWebサーバ(ポート番号:80)として利用する場合”および“Apache HTTP Serverを通常使用するWebサーバ(ポート番号:80)として利用する場合”の両方の対応を行ってください。
Interstage管理コンソールのSSL暗号化通信用の証明書のフィンガープリントの確認
インストール時に、運用形態として「SSL暗号化通信を使用する」を選択した場合は、Interstage管理コンソールのSSL暗号化通信で利用する証明書が生成されています。WebブラウザからInterstage管理コンソールに正しく接続しているかを確認するときのために、ここでは生成されている証明書のフィンガープリントを確認しておきます。
「SSL暗号化通信を使用しない」を選択した場合は、証明書は生成されていないため、本操作を実施する必要はありません。
証明書のフィンガープリントの確認方法を以下に示します。
cmdspcert -ed /etc/opt/FJSVisgui/cert -nn SSLCERT | grep FINGERPRINT |
証明書のフィンガープリントは以下のように表示されます。
FINGERPRINT(MD5): 40 79 98 2F 37 12 31 7C AE E7 B4 AB 78 C8 A2 28 |
表示されたフィンガープリントは記録しておいてください。
なお、この証明書は、Interstage管理コンソールとWebブラウザ間のSSL暗号化通信において、インストール直後から簡単にSSL暗号化通信が利用できるようにすることを目的に、本製品が自動生成したものです。セキュリティを強化したい場合は、認証局から取得した証明書を利用する運用に切り替えることができます。運用を切り替える方法については、“運用ガイド(基本編)”の“Interstage管理コンソール環境のカスタマイズ”を参照してください。