トラップログ参照コマンドは、管理サーバで、トラップが受信できているかを調べるための受信ログを表示します。
トラップログ参照コマンドの使用方法を説明します。
使用方法
以下のコマンドを実行します。
[Windows版の場合]
mptrpref -r [-a IPアドレス] [ -s 開始時刻 -e 終了時刻 ] |
[Solaris版の場合]
/opt/systemwalker/bin/mptrpref -r [-a IPアドレス] [ -s 開始時刻 -e 終了時刻 ] |
監視対象ノードのIPアドレスを指定します。省略すると、すべての受信トラップが出力されます。
受信した時刻の範囲を指定すると、表示する受信ログを絞り込むことができます。
時刻は、YYYYMMDDHHMMSSの形式で指定します。(例:2002/04/05 19:00:00の場合、20020405190000)
→以下の実行結果のフォーマットが表示されます。
Receive Time : <SNMP-TRAP受信時刻> Version : <SNMP-TRAPバージョン> Community : <SNMPコミュニティ> Enterprise : <enterpriseSpecific> AgentAddr : <送信元アドレス> (<数値形式>) Generic-Trap : SNMP-TRAP種別 Specific-Trap : <specificTrap> Time-Stamp : <タイムスタンプ> Varbind (*1) : <通番> NAME : <variable-bindings name> TYPE : <variable-bindings type> VALUE : <variable-bindings value> [valueの16進ダンプ] *1:複数 variable-bindings が設定されている場合、繰り返し表示される |
ポイント
トラップ種別(Generic-Trap)について
Generic-Trapに表示される値を、以下に示します。
0 : coldStart
1 : warmStart
2 : linkDown
3 : linkup
4 : authenticationFailure
5 : egpNeighborLoss
6 : enterpriseSpecific
【実行例】
実行結果の表示例を以下に示します。
以下の例では、10.10.10.10から送信されたトラップの変換履歴だけを表示しています。
[Windows版の場合]
mptrpref -r -a 10.10.10.10 |
[Solaris版の場合]
/opt/systemwalker/bin/mptrpref -n -a 10.10.10.10 |
→以下のように結果が出力されます。
Receive Time : Fri Apr 5 15:12:54 JST 2002 Version : 0 Community : public Enterprise : aplNetMpCNTrapTrc AgentAddr : 10.10.10.10 (168430090) Generic-Trap : 6 Specific-Trap : 0 Time-Stamp : 0 Varbind : 1 NAME : cnappl.5.5.1 TYPE : OCTET_STRING(2) VALUE : TRAP-EVENT-TRACE [54 52 41 50 2d 45 56 45 4e 54 2d 54 52 41 43 45 ] |
【確認ポイント】
テスト用トラップ通知コマンドを実行したノード(AgentAddr)のトラップを受信した時刻(Receive Time)でテスト用トラップデータを受信しているか、具体的には、VarbindのVALUEに“TRAP-EVENT-TRACE”の文字列があるかどうかで判断します。
通常のトラップ(Linkdown)の場合
以下の例では、2002/04/05 15:00:00から16:00:00までの間に、10.10.10.10から送信されたトラップの受信履歴を表示しています。
[Windows版の場合]
mptrpref -n -a 10.10.10.10 |
[Solaris版の場合]
/opt/systemwalker/bin/mptrpref -n -a 10.10.10.10 |
→以下のように結果が出力されます。
Receive Time : Fri Apr 5 15:12:54 JST 2002 Version : 0 Community : public Enterprise : enterprises.211.4.19.3 AgentAddr : 10.10.10.10 (168430090) Generic-Trap : 2 Specific-Trap : 0 Time-Stamp : 0 Varbind : 1 NAME : enterprises.211.4.25.4.1.0 TYPE : INTEGER(1) VALUE : 2 |
【確認ポイント】
トラップ通知する被監視ノード(AgentAddr)のIPアドレスが正しいか確認します
トラップ種別(Generic-Trap)が正しいか確認します。
上記の例では、2であり、“LinkDown”を示している。
トラップを発行させた、時刻を参照し、トラップを受信した時刻(Receive Time)から、トラップデータを受信しているかを確認します。なお、トラップを受信した時刻と、トラップを発行させた時刻の誤差は数秒以内です。