PRIMECLUSTER 活用ガイド <コマンドリファレンス編> (Solaris(TM)オペレーティングシステム/Linux版)
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第2章 CF

コマンド

機能

Solaris

Linux

備考

cfconfig(1M)

PRIMECLUSTER クラスタのノードを構成または構成を削除する

 

cfrecon(1M)

クラスタノードで使用しているクラスタインタコネクトを動的に変更する

Solaris のみの機能

cfregd(1M)

CF レジストリ同期デーモン

 

cfset(1M)

/etc/default/cluster.config エントリを CF モジュールに適用または変更する

 

cftool(1M)

ローカルノードまたはクラスタ内の他ノード通信状態を表示する

4.2A30以降"-R","-H"オプション追加

rcqconfig(1M)

クラスタ整合状態(クォーラム)を設定または開始する

 

rcqquery(1M)

クラスタの整合状態(クォーラム)の状態を取得する

 


 

■ cfconfig(1M)

PRIMECLUSTER クラスタのノードを構成または構成を削除する

◆形式

cfconfig [ -d | -G | -g | -h | -L | -l | -S nodename clustername device [device [...]] | -s clustername device [device [...]] | -u ]

◆機能説明

本コマンドは直接使用することは推奨しません。クラスタの構成および構成の削除、その他管理作業には、Cluster Admin を使用してください。本コマンドは、Cluster Admin で必要な処理が実行できなかった場合にのみ、使用することを推奨します。本コマンドは、以下の処理を行うことができます。

◆オプション

-L
CF ドライバをロードし、ノードの通信デバイスを設定します。(-S または -s オプションにより)クラスタのノードが構成されると、本オプションによりノードがクラスタに追加されます。構成で指定されたデバイスは、ノードがクラスタに参入する時に使用されます。カーネルデバイスツリーはチェックされません。構成が存在しない場合や、無効である場合には、オプション "-l" が指定された場合の処理が実行されます。cfconfig -L は起動時に必ず実行されます。したがって構成が存在する場合には、ノードは起動時に自動的にクラスタに追加されます。
-l
ドライバをロードし、ノードの通信デバイスを設定します。(-S または -s オプションにより)クラスタのノードが構成されると、本オプションによりノードがクラスタに追加されます。カーネルデバイスツリーをチェックし、クラスタへの参入時に使用できる通信デバイスはすべてデバイステーブルに保存します。cfconfig -L コマンドで構成が無効であったり存在しなかった場合には、本オプションが指定された場合の処理が実行されます。
-u
ノードをクラスタから削除し、ドライバをアンロードします。本オプションではノードのクラスタ構成を削除しません。構成を削除するには、以下に示す -d オプションを使用してください。
-S nodename clustername device [device [...]]
クラスタ構成 (ノード名を含む)を設定します。本オプションは、次に示す -s オプションと同様ですが、ここではノード名を明示的に指定する点が異なります。構成は次のように指定します。
nodename clustername device device ...
-s clustername device [device [...]]
クラスタ構成(ノード名を含まない)を設定します。デフォルトのノード名をシステムのホスト名('uname -n' を参照)から取得します。本オプションは現在、下位互換(Linux の場合 4.0A20 以前、Solaris の場合 4.0A10 以前)のために残されています。通常は -S オプションを使用してください。構成は次のように指定します。
clustername device device ...

構成はリブートを行っても変更されず、-d オプションによって削除されるまで、-lオプションを指定する度に参照されます。

既存のクラスタ構成を変更するために -S または -s オプションを使用することはできません。以前の構成を -d オプションで削除してから、-S または -s オプションを再指定する必要があります。
-g
クラスタ構成を取得します。-S または -s オプションで作成したノードのクラスタ構成を表示します。
-G
クラスタ構成を取得します。-S または -s オプションで作成したノードのクラスタ構成を表示します。また、設定された IP アドレスを表示します。
-d
クラスタ構成を削除します。-S または -s オプションで作成したノードのクラスタ構成を削除します。本オプションを実行する場合には、-u オプションにより、ノードをクラスタから削除し、ドライバをアンロードすることが必要となります。
-h
簡単な使用説明を出力します。

◆使用例

ノードの使用可能な ICF 通信デバイスの一覧を表示します。

  1. ドライバをロードし、ノードの通信デバイスを設定します。
    # cfconfig -l
  2. 使用可能なデバイスの一覧を表示します。
    # cftool -d
    Number  Device  Type  Speed  Mtu  State  Configured  Address
    1        dev1*    4    100   1432   UP    NO       08.00.06.0c.37.b8
    2        dev2*    4    100   1432   UP    NO       00.50.04.16.81.45
    *Solaris では、一般的なデバイスは "/dev/hme1" です。
    *Linux では、一般的なデバイスは "eth1" です。

CF を起動するには、次のようにします。

  1. ドライバをロードし、CF を起動します。
    # cfconfig -l

CF を停止するには、次のようにします。

  1. CF を停止し、ドライバをアンロードします。
    # cfconfig -u

◆終了ステータス

0 :正常終了
0 以外:異常終了

◆関連項目

構成情報および Cluster Admin については、"PRIMECLUSTER 導入運用手引書" を参照してください。


 

■ cfrecon(1M)

クラスタノードで使用しているクラスタインタコネクトを動的に変更する

◆形式

cfrecon [ -a device | -d device | -h | -s ] [ -q ]

◆機能説明

本コマンドは、次の場合に使用します。

同一クラスタ内で同時に本コマンドの多重実行ができません。クラスタ参入処理中は本コマンドはエラーとなります。
本コマンドはシステム管理者権限で実行してください。

◆オプション

-a device
クラスタインタコネクトを追加、構成、および有効化します。指定する device パラメタは、クラスタインタコネクトデバイスの名前でなければなりません。使用するオペレーティング環境に応じて、/dev/hme3/dev/iprb0/dev/ge1eth1 などとなります。指定されたデバイスは、cfrecon -s コマンドで参照できます。
本オプションでは、次のようないくつかの異なる状況やシナリオが発生します。
-d device
クラスタインタコネクトを無効化、構成削除、および削除します。指定する device パラメタは構成済み、または管理されたクラスタインタコネクトの名前でなければなりません。この名前の形式は、使用するオペレーティング環境に応じて、/dev/hme3/dev/iprb0/dev/ge1eth1/dev/ip0 などとなります。指定されたデバイスは、cfrecon -s コマンドの出力のどこかに必ず表示されます。
本オプションでは、次のようないくつかの異なる状況やシナリオが発生します。
-h
本コマンドの簡単な使用説明を出力します。終了ステータスは 0 です。
-s
このノードの状態とそのクラスタ構成情報を表示します。ノードが稼動中のクラスタノードである場合には、クラスタ内のその他のノード名、および管理されたすべてのローカルクラスタインタコネクトと構成済みのインタコネクトに関連する経路の状態を表示します。また、その他すべてのクラスタインタコネクトとその属性を表示します。
-q
quiet モードです。cfrecon コマンドが正常終了したかエラーとなったかは、終了ステータスによってのみわかります(正常終了の場合 0、異常終了の場合 0 以外)。コマンド構文が正しいことを確認した後は、エラー、警告、および情報メッセージを一切表示しません。
例えば cfrecon -s -q は、何も出力せずに必ず終了ステータス 0 で終了します。
また、cfrecon -q -d/dev/dsk/c0t0d0s5 により、(誤った)ディスクドライブの削除を実行した場合、CF がこのデバイスをクラスタインタコネクトとして使用することはあり得ないため、何も出力せずに終了ステータス0で終了します。
この quiet モードで、上記の例とは逆に、cfrecon -q -a/dev/dsk/c0t0d0s5 によって、(誤った)ディスクドライブをクラスタインタコネクトとして追加しようとすると、何も出力しませんが、0 以外の終了ステータスでエラーとなります。

◆使用例

ここでは、本コマンドの通常の使用例を示します。

  1. 構成済みのクラスタインタコネクトを削除します。
    # cfrecon -d/dev/hme0
    Delete Cluster Interconnect: 
    device "/dev/hme0" successfully removed from node configuration
  2. 構成されていないクラスタインタコネクトを追加します。
    # cfrecon -a /dev/hme0
    Add Cluster Interconnect: 
    device "/dev/hme0" successfully added to node configuration
  3. クラスタノードの状態を表示します。
    # cfrecon -s
    Node Status: 
    this is node harpo in cluster MARXBROS 
    installed CF package info: 
    SMAWcf-4.1A3001:hilo:/corona/new4/build/41SOL Dec 31 2003 18:09:54 
    node info: 
      Node  Number State       Os      Cpu     Flags 
      harpo  3      UP         Solaris   Sparc   0 
    cfconfig info: 
      harpo MARXBROS /dev/eri1 /dev/hme0 
    cluster info: 
      Node    Number State       Os      Cpu 
      groucho  1      UP         Solaris Sparc 
      zeppo    2      UP         Solaris Sparc 
      harpo    3      UP         Solaris Sparc 
      chico    4      UP         Solaris Sparc 
    
    device info: 
      Number Device    Type Speed    Mtu    State Configured Address 
      1      /dev/eri1 4    100      1432     UP  YES        00.80.17.84.41.93 
      2      /dev/hme0 4    100      1432     UP  YES        08.00.20.ed.dc.0c 
    ICF route info: 
      Node    Number Srcdev Dstdev Type State Destaddr 
      groucho 1      1      1      4    UP    00.80.17.84.41.52 
      groucho 1      2      2      4    UP    08.00.20.ed.fa.48 
      zeppo   2      1      1      4    UP    00.80.17.84.40.fb 
      zeppo   2      2      2      4    UP    08.00.20.ee.00.d3 
      harpo   3      1      1      4    UP    00.80.17.84.41.93 
      harpo   3      2      2      4    UP    08.00.20.ed.dc.0c 
      chico   4      1      1      4    UP    08.00.20.bd.5f.ca 
      chico   4      2      2      4    UP    08.00.20.ef.23.da 
    routes per device: 
      Src                                Dst     Dst 
      Dev Name      Type Speed Mtu   Cfg Node    Dev State Address 
      1   /dev/eri1 4    100   1432  YES                   00.80.17.84.41.93 
                                         groucho 1   UP    00.80.17.84.41.52 
                                         zeppo   1   UP    00.80.17.84.40.fb 
                                         harpo   1   UP    00.80.17.84.41.93 
                                         chico   1   UP    08.00.20.bd.5f.ca 
      2   /dev/hme0 4    100   1432  YES                   08.00.20.ed.dc.0c 
                                         groucho 2   UP    08.00.20.ed.fa.48 
                                         zeppo   2   UP    08.00.20.ee.00.d3 
                                         harpo   2   UP    08.00.20.ed.dc.0c 
                                         chico   2   UP    08.00.20.ef.23.da 
    additional eligible cluster interconnects: 
      /dev/eri0 

上記の cfrecon -s コマンドの出力では、クラスタノードに関するすべての情報が表示されます。表示される情報のほとんどは、対応する cftool オプションと同じ形式です。次の 2つの新しいテーブルが表示されます。

<特殊な例>

以下の特殊なケースでも本コマンドを利用する場合があります。

◆終了ステータス

0 :正常終了
0以外:異常終了

◆関連項目

cfconfig(1M), cftool(1)

構成情報および Cluster Admin GUI については、"PRIMECLUSTER 導入運用手引書" を参照してください。


 

■ cfregd(1M)

CF レジストリ同期デーモン

◆形式

cfregd [ -r ]

◆機能説明

CF レジストリ同期デーモン cfregd は、クラスタの各ノードの CF レジストリデータファイルの管理を行います。デーモンは、CF ドライバをロードし、クラスタ参入処理を開始する際(cfconfig -l)に、cfconfig コマンドにより自動的に起動されます。そして CF ドライバをアンロードする際(cfconfig -u)に、cfconfig コマンドによりデーモンは自動的に停止されます。
起動後、デーモンはまず同期処理フェーズに入り、管理すべきデータファイルが、他のすべてのクラスタノードで動作しているデーモンの管理しているデータファイルと同一のエントリを含むことを確認します。データファイルが、クラスタ内の他のノードで管理されているデータファイルと同一でない場合には、デーモンはその比較結果をシステムログに記録し、停止します。起動時にデータファイルが存在しないか、またはデータファイルが空である場合、あるいはデータファイルのリカバリモード(以下のオプションを参照)で起動した場合は、デーモンは、クラスタ内の他のノードで管理されているデータファイルと同じエントリを含むデータファイルを作成し更新します。
同期処理フェーズが完了すると、デーモンは通常の運用モードに入り、クラスタのいずれかのノードで動作するアプリケーションがエントリを作成、変更、または削除を行うトランザクションの実行に応じて、データファイルを更新します。データファイルの更新は、アプリケーションがトランザクションを終了したときにのみ行われます。デーモンは、データファイルの一時的コピーにトランザクションの更新を適用することにより、データファイルを更新します。データファイルの一時的コピーは、データファイルと同じパス名を持ち、ファイル名には .tmp がついています。一時ファイルに更新を適用した後、デーモンは、データファイルを同じパス名でファイル名に .old をつけた名前に変更し、一時ファイルの名前を元のデータファイル名に変更してから、.old をつけた古いデータファイルを削除します。

◆オプション

-r
データファイルをリカバリします。-r オプションで起動された場合、デーモンは同期処理フェーズにおいてデータファイル比較を実行しません。そのかわり、デーモンは、管理するデータファイルを作成および更新し、そのデータファイルが、クラスタ内の他のすべてのノードの同期デーモンが管理するデータファイルと同じエントリをすべて含むようにします。クラスタの中で同期処理フェーズに入った最初のデーモンであり、データファイルがすでに存在すればそのエントリが使用され、データファイルが存在しない場合にはエントリを含まない新しいデータファイルが作成されます。

◆備考

<データファイルのパス名の指定>

デフォルトでは、デーモンが管理するデータファイルのパス名は /var/adm/cfreg.data です。cfset(1M) コマンドを使用して、CF 構成パラメタである CFREG_DATAFILE に適切なパス名を設定することにより、デーモンが管理するデータファイルに別のパス名を指定することができます。デーモンは実行時に一度だけ(同期処理フェーズに入るとき)構成パラメタを参照します。したがって、構成パラメタを設定した後、その設定を有効にするには、デーモンをいったん終了し、再起動する必要があります。

<ファイル>

/var/adm/cfreg.data

/var/adm/cfreg.data.tmp

/var/adm/cfreg.data.old

◆関連項目

cfconfig(1M), cfset(1M)


 

■ cfset(1M)

/etc/default/cluster.config エントリを CF モジュールに適用また変更する

◆形式

cfset [ -r | -f | -a | -o name | -g name | -h ]

◆機能説明

本コマンドは、/etc/default/cluster.config のエントリを CF モジュールへ適用します。入力した名前に対応する値を取得したり(-g または -o オプション)、名前を指定しない場合(-f または -a オプション)にはすべての値を取得します。値は、/etc/default/cluster.config ファイルか、または CF モジュールから取得します。CF モジュールの値を入力、追加、または変更するには、ユーザは /etc/default/cluster.config ファイルを変更してください。cfset(1M) の各オプションは択一式です。ファイルのエントリ数の最大値は 100 です。

ファイルは次の 2つから構成されます。

Name
値を設定する CF 構成パラメタの名前。Name の長さは最大 31 バイトです。名前は一意である必要があります。
cfconfig -l、および cfset(1M) コマンド(cfset -r)でエントリを適用したときに、重複した名前は検出され、エラーとして報告されます。エラーはメッセージログファイルに記録されます。
ドライバをロードするために cfconfig -l を使用する場合には、Name の値がロードされます。
ドライバがすでにロードされ実行中の場合は、cfset(1M) によりName の値を変更します。
Value
Name の値で、二重引用符または単一引用符で囲まれた文字列です。Value の長さは最大 4K です。値には、空白(スペース)を含めることができます。
シャープ記号(#)で始まる行はコメントとして扱われ、エントリは無視されます。ただし、引用符で囲まれた値の中に # が使用されている場合は例外です。
単一引用符は、二重引用符で囲むことができます。またこの逆も可能です。
二重引用符または単一引用符で始まる行は、前の値の続きと解釈されます。
例:
TEST      "abcde"
"1234"

は、TEST "abcde1234" となります。

TEST
"abcde"

は、TEST "abcde" となります。

また、

"abcde" のみの場合は無効なフォーマットと判断されます。

cfset は次の場合に使用することができます。

◆オプション

-r
/etc/default/cluster.config のエントリを CF モジュールへ再読込みします。本オプションは、ドライバがすでにロードされ動作している場合に使用します。本オプションにより、cf ドライバの構成削除、削除、および再読込みを行う必要はなくなります。本オプションはファイルの中のすべての異なるエントリを CF モジュールに同時にロードします。各エントリの正当性をチェックし、無効なエントリ、無効なフォーマット、または重複したエントリを /var/adm/messages (Soalrisの場合)、/var/log/messages (Linux の場合)に記録します。
-f
ファイルの中のすべての有効な Name および Value を出力します。/etc/default/cluster.config ファイルのすべてのエントリから、有効なエントリを標準出力に出力します。無効なエントリ、無効なフォーマット、または重複したエントリは /var/adm/messages (Soalris の場合)、/var/log/messages (Linux の場合)に記録されます。
-a
CF が現在使用しているすべての Name Value をカーネルから出力します。
-g name
指定された Name に対して、CF が現在使用している Name Value をカーネルから出力します。該当する名前が見つからなかった場合は、エラーを返します。
-o name
ユーザが入力した Name に対する特定のValueを、/etc/default/cluster.config から取得します。該当する名前が見つからなかった場合は、エラーを返します。
-h
簡単な使用説明を出力します。

◆終了ステータス

0 :正常終了
0以外:異常終了

◆関連項目

Cluster Admin については、"PRIMECLUSTER 導入運用手引書" を参照してください。

cfconfig(1M), cftool(1M)


 

■ cftool(1M)

CF ノードまたはクラスタ内の他ノード通信状態を表示する

◆形式

cftool [ -c ] [ -l ] [ -n ] [ -r ] [ -R ] [ -d ] [ -v ] [ -p ] [ -e ] [ -i node ] [ -m ] [-u] [-k] [ -q ] [ -F ] [ -T timeout ] [ -I nodename ] [ -P ] [ -E MAC ] [ -C count ] [ -A cluster ] [ -H ] [ -h ]

◆機能説明

本コマンドは、CF ノードの各種統計と属性、およびクラスタ内の他のノードの状態を表示します。複数のオプションが指定された場合には、各オプションは 形式の順序で実行されます。あるオプションでエラーとなった場合には、それ以降のオプションは実行されません。-q オプションが指定された場合には、すべてのオプションに適用されます。

◆オプション

-c
ノードが含まれるクラスタ名を表示します。
-l
コマンドが実行されたノードの属性と状態を表示します。CF が(cfconfig -l コマンドによって)まだ初期化されていない場合には、ノード名は "Unknown" と表示されます。出力フォーマットは次のとおりです。
Node Number State OS CPU Flags
-n
クラスタ内のすべてのノードの属性と状態を表示します。ローカルノードが UP 状態でない場合には、ローカルノードの状態と属性のみが表示されます。いずれの場合も次のフォーマットが使用されます。
Node Number State OS CPU
-r
次のフォーマットで、ローカルノードからクラスタ内の他のノードへのすべての経路を表示します。
Node Number Srcdev Dstdev Type State Destaddr

UP 状態でないノードの経路の状態(UP または DOWN)は正しく表示されないことがあります。
ノードへの最後の経路は常に UP 状態となります。
-R(4.2A30 以降)
詳細な経路を表示します。
-r オプションと類似していますが、次のフォーマットでローカルノードからクラスタ内の他のノードへのすべての経路をより詳細に表示します。
Node Num SrcDev DstDev Typ InUse CurrState TotXmit TotRecv TotDgrd TotDown HeartBtReqXmit HeartBtReqRecv HeartBtReplyRecv SwtchRoute OutOfSeq

UP 状態でないノードの経路の状態(UP または DOWN)は正しく表示されないことがあります。
ノードへの最後の経路は常に UP 状態となります。
-d
ローカルノードのデバイス情報。ノードの ICF デバイスを次のフォーマットで表示します。
Number Device Type Speed Mtu State Configured Address
-v
CFドライバの内部バージョン情報を表示します。
-p
ICF 上の ping プロトコルを実装しています。すべてのノードがどの状態にあっても、すべてのデバイスの ping 要求に応答します。応答は次のフォーマットで表示されます。

 

Localdev Srcdev Address Cluster Node Number Joinstate
-e
ICF 上の echo プロトコルを実装しています。(すべてのノードがどの状態にあっても応答するのではなく)UP 状態のノードのみが、(cfconfig -S により)ICF で使用するように設定されたすべてのデバイスに対して応答します。応答は、ping の場合と同じフォーマットで表示されます。
-i node
node の ICF 通信プロトコル統計を表示します。メタノード all を指定すると、クラスタ全体の統計を要求することができます。統計は次のフォーマットで表示されます。
Counter             Value

各値は、対応するカウンタの、-u オプションにより最後に統計がクリアされてからの変更を反映します。次のカウンタがあります。

-m
MAC 通信統計を表示します。
-u
ICF/MAC 統計をクリアします。
-F
このノードの ping キューをフラッシュします。すべての cftool ping 要求は同一の要求キューを共用するので、本オプションは他の並列に実行されている ping コマンドに影響を及ぼす可能性があります。
-T timeout
各 ping を送信する間の待ちタイムアウトミリ秒数。デフォルトは 500 ミリ秒です。本オプションは -P、-I、-E、および -A とともに使用することができます。
-A cluster
指定されたクラスタ内のすべてのインタフェースに ping します。
-I nodename
nodename のノードに ping します。ノードが複数のインタフェースを持つ場合には、使用するインタフェースを選択するように促されます。
-E MAC address
ノードの MAC アドレスを使用してノードに ping します。Solaris では、同じMAC アドレスを他のインタフェースに使用している場合があります。その場合は、特定のインタフェースを選択するように促されます。
-C count
count に指定した数のパケットを送信してから停止します。本オプションは -P、-I、および -E とともに使用することができます。
-P
選択されたノードに ping します。ping 可能なノードの一覧からノードを選択するか、あるいはノード名または MAC アドレスでノードを指定するかを選択できます。
-k
クラスタを離脱したノードを停止させます(つまり、ノードを LEFTCLUSTER 状態から DOWN 状態にします)。本オプションは対話形式で、停止するノードのノード番号とノード名の入力を促します。
-q
解析可能なフォーマットで出力されます。各列の見出しは省略されます。
-H(4.2A30 以降)
ハートビート情報。
次のフォーマットでローカルノードからクラスタ内の他のノードへのすべてのハートビートの統計を表示します。
src   src   dst   dst d   htbt-id   sum of   longest   extra    - - - - - round-trip-time - - - - - - - - - - - - - - - -
node  device node  dev n   last-sent  responses round-trip responses zero <200ms <400ms <800ms <1600ms >1600ms
-h
簡単な使用説明を出力します。

◆終了ステータス

0 :正常終了
0以外:異常終了

◆関連項目

"PRIMECLUSTER 導入運用手引書" および、"PRIMECLUSTER Cluster Foundation 導入運用手引書" を参照してください。

cfconfig(1M)


 

■ rcqconfig(1M)

クラスタ整合状態(クォーラム)を設定または開始する

◆形式

rcqconfig [ -g ]
rcqconfig [ -h ]
rcqconfig [ -s ]
rcqconfig [ -v ] [ -c ] [ -a list-of-nodes-for-adding ] [ -x list-of-ignore-nodes ] [ -d list-of-nodes-for-deleting ] [ -m list-of-quorum-methods ]

◆機能説明

本コマンドは、CF がクォーラム状態を決定するノードのクォーラムセットや、CF がノード状態を検出するためのメソッドの集合などのクォーラム変数を設定します。また、本コマンドは、現在の設定を表示します。新たに変更した設定や、-v 以外のオプションで実行した場合、本コマンドは、クラスタ内のすべてのノードに新しい設定を適用し、クォーラムの処理を開始または再開します。本コマンドをコマンドラインから実行し、クォーラムを設定または開始することができます。ノードの開始時に cfconfig -l により、本コマンドを呼び出すこともできます。

◆オプション

-a list-of-nodes-for-adding
ノードのクォーラムセットに新しいノードを追加します。クォーラムは、ノードのクォーラムセットの中でのみ決定されます。list-of-nodes-for-adding は、空白で区切られたノード名のリストです。このリストは次のオプションか、コマンドラインの末尾まで続きます。ノード A がすでにノードのクォーラムセットの中にあり、本オプションを使用してノード B とノード C を追加すると、ノード A、ノード B、およびノード C のクォーラムが決定されます。
-c
新しい設定を適用する前に既存の設定をクリアします。本オプションは必ず -a オプションとともに指定してください。
-d list-of-nodes-for-deleting
ノードのクォーラムセットからノードを削除します。クォーラムは、ノードのクォーラムセットの中でのみ決定されます。list-of-nodes-for-deleting は、空白で区切られたノード名のリストです。このリストは次のオプションか、コマンドラインの末尾まで続きます。本オプションは、指定したオプションの順序にかかわらず、常に -a オプションの前で有効になります。ノードのクォーラムセットにすでにノード A、ノード B、ノード C が存在し、本オプションを使用してノード A を削除する場合、ノード B とノード C のクォーラムが決定されます。
-g
現在のクォーラム設定パラメタを表示します。本オプションを指定すると、rcqconfig は、現在の設定の表示のみを行い、クォーラムの開始または再開は行いません。本オプションは他のオプションとともに使用することはできません。
-h
簡単な使用説明を出力します。
-m list-of-quorum-methods
クォーラムメソッドを設定します。list-of-quorum-methods は、CF が他のノードの状態を検出するときに使用するクォーラムメソッドのリストです。このリストは次のオプションか、コマンドラインの末尾まで続きます。メソッドが設定されない場合、CF は、クォーラム状態を取得するためにのみ CF の状態を使用します。
-s
クォーラムメソッドを停止します。本オプションを使用すると、クォーラムメソッドに信号を送り、自動的に停止させることができます。rcqconfig は最大 5 秒まで、またはすべてのクォーラムメソッドが停止するまで待機します。本オプションは他のオプションとともに使用することはできません。
-v
詳細情報を表示します。
本オプションは、-g および -s 以外のオプションとともに使用することができます。
-x list-of-ignore-nodes
クォーラムに構成から除外するノードを追加します。クォーラムはノードのクォーラムセットの中で決定されます。クォーラムを決定するとき、除外ノードとして指定されたノードは、必然的に省略されます。list-of-ignore-nodes は、本オプションのために空白で区切られたノード名のリストです。このリストは次のオプションか、コマンドラインの末尾まで続きます。本オプションを使用して、ノード A、ノード B、およびノード C で構成されるノードのクォーラムセットの中でノード A が除外される場合、ノード B とノード C のクォーラムが決定されます。

◆終了ステータス

0 :正常終了
0以外:異常終了

◆関連項目

cfconfig(1M), rcqquery(1M)


 

■ rcqquery(1M)

クラスタの整合状態(クォーラム)の状態を取得する

◆形式

rcqquery [ -v ] [ -l ]

◆機能説明

本コマンドは、クォーラムの状態を調べ、終了ステータスを使って結果を返します。また、-v オプションを指定すると、結果を文字列(TRUE または FALSE)で返します。ノードのクォーラムセットに含まれるすべてのノードの状態が既知(TRUE)の場合、TRUE を返し、いずれかのノードが未知(FALSE)の場合、FALSE を返します。

◆オプション

-l
現在のクォーラム状態が変化するたびにその状態を表示します。本オプションを指定すると、-v オプションも指定されたものとみなされます。
-v
終了ステータスの他にクォーラム状態を文字列(TRUE または FALSE)で返します。

◆終了ステータス

クォーラムが存在する場合は状態 0 を返します。クォーラムが存在しない場合は状態 1 を返します。操作中にエラーが発生した場合は、1 と 0 以外の値を返して終了します。

◆関連項目

rcqconfig(1M)


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