本章では、マルチサーバ管理機能について説明します。
マルチサーバ管理機能は、“Interstage Application Server Enterprise Edition”だけで使用できます。
以下の用語は、マルチサーバ管理機能に関する用語です。
管理サーバ
管理対象サーバ
共存サーバ
一括管理
統合操作
マルチサーバ管理機能を使用しない場合、上記の用語は関係ありません。なお、Interstage Application Serverをインストールしているサーバで、マルチサーバ管理機能を利用していないサーバをスタンドアロンサーバと呼びます。
複数サーバ(マルチサーバ)で構成されたシステム上で運用するInterstageや業務を統合的に運用管理する機能が、マルチサーバ管理機能です。マルチサーバ管理機能を使用して、以下の運用ができます。
同一業務を複数サーバ上で並列に運用する場合、これらのサーバを仮想的な1つの業務として運用操作できます。マルチサーバ管理を使用しない場合は、サーバごとに個別に運用操作する必要があります。
IJServerは、一つの業務がWebサーバ(Webサーバコネクタ)/Webアプリケーション/EJBアプリケーションなどで構成されます。これらのアプリケーションの資源を多階層のサーバに分散して配置できます。マルチサーバ管理機能では、多階層構成となったIJServerのアプリケーションを、一つのIJServerとして運用操作できます。マルチサーバ管理を使用しない場合、これらのIJServerはサーバごとに別々のIJServerとなり、個別に運用操作を行う必要があります。
本機能には、複数サーバで運用している同一サービスや同一業務、および複数サーバにまたがる業務の運用操作を簡易化し、複数あるサーバ内の一部のサーバに対する業務の起動漏れや、アプリケーションの配備漏れなどを防ぐ効果があります。
マルチサーバ管理では、「サイト」および「サーバグループ」という機構を提供しています。
サイトとは、マルチサーバ管理の管理する範囲を示し、1台の管理サーバにより管理されます。サイトには、複数のInterstageをインストールしたサーバを所属させることができます。サイトは、同一のLAN環境内で構築できます。
サイトに所属しているサーバを管理対象サーバと呼びます。また、同一の業務を実行する複数の管理対象サーバをひとまとめにして一括して運用管理することができます。そのまとめる単位をサーバグループと呼びます。
Interstageをインストールしているサーバでサイトに所属していないサーバをスタンドアロンサーバと呼びます。
マルチサーバ管理の構成概略図を以下に示します。