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Interstage Application Server ディレクトリサービス運用ガイド

8.2.1 記号、日本語の指定方法

  DN、および属性値には、記号や日本語を指定することができます。記号や日本語を、JNDIで記述するときの形式について説明します。

記号を含むDNの指定

  DNに、記号を指定する場合、以下の記号は特殊文字として扱われます。

  • 「,」(カンマ)

  • 「+」(プラス)

  • 「"」(ダブル引用符)

  • 「<」(小なり)

  • 「>」(大なり)

  • 「;」(セミコロン)

  • 「#」(シャープ)(DNの先頭文字に指定する場合のみ)

  • 「/」(スラッシュ)

  特殊文字を指定するには、その特殊文字の前に「\」(エンマーク)を置いてエスケープするか、または「"」(ダブル引用符)で囲む必要があります。

エスケープが必要な記号を含むDNを指定する場合の例を以下に示します。

cn=a\b,o=Fujitsu, Inc.,c=jp

  LDAP、JNDI、Java言語それぞれで、「\」(エンマーク(バックスラッシュ))文字を特殊文字と扱います。いくつか例を示します。

  「\」を含むcn属性を指定するとします。

a\b

  LDAPの規約により「\」をエスケープする必要があります。

cn=a\\b

  JNDIの仕様により、この名前を指定するために、それぞれの「\」をエスケープする必要があります。

cn=a\\\\b

  Java言語の仕様により、この名前を文字列リテラルとして指定するために、それぞれの「\」をエスケープする必要があります。

String name1 = "cn=a\\\\\\\\b";

  同様に、「,」(カンマ)、「"」(ダブル引用符)の場合はそれぞれ次のようになります。

String name2 = "cn=a\\\\,b";
String name3 = "cn=a\\\\\"b";

  最初の例をJNDIで使用する場合は、次のように記述します。

String name = "cn=a\\\\\\\\b,o=Fujitsu\\\\, Inc.,c=jp";
記号を含む検索フィルタの指定

  検索フィルタの値に、検索する値として記号を指定する場合、いくつかの記号は特殊文字として扱われます。特殊文字を指定するには、「\\」(エンマーク(バックスラッシュ))に続けて、特殊文字を記述します。
  エスケープが必要な記号を以下に示します。

  • 「*」(アスタリスク)

  • 「(」(開き括弧)

  • 「)」(閉じ括弧)

  • 「\」(エンマーク)

検索フィルタ"o=富士通(株)"をJNDIで表現すると、以下のようになります。

"o=富士通\\(株\\)"

  検索フィルタの詳細については、“7.1.2 検索フィルタ”を参照してください。

日本語を含むDN、属性値の指定

  DNおよび属性値に日本語を含む文字列を指定することができます。エスケープやコード変換は不要です。