管理サーバ/統合管理サーバ、およびログアナライザサーバのデータベースの容量の見積もり方法について説明します。
統合管理サーバや複数の管理サーバがある場合は、サーバごとにデータベース容量を見積もる必要があります。
■ 事前準備
データベースの容量を見積もる場合、以下の情報が必要になります。
クライアント(CT)台数
操作ログを保存する月数
ファイル操作以外のログ件数
ファイル操作のログ件数
付帯データ数
全体のクライアント(CT)台数
各管理サーバが管理するクライアント(CT)台数
操作ログを保存する月数
ファイル操作以外のログ件数
ファイル操作のログ件数
付帯データ数
見積もりにおけるクライアント(CT)台数はデータベースを作成する統合管理サーバ1台または管理サーバ1台に直接接続されるクライアント(CT)台数です。統合管理サーバの場合で直接接続されるクライアント(CT)台数がない場合は、0台となります。
なお、Citrix XenApp監視機能を使用する場合には、Citrix XenApp Serverに接続するユーザー数をCT台数として加算してください。
全管理サーバおよび統合管理サーバに接続されるクライアント(CT)の合計台数です。
3階層構成時の統合管理サーバのデータベース容量を見積もる場合に必要です。
操作ログをデータベースで保存する月数です。
1日に1台のクライアント(CT)で行われるファイル操作のイベント合計数です。ファイル操作とは、以下の表の「操作ログ種別」が「ファイル操作ログ」の項目です。
1日に1台のクライアント(CT)で行われるファイル操作以外のイベント合計数です。ファイル操作以外とは、以下の表の「操作ログ種別」が「ファイル操作ログ」以外の項目です。
操作ログ種別 | 取得選択 | 取得されるログ件数 |
---|---|---|
アプリケーション起動ログ | 可 | (1)アプリケーションを起動する回数 【例】 |
アプリケーション終了ログ | 可 | (2)アプリケーションを終了する回数 【例】 |
ウィンドウタイトル取得ログ | 可 | (3)アクティブウィンドウに切り替える回数 【例】 |
メール送信ログ | 可 | (4)メールを送信する回数 【例】 |
コマンドプロンプト操作ログ | 可 | (5)コマンドプロンプトでコマンドを実行する回数 【例】 |
デバイス構成変更ログ | 可 | (6)マシンにデバイスを接続する回数 【例】 |
印刷操作ログ | 可 | (7)印刷する回数 【例】 |
ファイル持出しログ | 可 | (8)持ち出すファイルの数 【例】 |
ファイル操作ログ | 可 | (9)ファイルに対して行う操作の回数 【例】 |
連携アプリケーションログ | 可 | (10)連携しているアプリケーションから送られてくるログの数 【例】 |
ログオン/ログオフログ | 可 | (11)Windowsへのログオンおよびログオフ回数/PC起動およびPC終了回数/PC休止およびPC復帰回数 【例】 ログオンを1度行ったときのログ件数は「1」 |
PrintScreenキー操作ログ | 可 | (12) PrintScreenキー操作の回数 【例】 PrintScreenキー操作を1度行ったときのログ件数は「1」 |
違反ログ | 不可 | (13)ログオン禁止対象のグループでログオンする回数 【例】 |
(14)起動禁止対象となっているアプリケーションを起動する回数 【例】 | ||
(15)使用が禁止されているときにPrintScreenキーを使用する回数 【例】 | ||
(16)禁止対象となっているアプリケーションで印刷する回数 【例】 | ||
(17)禁止対象となっているファイルをメールに添付して、送信または保存する回数 【例】 | ||
その他(設定変更ログ) | 不可 | (18)管理コンソールでポリシーの設定を変更する回数 【例】 |
「取得選択」が「可」となっている「操作ログ種別」は、管理コンソールの[各種ログスイッチ]タブで設定できます。
画面キャプチャデータ容量と原本保管データ容量の合計値です。
データベース容量の見積もりは以下の表を目安に見積もります。運用を想定したクライアント(CT)台数、操作ログを保存する月数、ファイル操作以外のログ件数、ファイル操作のログ件数を下記の目安と比較して必要なデータベース容量を見積もってください。なお、操作ログを保存する月数とデータベース容量は比例します。(例:操作ログを保存する月数を2倍に設定した場合はデータベース容量も2倍として見積もります)
クライアント(CT)台数 | 100台 | 500台 |
操作ログを保存する月数 | 1ヶ月 | 1ヶ月 |
ファイル操作のログ件数 | 500 | 500 |
ファイル操作以外のログ件数 | 500 | 500 |
データベース容量 | 9,163MB | 37,294MB |
クライアント(CT)台数 | 100台 | 500台 |
操作ログを保存する月数 | 1ヶ月 | 1ヶ月 |
ファイル操作のログ件数 | 1000 | 1000 |
ファイル操作以外のログ件数 | 1000 | 1000 |
データベース容量 | 15,746MB | 72,776MB |
画面キャプチャデータ容量の見積もり方法について説明します。画面キャプチャのデータ容量は以下の目安で見積もります。
1画面キャプチャデータ:150KB (クライアント(CT)の画面解像度がXGAの場合)
容量見積もり例
クライアント(CT)台数:1000台
1クライアント(CT)当たりの1日の画面キャプチャデータ採取回数(予測値):2
画面キャプチャデータの保存期間:90日
見積もり結果
1000(クライアント(CT)台数) × 2(キャプチャ回数/日) × 90(保存日数) × 150KB = 26GB
原本保管ファイルのデータ容量について説明します。
原本保管ファイルのデータ容量は、持ち出したファイル容量と同じになります。
クライアント(CT)で10MBのファイルを持ち出した場合、管理サーバの付帯データ保存先フォルダに10MBのファイルが保存されます。
クライアント(CT)で10MBのファイルを持ち出した場合、クライアント(CT)のログ格納先のsaveフォルダに10MBのファイルが保存されます。
ログアナライザサーバが複数ある場合は、サーバごとにデータベース容量を見積もる必要があります。
事前準備
データベースの容量を見積もる場合、以下の情報が必要です。
クライアント(CT)台数
ログアナライザサーバに移入する管理サーバが管理するクライアント台数の合計
ファイル操作ログ件数
管理サーバで見積もった一日あたりのファイル操作ログ件数
ファイル操作ログ以外のログ件数
管理サーバで見積もった一日あたりのファイル操作ログ以外のログ件数
ログアナライザサーバでログを保存する月数
ログアナライザサーバでログを保存する月数を1ヶ月から12ヶ月の範囲で決定
ログアナライザサーバ1台当たりに必要なデータベース容量の見積もり式は、以下のとおりです。
データベース容量=( (A)操作ログ情報容量 + (B)予防診断管理領域 + (C)エコ監査管理領域 )× (D)安全係数 + (E)システム管理領域
※1カ月の日数を31日として計算します
以降では、(A),(B),(C),(D),および(E)の各項目について説明します。
操作ログ情報容量とは、1日当たり1台のクライアント(CT)から取得される操作ログ情報の容量です。
操作ログ情報容量を求める式は、以下のとおりです。
操作ログ情報容量= { 平均レコード長 × { (ファイル操作ログ以外のログ件数 × 2) + (ファイル操作ログ件数 × 3) } } × クライアント台数 × 保存月数 × 31日
※平均レコード長を400バイトとして計算します。
予防診断管理領域とは、予防診断の観点で操作ログ情報の集計結果を格納する領域です。
予防診断管理領域を求める式は、以下のとおりです。
予防診断管理領域= ( 400バイト × クライアント台数× 366日 ) × 2 + 部門管理領域 + 243MB + 操作日時管理領域
部門管理領域 = 130バイト × ( クライアント台数 × 2 × 0.4 ) × ( クライアント台数 × 0.4 × 0.5 ) × 1.2
※部門管理領域については、クライアント台数が2000台未満の場合は96MB固定とします。
操作日時管理領域=70バイト×(ファイル操作以外のログ件数+ファイル操作のログ件数)×クライアント台数×366日+インデックス領域
インデックス領域は以下を目安に算出してください。
クライアント(CT)台数 | 100台 | 500台 |
ファイル操作ログ件数 | 500 | 500 |
ファイル操作ログ以外のログ件数 | 500 | 500 |
インデックス領域 | 1,847MB | 9,235MB |
クライアント(CT)台数 | 100台 | 500台 |
ファイル操作ログ件数 | 1000 | 1000 |
ファイル操作ログ以外のログ件数 | 1000 | 1000 |
インデックス領域 | 3,694MB | 1,8471MB |
エコ監査管理領域とは、エコ監査の観点で操作ログ情報の集計結果を格納する領域です。
エコ監査管理領域を求める式は以下の通りです。
エコ監査管理領域= ( 400バイト × クライアント台数 × 732日 ) + 印刷監視設定管理領域 + 構成管理領域 + 3MB
印刷監視設定管理領域 = 102バイト × クライアント台数 × 2 × 24ヶ月 × 1.2
※印刷監視設定管理領域については、クライアント台数が2000台未満の場合は12MB固定とします。
構成管理領域 = 122バイト × クライアント台数 × 2 × 1.4 × 24ヶ月 × 1.2
※構成管理領域については、クライアント台数が2000台未満の場合は19MB固定とします。
平均レコード長:400バイト(注1)
ファイル操作以外のログ件数:1000
ファイル操作のログ件数:500
クライアント台数:1000
保存月数:6ヶ月
注1) ログアナライザサーバでは、平均レコード長を400バイト固定としています。
(A)操作ログ情報容量= { 400バイト × { (1000 × 2) + (500 × 3) } } × 1000台 × 6 × 31日 ≒ 248337MB (B)予防診断管理領域=(400バイト×1000台×366日)×2+96MB+243MB+{70バイト×(1000+500)×1000台×366日+27706MB } ≒ 64974MB (C)エコ監査管理領域= (400バイト×1000台×732日)+12MB+19MB+3MB ≒ 313MB (D)安全係数=1.2 (E)システム管理領域=1126MB データベース容量=( 248337MB + 64974MB + 313MB ) × 1.2 + 1126MB ≒ 377475MB
管理サーバからログアナライザサーバへログデータを転送する際に、管理サーバ上に一時作業域として必要なディスク容量の見積もり式について説明します。
一時ディスク容量を見積もる際、以下の情報が必要になります。
Systemwalker Desktop Keeperのクライアント(CT)台数
一日あたりのファイル操作ログ件数
一日あたりのファイル操作ログ以外のログ件数