ビジネスアプリケーションを作成する場合、まずアプリケーションの骨組みを決めてから、その骨組みに肉付けするようにアプリケーションを作成します。この骨組みのことをアプリケーションフレームワーク、または単にフレームワークといいます。
フレームワークを用いたアプリケーション開発では、ロジックや画面などのアプリケーション要素を規定に従った形で作成し、フレームワークにはめ込むことでアプリケーションを作成します。フレームワークの規定によって自由度が制限されますが、アプリケーションの骨格が明確となり、自然に保守や再利用の容易なアプリケーションを作成することになります。
Interstage Studioのフレームワーク
Interstage Studioのフレームワーク(Apcoordinator)は、J2EEアプリケーションのために設計されています。フレームワークに従ってアプリケーションを作成することで、次のようなメリットがあります。
アプリケーションの構造を統一し、作成者による個人差をなくします。
ロジックや画面などのアプリケーション要素を独立して作成し、保守性を高めます。
アプリケーションの部品化を容易にし、再利用性を高めます。
通信などの部分をフレームワークで隠蔽し、自動処理します。
図2.2 Webアプリケーションへのフレームワークの適用
フレームワークの支援するアプリケーション
Interstage Studioのフレームワークは、以下のアプリケーションの開発を支援します。
Webアプリケーション
JSPまたはサーブレットを利用したWebアプリケーションのフレームワークを提供しています。画面とロジックの分離、構造化を支援します。
JSPを利用したWebアプリケーションでは、JavaServer Faces (JSF)フレームワークを用いたユーザインタフェース部の開発が可能です。Interstage StudioのフレームワークではJSF 1.1をサポートします。
アプレットとの通信機能を提供しています。
EJB
EJBとWebフロントの親和性を高めるフレームワークを提供しています。
電子フォームアプリケーション
紙の帳票と同じイメージの画面を用いたWebアプリケーションを容易に開発することができます。
フレームワークの詳細およびフレームワークを適用したアプリケーション作成方法については、フレームワークオンラインマニュアルの"Apcoordinator ユーザーズガイド"を参照してください。