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Interstage Application Server リファレンスマニュアル(API編)

2.13.3 Contained共通インタフェース

  この節で説明する関数は、インタフェースリポジトリオブジェクトが他のインタフェースリポジトリオブジェクトに包含される関係を持ち得る各インタフェースリポジトリオブジェクト(このインタフェースリポジトリオブジェクトをContainedと呼ぶ)に継承されて、その継承先のインタフェースリポジトリオブジェクトの関数として使用できます。

2.13.3.1 CORBA::Contained::id()

名前

  CORBA::Contained::id

形式

  #include <orb_cplus.h>
  CORBA::RepositoryId  CORBA::Contained::id(
        CORBA::Environment&  env );

機能説明

  インタフェースリポジトリオブジェクトのリポジトリIDを返します。
  本関数はリポジトリIDを格納する領域を獲得するため、この領域が不要になった時点で、CORBA::string_free()を使用して領域を解放する必要があります。

パラメタ

  env

  例外情報が格納される構造体。

復帰値

  正常終了した場合は、リポジトリIDが返されます。
  異常終了した場合は、envのexceptionメンバにSystemExceptionオブジェクトのオブジェクトリファレンスが設定されます。設定された例外情報およびマイナーコードの意味については、“メッセージ集”の“CORBAサービスから通知される例外情報/マイナーコード”を参照してください。

2.13.3.2 CORBA::Contained::name()

名前

  CORBA_Contained::name

形式

  #include <orb_cplus.h>
  CORBA::Identifier  CORBA::Contained::name(
        CORBA::Environment&  env );

機能説明

  インタフェースリポジトリオブジェクトの名前を返します。
  本関数はオブジェクトの名前を格納する領域を獲得するため、この領域が不要になった時点で、CORBA::string_free()を使用して領域を解放する必要があります。

パラメタ

  env

  例外情報が格納される構造体。

復帰値

  正常終了した場合は、名前(CORBA::Identifier:String型)が返されます。
  異常終了した場合は、envのexceptionメンバにSystemExceptionオブジェクトのオブジェクトリファレンスが設定されます。設定された例外情報およびマイナーコードの意味については、“メッセージ集”の“CORBAサービスから通知される例外情報/マイナーコード”を参照してください。

2.13.3.3 CORBA::Contained::defined_in()

名前

  CORBA::Contained::defined_in

形式

  #include <orb_cplus.h>
  CORBA::Container_ptr  CORBA::Contained::defined_in(
        CORBA::Environment&  env );

機能説明

  インタフェースリポジトリオブジェクトを包含しているオブジェクト(Container)のオブジェクトリファレンスを返します。
  本関数はオブジェクトリファレンスを格納する領域を獲得するため、この領域が不要になった時点で、CORBA::release()を使用して領域を解放する必要があります。

パラメタ

  env

  例外情報が格納される構造体。

復帰値

  正常終了した場合は、オブジェクトリファレンスが返されます。
  異常終了した場合は、envのexceptionメンバにSystemExceptionオブジェクトのオブジェクトリファレンスが設定されます。設定された例外情報およびマイナーコードの意味については、“メッセージ集”の“CORBAサービスから通知される例外情報/マイナーコード”を参照してください。

2.13.3.4 CORBA::Contained::describe()

名前

  CORBA::Contained::describe

形式

  #include <orb_cplus.h>
  CORBA::Description  *CORBA::Contained::describe(
        CORBA::Environment&  env );

機能説明

  インタフェースリポジトリオブジェクトの情報を表すCORBA::Descriptionを返します。返される情報はそれぞれのインタフェースリポジトリオブジェクトにより異なり、各インタフェースリポジトリオブジェクト固有の情報はCORBA::Descriptionのvalueメンバに保持されます。valueはCORBA::Any型の構造体であり、その_valueメンバにはインタフェースリポジトリオブジェクトの種別によって、それぞれ次の構造体のアドレスが設定されます。各構造体の詳細は“2.13.1 型の定義”を参照してください。

  CORBA::ModuleDefオブジェクト

  ModuleDescription構造体

  CORBA::ConstantDefオブジェクト

  ConstantDescription構造体

  CORBA::StructDefオブジェクト

  TypeDescription構造体

  CORBA::UnionDefオブジェクト

  TypeDescription構造体

  CORBA::EnumDefオブジェクト

  TypeDescription構造体

  CORBA::AliasDefオブジェクト

  TypeDescription構造体

  CORBA::ExceptionDefオブジェクト

  ExceptionDescription構造体

  CORBA::AttributeDefオブジェクト

  AttributeDescription構造体

  CORBA::OperationDefオブジェクト

  OperationDescription構造体

  CORBA::InterfaceDefオブジェクト

  InterfacDescription構造体

パラメタ

  env

  例外情報が格納される構造体。

復帰値

  正常終了した場合は、CORBA::Descriptionが返されます。
  異常終了した場合は、envのexceptionメンバにSystemExceptionオブジェクトのオブジェクトリファレンスが設定されます。設定された例外情報およびマイナーコードの意味については、“メッセージ集”の“CORBAサービスから通知される例外情報/マイナーコード”を参照してください。

2.13.3.5 継承されて使用できる関数

(1)CORBA::Contained::def_kind()

  (1)については、“IRObject共通インタフェース”を継承します。
  “CORBA::IRObject”の部分を“CORBA::Contained”に置き換えて使用することができます。
  関数の仕様については、“2.13.2 IRObject共通インタフェース”を参照してください。