PRIMECLUSTER 活用ガイド <クラスタ構築・運用時の留意点> (Solaris(TM)オペレーティングシステム/Linux版)
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第2部 運用編> 第7章 リソースの監視と故障検出

7.1 リソースの監視

PRIMECLUSTER が扱うリソースには以下のものがあります。

各リソースを設定すると、リソースを監視するプロセス(ディテクタ)が自動的に設定されます。ディテクタは定周期または非同期にリソースの状態を監視し、その結果を PRIMECLUSTER に通知します。
ディテクタが通知するリソースの状態には、以下の種類があります。

[表7.1 ディテクタが通知するリソースの状態]

状態

内容

Online

リソースが動作中

Offline

リソースが動作していない

Faulted

リソースに異常が発生した

Warning

リソースは起動しているが一部故障中

Standby

リソースがホットスタンバイの状態

OfflineFault

リソースの故障が回復していない状態

各リソースに自動的に設定されたディテクタは、以下のようにリソースを監視します。

■Cmdline リソース

Cmdline リソース は、start/stop スクリプトによる利用者プログラムの起動・停止と Check スクリプトによる利用者プログラムの監視を行う場合に使用します。

Cmdline の監視方法

 Cmdline のディテクタとその監視方法、判定条件は以下のとおりです。

■Fsystem リソース

Fsystem リソースは、ファイルシステムを userApplication の起動に合わせてマウントする場合に使用します。

Fsystem の監視方法

 Fsystem 用ディテクタの監視は複数のディテクタによって行われます。それぞれのディテクタとその監視方法、判定条件については、以下のとおりです。

■引継ぎネットワーク(Ipaddress)リソース

引継ぎネットワーク(Ipaddress)リソースは、サーバ/クライアントシステムのように、業務 LAN を通じて、クラスタシステム上で動作するクラスタサービスと通信を行うシステムを構築する場合などに使用します。

IP Address の監視方法

 IP Address のディテクタとその監視方法、判定条件については、以下のとおりです。

■状態遷移プロシジャリソース

状態遷移プロシジャリソースは、SafeCLUSTER 対応製品を PRIMECLUSTER 上で動作させる場合に使用します。

状態遷移プロシジャの監視

状態遷移プロシジャは Online 処理実行時において、状態遷移プロシジャが正常終了すると、そのステータスをリソースデータベースに記載し、Online 状態と判断します。Offline 処理実行時も同様に、状態遷移プロシジャが正常終了し、そのステータスをリソースデータベースに記載して Offline 状態と判定します。

■プロセス監視リソース

プロセス監視リソースは、プロセスの生存状態を監視する場合に使用します。

プロセス監視の監視方法

 プロセス監視のディテクタとその監視方法、判定条件については、以下のとおりです。

■Gds リソース

Gds リソースは、userApplication の起動・停止に合わせて、PRIMECLUSTER GDS で管理されるクラスに含まれる各ボリュームを起動・停止し、クラスおよび各ボリュームの状態を監視する場合に使用します。

Gds の監視方法

 Gds のディテクタとその監視方法・判定条件は、以下のとおりです。

■Gls リソース

Gls リソースは、userApplication の起動・停止に合わせて引き継ぎネットワークの活性化・非活性化をし、ネットワークの状態を監視する場合に使用します。

Gls の監視方法

 Gls のディテクタとその監視方法・判定条件は、以下のとおりです。


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