オブジェクト間優先度機能とは、トランザクションアプリケーションのオブジェクトに対して、優先度を指定することができる機能です。
この機能により、処理の優先度を設定することが可能となります。
1つのAPMプロセスに複数のオブジェクトを設定します。APMは設定されたオブジェクトのうち、優先度の高いオブジェクトから優先的にデータを受信します。そのため、優先度の高いオブジェクトに対するデータがキューに滞留している場合、優先度の低いオブジェクトに対するデータは処理されません。
当機能はアプリケーション言語がC、COBOLの場合に使用できます。
当機能はアプリケーション言語がCの場合に使用できます。
オブジェクト間優先度機能の運用手順
オブジェクト間優先度機能を使用する場合の手順を説明します。
1)アプリケーションの作成
アプリケーションを作成します。アプリケーションの作成方法については、“アプリケーション作成ガイド(コンポーネントトランザクションサービス編)”を参照してください。
C++言語のアプリケーションは当機能を使用できません。
2)ワークユニット定義の設定
ワークユニット定義でオブジェクトに対する優先度を設定します。
以下にオブジェクト間優先度機能を使用する場合に必要なワークユニット定義について説明します。
オブジェクト間優先度機能はワーユニット定義に設定されたオブジェクト間でのみ有効となります。
セクション名 | 定義項目名 | 設定内容 |
---|---|---|
Application Program | Destination(オブジェクト名) | 優先度を使用するオブジェクト名を設定します。 |
Destination Priority | オブジェクトに対する優先度を設定します。 | |
Form(常駐、非常駐の形態) | "NONRESIDENT"または"MULTIRESIDENT"を設定します。 | |
Nonresident Application Process ※1 | Concurrency(プロセス多重度) | アプリケーションのプロセス多重度を設定します。 |
Pre Exit Program | ワークユニット起動時に起動する出口プログラムを使用する場合、出口プログラム名を設定します。 | |
Post Exit Program | ワークユニット停止時に起動する出口プログラムを使用する場合、出口プログラム名を設定します。 | |
Executable File for | 出口プログラムをアプリケーションと別の実行ファイルとして作成する場合に、出口プログラムの実行ファイル名を設定します。 | |
Maximum Processing Time for Exit Program | 出口プログラムの最大処理時間の監視値(秒)を設定します。 | |
Multiresident Application Process ※2 | Concurrency(プロセス多重度) | アプリケーションのプロセス多重度を設定します。 |
Pre Exit Program | ワークユニット起動時に起動する出口プログラムを使用する場合、出口プログラム名を設定します。 | |
Post Exit Program | ワークユニット停止時に起動する出口プログラムを使用する場合、出口プログラム名を設定します。 | |
Executable File for | 出口プログラムをアプリケーションと別の実行ファイルとして作成する場合に、出口プログラムの実行ファイル名を設定します。 | |
Maximum Processing Time for Exit Program | 出口プログラムの最大処理時間の監視値(秒)を設定します。 |
※1:Application ProgramセクションのFormに"NONRESIDENT"を設定した場合に必要です。
※2:Application ProgramセクションのFormに" MULTIRESIDENT "を設定した場合に必要です。
上記以外の定義については、一般に使用する場合と同様です。
3)ワークユニット定義の登録
設定したワークユニット定義をシステムに登録します。登録はisaddwudefコマンドにより行います。
4)ワークユニットの起動
ワークユニット定義で設定したワークユニットの起動を行います。起動はisstartwuコマンドにより行います。