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TeamWARE Office 200X V3.0L10 管理者ガイド

A.1 資源移動ユーティリティ

TeamWARE Officeサーバ上の以下の資源は、資源移動ユーティリティによって、同一サイト内、またはエンタープライズ環境内の他サイトのTeamWARE Officeサーバへ移動できます。

これにより、TeamWARE Officeサーバの負荷分散が可能になります。Windows Server®からSolarisというように、異なるOS間でも各種資源の移動ができます。移動できる資源と一覧の名前を、以下に示します。

各資源の移動は、以下の手順で行います。

  1. 移動したい資源の一覧(ユーザリスト、リストファイル、フォーラムリスト、またはライブラリリスト)を作成します。

  2. 作成した一覧を使い、資源をTeamWARE Officeサーバから中間ファイルと呼ばれるファイルに移出します。

  3. 中間ファイルに移出した情報を、エクスプローラやマイコンピュータなどで移動先のサーバに転送します。

  4. 転送した中間ファイルから転送先のTeamWARE Officeサーバに、資源を移入します。

移動したい資源の一覧を作成するコマンドに指定できるファイル名の規則について説明します。この規則は、すべてのコマンドで共通です。

使用できる文字は、OSのコマンドシェルの制限に従います。UNIX系システムのシェルで使用されるエスケープ文字を含む名前を持つファイルを任意に作成したい場合は、ファイル名の前後をダブルクォーテーション(")で囲んでください。
ファイルを新規作成するディレクトリ、またはすでに存在するディレクトリが、コマンドを実行するカレントディレクトリ以外の場合、フルパス名で指定することもできます。

ファイル名の最大長は、128文字までです。パス付きの場合は、パスも含めて128文字以内で指定します。Windows Server®の場合は、ドライブレター文字("D:")も含めた長さで指定します。パスを記述しない場合でも、内部でフルパス名長として最大長を計算します。

たとえば、カレントディレクトリのパス名が"D:¥TeamWARE¥Server¥"で、コマンドに指定したファイル名が"IDF_file.dat"である場合、そのファイルの名前は"D:¥TeamWARE¥Server¥IDF_file.dat"であるとみなします。

移動先と移動元のTeamWARE Officeサーバのバージョン、レベルによって、資源移動できない場合があります。移動可否の対応を以下の表に示します。

表A.1 移動可能なバージョンレベル(メール)

移動先

本製品(V3.0L10)

V2.0L30~V5.3L12

V5.3L11以前

移動元

本製品(V3.0L10)

×

×

V2.0L30~V5.3L12

×

×

V5.3L11以前

×

×

○:移動可

×:移動不可

表A.2 移動可能なバージョンレベル(ライブラリ)

移動先

本製品(V3.0L10)

V2.0L30以前

移動元

本製品(V3.0L10)

×

V2.0L30以前

×

○:移動可

×:移動不可

表A.3 移動可能なバージョンレベル(カレンダー、フォーラム)

移動先

本製品(V3.0L10)

V2.0L30以前

移動元

本製品(V3.0L10)

×

V2.0L30以前

○:移動可

×:移動不可

注意

  • 移入した各資源は、移入コマンドを実行したコンピュータ上に存在するTeamWARE Officeサーバの各サービスデータベースに格納されます。また、移入後のユーザが使用する各サービスのサーバは、各資源を移入したコンピュータ上にあるTeamWARE Officeの各サービスに設定されます。

  • このユーティリティは、TeamWARE Officeデータベースのバックアップツールとして使用することはできません。また、そのような用途で使用した場合の保証はできません。バックアップには、バックアップ専用のユーティリティを使用してください。

  • 資源の移動に使用する各コマンドは、TeamWARE Officeが起動していなければ実行できません。[to status]コマンドで移動元・移動先のTeamWARE Officeが起動されていることを確認してください。

  • 個人資源をエンタープライズ環境内の他サイトのサーバへ移動する前には、個人情報の他サイトへの移動も行わなければなりません。個人情報の他サイトへの移動については"付録G 組織再編成ユーティリティ"を参照してください。

  • 資源を移動する前に、必ずサイト内のすべてのデータベースのバックアップ処理を行ってください。処理の実行途中で終了した場合に、データベースの修復ができなくなります。

  • 資源の移動中に起こるデータベースの変化を避けるため、処理が完全に終了するまで、サイト内のすべての運用管理機能の実行を行わないでください。また、TeamWARE Officeサーバにアクセスしないようにユーザに連絡しておいてください。

  • このユーティリティを使用する場合、以下の資格でシステムにログインしてください。

    • UNIX系システムを使用している場合、インストールでOS上に定義したTeamWARE Officeシステム管理ユーザ(インストール時のデフォルトはtwu)を使用してください。

    • Windows Server®を使用している場合、TeamWARE Officeのシステム管理者のユーザを使用してください。

  • V5.1のメール資源移動コマンド(torolist、tomailmv)は、本製品では使用できません。メール資源を移動する場合は、本製品のコマンドを使用してください。

  • クライアントで作成していたショートカットの資源が資源移動ユーティリティで他サーバに移動されると、ショートカットが使用できなくなる場合があります。このような場合はショートカットを再作成してください。