Portalworksの利用時において利用者の人数が多く、アクセス頻度が高い場合、1台のPortalworksサーバでの運用では性能が劣化する場合があります。
このような場合、Portalworksをマルチワークユニットに配備したり、複数のサーバを構成し、Interstage Traffic Director と連携することにより、Portalworksの運用性を向上させることができます。
実際には、サーバマシンの増設の前段階として、マルチワークユニットの適用を検討します。運用するサーバマシンのスペックにもよりますが、ユーザの規模に応じて、以下のような運用形態が可能になります(なお、ユーザの規模は参考値であり、運用環境や、運用形態、アクセス頻度などにより異なります)。
シングルワークユニット構成
小規模ユーザ数運用での一般的な構成であり、1台のサーバ、1つのワークユニットで構成します。ユーザの規模は、500人以下を想定しています。
マルチワークユニット構成
中規模ユーザ数運用の場合の構成であり、1台のサーバ、複数のワークユニットで構成します。ワークユニットの数は、最大3個です。ユーザの規模は、1000人以下を想定しています。
Webブラウザからは同一URLとして認識されるため、ユーザが運用形態を意識する必要はありません。
マルチサーバ構成
大規模ユーザ数運用の場合の構成であり、複数のサーバ、複数のワークユニットで構成します。ワークユニットの数は、最大3個です。ユーザの規模は、1000人以上を想定しています。
Webブラウザからの要求は、ロードバランサーを経由して、各サーバに振り分けられます。Webブラウザからは同一URLとして認識されるため、ユーザが運用形態を意識する必要はありません。
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負荷分散運用における留意事項
マルチワークユニット構成の場合
各ワークユニットは、個別のIJServer/JavaVM上で動作し、Interstageからも個別のワークユニットとして見えるため、起動/停止や設定などは個別に行う必要があります。
運用管理コンソールのアクセス制御で設定したログオン数の制限と2重ログオン制御は、ワークユニット単位での制限となります。
環境設定を行った場合、マスタワークユニットにはリアルタイムに情報が反映されますが、そのほかのワークユニットへ設定を反映させるには、ワークユニットの再起動や環境情報の複写などの作業が必要な場合があります(詳細は、“B.6.1 負荷分散運用の設定”を参照)。
マルチサーバ構成の場合
環境設定を行う場合の運用管理の操作は、必ずマスタサーバで行う必要があります。
環境設定を行った場合、マスタサーバにはリアルタイムに情報が反映されますが、そのほかのサーバへ設定を反映させるには、サーブレットの再起動や環境情報の複写などの作業が必要な場合があります(詳細は、“B.6.1 負荷分散運用の設定”を参照)。