サーバ側では物理サーバとHBAのWWN、ストレージ側ではHBAのWWNとストレージのボリュームとの関係を定義し、システムを設計します。
以下にHBAの2ポートを使いマルチパスでストレージに接続するときの例を示します。
詳細については、各ストレージ製品のマニュアルを参照してください。
注意
管理対象サーバにHBAのポートが合計3ポート以上搭載されている構成は、サポートしていません。
図3.6 WWNのシステム設計
使用するWWNの決定
HBA address rename利用時には、使用するWWNを決定します。
HBA address renameで使用するWWNを決定し、サーバ側にはOS(業務)と物理サーバを関連付け、ストレージ側にはボリュームを関連付けます。
HBA address renameを利用することで、サーバに搭載されたHBAのWWNを意識しなくても、仮想化されたWWNを利用してサーバとストレージの設計が行えます。物理サーバが存在しない場合など、サーバに搭載されたHBAのWWNが把握できない場合でも、サーバとストレージを設計できます。
WWNは、"I/O仮想化オプション"で提供された値を使用します。
HBA address renameで使用するWWNの形式を、以下に示します。
提供されたWWNの先頭"2x"を以下のようにWWNNとWWPNに割り当てて利用します。
20: WWNNとして利用
2x: WWPNとして利用
xは、HBAアダプタのI/Oアドレスの降順に設定します。
なお、HBAのアダプタのI/Oアドレスは、HBAのBIOS上またはHBAベンダが提供しているツールで確認してください。
例
サーバが2ポートの場合、以下のように利用します。
"I/O仮想化オプション"で提供されたWWN値 -> 20:00:00:17:42:51:00:00 HBA port1とport2のWWNN値 -> 20:00:00:17:42:51:00:00 HBA port1のWWPN値 -> 21:00:00:17:42:51:00:00 HBA port2のWWPN値 -> 22:00:00:17:42:51:00:00
決定したWWNは、サーバ側の設計とストレージ側の設計で使用します。
サーバ側の設計
サーバごとに利用するWWNを割り当て、サーバ側の設計で使用します。
ストレージ側の設計
サーバごとに接続するボリュームを決定し、サーバに割り当てたWWNと同じWWNを、ストレージ側の設計で使用します。