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Systemwalker Desktop Keeper V14g 解説書

3.1.2 データベース容量の見積もり

管理サーバ/統合管理サーバ、およびログアナライザサーバのデータベースの容量の見積もり方法について説明します。

3.1.2.1 管理サーバ/統合管理サーバ

統合管理サーバや複数の管理サーバがある場合は、サーバごとにデータベース容量を見積もる必要があります。


事前準備

データベースの容量を見積もる場合、以下の情報が必要になります。

2階層構成の場合
  • クライアント(CT)台数

  • 操作ログを保存する月数

  • ファイル操作以外のログ件数

  • ファイル操作のログ件数

  • 付帯データ数

3階層構成の場合
  • 全体のクライアント(CT)台数

  • 各管理サーバが管理するクライアント(CT)台数

  • 操作ログを保存する月数

  • ファイル操作以外のログ件数

  • ファイル操作のログ件数

  • 付帯データ数


クライアント(CT)台数

見積もりにおけるクライアント(CT)台数はデータベースを作成する統合管理サーバ1台または管理サーバ1台に直接接続されるクライアント(CT)台数です。統合管理サーバの場合で直接接続されるクライアント(CT)台数がない場合は、0台となります。

なお、Citrix XenApp監視機能を使用する場合には、Citrix XenApp Serverに接続するユーザー数をCT台数として加算してください。

全体のクライアント(CT)台数

全管理サーバおよび統合管理サーバに接続されるクライアント(CT)の合計台数です。

3階層構成時の統合管理サーバのデータベース容量を見積もる場合に必要です。

操作ログを保存する月数

操作ログをデータベースで保存する月数です。

ファイル操作のログ件数

1日に1台のクライアント(CT)で行われるファイル操作のイベント合計数です。ファイル操作とは、以下の表の「操作ログ種別」が「ファイル操作ログ」の項目です。

ファイル操作以外のログ件数

1日に1台のクライアント(CT)で行われるファイル操作以外のイベント合計数です。ファイル操作以外とは、以下の表の「操作ログ種別」が「ファイル操作ログ」以外の項目です。

操作ログ種別

取得選択

取得されるログ件数

アプリケーション起動ログ

(1)アプリケーションを起動する回数

【例】
アプリケーションを1度起動したときのログ件数は「1」

アプリケーション終了ログ

(2)アプリケーションを終了する回数

【例】
アプリケーションを1度終了したときのログ件数は「1」

ウィンドウタイトル取得ログ

(3)アクティブウィンドウに切り替える回数

【例】
アクティブウィンドウを1度切り替えたときのログ件数は「1」

メール送信ログ

(4)メールを送信する回数

【例】
メールを1度送信したときのログ件数は「1」

コマンドプロンプト操作ログ

(5)コマンドプロンプトでコマンドを実行する回数

【例】
コマンドを1度実行したときのログ件数は「1」

デバイス構成変更ログ

(6)マシンにデバイスを接続する回数

【例】
デバイスを1度接続したときのログ件数は「1」

印刷操作ログ

(7)印刷する回数

【例】
印刷を1度行ったときのログ件数は「1」。ただし、禁止対象となっているアプリケーションで印刷した回数は除く。

ファイル持出しログ

(8)持ち出すファイルの数

【例】
ファイルを1つ持ち出したときのログ件数は「1」

ファイル操作ログ

(9)ファイルに対して行う操作の回数

【例】
ファイルを1度作成/参照/上書き/複写/移動/削除したときのログ件数は「1」

連携アプリケーションログ

(10)連携しているアプリケーションから送られてくるログの数

【例】
連携しているアプリケーションから1つログが送られてきたときのログ件数は「1」

ログオン/ログオフログ

(11)Windowsへのログオンおよびログオフ回数/PC起動およびPC終了回数/PC休止およびPC復帰回数

【例】

ログオンを1度行ったときのログ件数は「1」

PrintScreenキー操作ログ

(12) PrintScreenキー操作の回数

【例】

PrintScreenキー操作を1度行ったときのログ件数は「1」

違反ログ

不可

(13)ログオン禁止対象のグループでログオンする回数

【例】
ログオン禁止対象の操作を1度行ったときのログ件数は「1」

(14)起動禁止対象となっているアプリケーションを起動する回数

【例】
起動禁止対象となっているアプリケーションを1度起動したときのログ件数は「1」

(15)使用が禁止されているときにPrintScreenキーを使用する回数

【例】
使用が禁止されているときに1度PrintScreenキーを使用したときのログ件数は「1」

(16)禁止対象となっているアプリケーションで印刷する回数

【例】
禁止対象となっているアプリケーションで1度印刷を行ったときのログ件数は「1」

(17)禁止対象となっているファイルをメールに添付して、送信または保存する回数

【例】
禁止対象となっているファイルを1つ添付し、メールを送信したときのログ件数は「1」

その他(設定変更ログ)

不可

(18)管理コンソールでポリシーの設定を変更する回数

【例】
管理コンソールで1台のクライアント(CT)に対してファイル持出し禁止のポリシーを変更したときのログ件数は「1」

「取得選択」が「可」となっている「操作ログ種別」は、管理コンソールの[各種ログスイッチ]タブで設定できます。


付帯データ数

画面キャプチャデータ容量と原本保管データ容量の合計値です。


データベース容量見積もり

データベース容量の見積もりは以下の表を目安に見積もります。運用を想定したクライアント(CT)台数、操作ログを保存する月数、ファイル操作以外のログ件数、ファイル操作のログ件数を下記の目安と比較して必要なデータベース容量を見積もってください。なお、操作ログを保存する月数とデータベース容量は比例します。(例:操作ログを保存する月数を2倍に設定した場合はデータベース容量も2倍として見積もります)

見積もり目安1(ファイル操作ログ件数:500、ファイル操作以外ログ件数:500)

クライアント(CT)台数

100台

500台

操作ログを保存する月数

1ヶ月

1ヶ月

ファイル操作のログ件数

500

500

ファイル操作以外のログ件数

500

500

データベース容量

9,163MB

37,294MB

見積もり目安2(ファイル操作ログ件数:1000、ファイル操作以外ログ件数:1000)

クライアント(CT)台数

100台

500台

操作ログを保存する月数

1ヶ月

1ヶ月

ファイル操作のログ件数

1000

1000

ファイル操作以外のログ件数

1000

1000

データベース容量

15,746MB

72,776MB

画面キャプチャデータの容量の見積もり式

画面キャプチャデータ容量の見積もり方法について説明します。画面キャプチャのデータ容量は以下の目安で見積もります。

1画面キャプチャデータ:150KB (クライアント(CT)の画面解像度がXGAの場合)

容量見積もり例

見積もり結果

1000(クライアント(CT)台数) × 2(キャプチャ回数/日) × 90(保存日数) × 150KB  =  26GB

原本保管ファイルのデータ容量

原本保管ファイルのデータ容量について説明します。

原本保管ファイルのデータ容量は、持ち出したファイル容量と同じになります。

例1)付帯データ蓄積場所をサーバとした場合

クライアント(CT)で10MBのファイルを持ち出した場合、管理サーバの付帯データ保存先フォルダに10MBのファイルが保存されます。

例2)付帯データ蓄積場所をCTとした場合

クライアント(CT)で10MBのファイルを持ち出した場合、クライアント(CT)のログ格納先のsaveフォルダに10MBのファイルが保存されます。


3.1.2.2 ログアナライザサーバ

ログアナライザサーバが複数ある場合は、サーバごとにデータベース容量を見積もる必要があります。

事前準備

データベースの容量を見積もる場合、以下の情報が必要です。

データベース容量見積もり

ログアナライザサーバ1台当たりに必要なデータベース容量の見積もり式は、以下のとおりです。

データベース容量=( (A)操作ログ情報容量 + (B)予防診断管理領域 + (C)エコ監査管理領域 )× (D)安全係数 + (E)システム管理領域

※1カ月の日数を31日として計算します

以降では、(A),(B),(C),(D),および(E)の各項目について説明します。

(A)操作ログ情報容量

操作ログ情報容量とは、1日当たり1台のクライアント(CT)から取得される操作ログ情報の容量です。

操作ログ情報容量を求める式は、以下のとおりです。

操作ログ情報容量= { 平均レコード長 × { (ファイル操作ログ以外のログ件数 × 2) + (ファイル操作ログ件数 × 3) } } × クライアント台数 × 保存月数 × 31日

※平均レコード長を400バイトとして計算します。


(B)予防診断管理領域

予防診断管理領域とは、予防診断の観点で操作ログ情報の集計結果を格納する領域です。

予防診断管理領域を求める式は、以下のとおりです。

予防診断管理領域= ( 400バイト × クライアント台数× 366日 ) × 2 + 部門管理領域 + 243MB + 操作日時管理領域

部門管理領域 = 130バイト × ( クライアント台数 × 2 × 0.4 ) × ( クライアント台数 × 0.4 × 0.5 ) × 1.2

※部門管理領域については、クライアント台数が2000台未満の場合は96MB固定とします。


操作日時管理領域=70バイト×(ファイル操作以外のログ件数+ファイル操作のログ件数)×クライアント台数×366日+インデックス領域

インデックス領域は以下を目安に算出してください。

見積もり目安1(ファイル操作ログ件数:500、ファイル操作ログ以外のログ件数:500)

クライアント(CT)台数

100台

500台

ファイル操作ログ件数

500

500

ファイル操作ログ以外のログ件数

500

500

インデックス領域

1,847MB

9,235MB

見積もり目安2(ファイル操作ログ件数:1000、ファイル操作ログ以外のログ件数:1000)

クライアント(CT)台数

100台

500台

ファイル操作ログ件数

1000

1000

ファイル操作ログ以外のログ件数

1000

1000

インデックス領域

3,694MB

1,8471MB


(C)エコ監査管理領域

エコ監査管理領域とは、エコ監査の観点で操作ログ情報の集計結果を格納する領域です。

エコ監査管理領域を求める式は以下の通りです。

エコ監査管理領域= ( 400バイト × クライアント台数 × 732日 ) + 印刷監視設定管理領域 + 構成管理領域 + 3MB

印刷監視設定管理領域 = 102バイト × クライアント台数 × 2 × 24ヶ月 × 1.2

※印刷監視設定管理領域については、クライアント台数が2000台未満の場合は12MB固定とします。


構成管理領域 = 122バイト × クライアント台数 × 2 × 1.4 × 24ヶ月 × 1.2

※構成管理領域については、クライアント台数が2000台未満の場合は19MB固定とします。

(D)安全係数

ログアナライザサーバでは、安全係数を1.2としています。

(E)システム管理領域

ログアナライザサーバでは、システム管理領域として1,126MB必要です。


データベース容量の算出例
  • 平均レコード長:400バイト(注1)

  • ファイル操作以外のログ件数:1000

  • ファイル操作のログ件数:500

  • クライアント台数:1000

  • 保存月数:6ヶ月

注1) ログアナライザサーバでは、平均レコード長を400バイト固定としています。

(A)操作ログ情報容量= { 400バイト × { (1000 × 2) + (500 × 3) } } × 1000台 × 6 × 31日 ≒ 248337MB
(B)予防診断管理領域=(400バイト×1000台×366日)×2+96MB+243MB+{70バイト×(1000+500)×1000台×366日+27706MB } ≒ 64974MB
(C)エコ監査管理領域= (400バイト×1000台×732日)+12MB+19MB+3MB ≒ 313MB
(D)安全係数=1.2
(E)システム管理領域=1126MB

データベース容量=( 248337MB + 64974MB + 313MB ) × 1.2 + 1126MB  ≒  377475MB

ログデータ転送実行時に必要な一時ディスク容量の見積もり

管理サーバからログアナライザサーバへログデータを転送する際に、管理サーバ上に一時作業域として必要なディスク容量の見積もり式について説明します。

事前準備

一時ディスク容量を見積もる際、以下の情報が必要になります。

  • Systemwalker Desktop Keeperのクライアント(CT)台数

  • 一日あたりのファイル操作ログ件数

  • 一日あたりのファイル操作ログ以外のログ件数

一時ディスク容量

管理サーバ1台当たりに必要なディスク容量の見積もり式は、以下のとおりです。

一時ディスク容量=(A) 操作ログ情報容量 × クライアント台数 × (B) 出力日数

(A) 操作ログ情報容量

操作ログ情報容量とは、1日当たり1台のクライアント(CT)から取得される操作ログ情報の容量です。

操作ログ情報容量を求める式は、以下のとおりです。

操作ログ情報容量=平均レコード長×(ファイル操作以外のログ件数+ファイル操作のログ件数)

(B) 出力日数

ログデータ転送処理の初回は、31日分出力します。それ以降は、運用によって出力する日数が変化します。

一時ディスク容量算出例
  • 平均レコード長:400バイト

  • ファイル操作以外のログ件数:1000

  • ファイル操作のログ件数:500

  • クライアント台数:500

初回起動時:出力日数(31日)

一時ディスク容量=400バイト × ( 1000 + 500 ) × 500台 × 31日≒8869[MB]

一日ごとにログデータ転送を実行する場合:出力日数(1日)

一時ディスク容量=400バイト × ( 1000 + 500 ) × 500台 × 1日≒280[MB]