[to]コマンドを起動することにより、TeamWARE Officeサーバやデータベースの状態を参照したり変更したりできます。
[to]コマンドには以下の機能があります。
to start | : | サーバの起動を行います。 |
to stop | : | サーバの停止を行います。 |
to version | : | サーバのバージョン情報表示を行います。 |
to status | : | サーバの動作状況の表示を行います。 |
to recover | : | サーバのデータベース修復を行います。 |
to resume | : | サーバのデータベース復元を行います。 |
to compress | : | サーバのデータベース圧縮を行います。 |
to check | : | サーバのデータベース異常のチェックを行います。 |
to alarmdump | : | サーバ内のアラームキューの一覧表示を行います。 |
to alarmclean | : | サーバ内のアラームキューの削除を行います。 |
to alarmfiledump | : | 中間ファイルの一覧表示を行います。 |
to alarmfileclean | : | 中間ファイルをすべて削除します。 |
to ping | : | サーバの回線接続のテストを行います。 |
to mailq | : | サーバ内のメールキューの一覧表示を行います。 |
to ca | : | サイト間直接アクセスの一連の認証作業を行います。 |
to tran | : | サーバ内のサービスの利用を抑止、または抑止を解除します。 |
to backup | : | サーバのデータベースをオンラインバックアップモードに設定、または解除します。 |
to fix | : | サーバのデータベースの修復を行います。 |
[to]コマンドの出力するエラーメッセージについては、"付録E [to]コマンドのメッセージ"を参照してください。また、[to ca]については、"10.4.1 サイト間直接アクセスの認証"を、[to fix]については、"14.10.5 拡張復旧作業"を参照してください。
[to]コマンドの使用方法を以下に示します。
to stop [-t時間]
TeamWARE Officeサーバを停止します。このコマンドの詳細については、"4.2 TeamWARE Officeの停止"を参照してください。
TeamWARE Officeサーバを確実に停止させる時間を0~9までの分単位で指定します。-tと数値(時間)は空白をあけずに指定します。たとえば5分を指定する場合はto stop -t5となります。通常の停止では-tオペランドは指定せず、無停電電源装置などを使用して停電など緊急に停止したい場合に、電力が供給されている時間内の値を-tオペランドで指定してください。指定した時間以内にTeamWARE Officeサーバが正常に停止しなかった場合は、次回のTeamWARE Officeサーバの起動時にデータベースの修復処理が行われて起動に時間がかかることがありますが、データベースが破壊されることを防止できます。
注意
-tオペランドを指定しても、指定した時間以内に[to stop]コマンドが完了しない場合があります。ただし、この場合でも指定した時間を超えてのデータベースアクセスは行わないため、指定した時間を経過した後では電源切断を行っても問題ありません。
to status [-l]
コマンド入力時点でのTeamWARE Officeサーバのプロセス、およびスレッドの動作状態を表示します。
本オペランドを省略した場合の表示に加え、プロセスID、スレッドID、親プロセスIDなどにより、詳細な情報を表示させます。
コマンド入力行の直後に表示されるヘッダ行の各情報名の意味を以下に示します。
IND:サーバのプロセス管理テーブルのインデックス番号
NAME:プロセスまたはスレッドの名前
名前の直後に"p"が表示されている場合はプロセスを意味し、"t"が表示されている場合は、スレッドを意味します。
STATE:
IDLE : 要求待ち状態
ACTIVE : 要求処理中
STARTED : 起動処理中
INIT : 初期化処理中
S.PEND : シャットダウン処理中
S.DOWN : シャットダウン完了
FAILURE : 起動失敗
ENDED : 終了処理完了
EXECERR : 実行エラー発生
PAUSED : 処理の受付け一時停止中
DATETIME:最後に現在の状態になった日時
USER:プロセス/スレッドを使用しているユーザ名
"$"または"@"で始まるユーザ名は、システムで使用しているプロセス/スレッドを示します。
PID:プロセスID(-lオペランド指定時のみ有効)
TID:スレッドID(-lオペランド指定時のみ有効)
PPID:親プロセスID(-lオペランド指定時のみ有効)
PRI:実行優先度(-lオペランド指定時のみ有効)
r:
0:通常状態
1:リスタートペンディング状態(-lオペランド指定時のみ有効)
p:
0:通常状態
1:ポーズペンディング状態(-lオペランド指定時のみ有効)
>to status
IND NAME STATE DATETIME USER
0 tostart p IDLE 2008-08-01 16:18:37,52
1 toentdir p IDLE 2008-08-01 16:18:25,42
2 toserver p IDLE 2008-08-01 16:18:23,38 NM $SERVER
3 toserver t IDLE 2008-08-01 15:49:20,43 $IPC Queue(#0)
4 toserver t IDLE 2008-08-01 16:16:37,77 $TCP/IP(#1)
・
・
・
ポイント
データベースを操作するコマンドの実行中に[to status]コマンドを実行すると、tostartプロセス(先頭行)のUSERフィールドに、実行している処理の状態が表示されます。
$Db Recover : [to recover]コマンド実行中
$Db Resume : [to resume]コマンド実行中
$Db Compress : [to compress]コマンド実行中
$Db Check : [to check]コマンド実行中
$Db AutoRecover : TeamWARE Officeサーバの起動処理でデータベース修復処理が動作中
[to recover]コマンド実行中、またはTeamWARE Officeサーバの起動処理でデータベース修復処理が動作中のときに[to status]コマンドを実行すると、状態表示に続けて以下のメッセージが出力されます。
tostatus Database recovery is running.
このメッセージが出力される間は、TeamWARE Officeの各種サービスを使用できません。データベース修復処理が完了するまでお待ちください。
to recover <directory|mail|library|forum|calendar|task|all>
データベースの修復処理を行います。本コマンドは、TeamWARE Officeサーバを運用中にシステムエラーやハードエラーが発生したり、電源の切断などの理由によりデータベースに矛盾が発生した場合に使用します。
Directoryデータベースを修復します。
Mailデータベースを修復します。
Libraryデータベースを修復します。
Forumデータベースを修復します。
Calendarデータベースを修復します。
Taskデータベースを修復します。
すべてのデータベースを修復します。
>to recover directory
recovery: 2000-11-20 12:07:57,69
d:/to/database/100stn.d01
collecting indexes
current file size=0
estimated remaining time (this phase)=no estimate
インストールされていないサービスを指定して本コマンドを実行した場合、下記のようなメッセージが出力されます。このメッセージは指定されたサービス用のデータベースファイルが見つからなかったという意味のメッセージです。したがって、データベースには異常が発生していません。
>to recover calendar
to CHECK OS: 1.2.0 OS:No such file or directory
to resume <directory|mail|library|forum|calendar|task||all>
データベースの復元処理を行います。本コマンドは、TeamWARE Officeサーバの運用を5日以上停止していたあとに、サーバを再起動させる前に投入します。本コマンドは、旧製品(V5.3L13)以降不要となりましたが、実行しても問題は発生しません。
Directoryデータベースを復元します。
Mailデータベースを復元します。
Libraryデータベースを復元します。
Forumデータベースを復元します。
Calendarデータベースを復元します。
Taskデータベースを復元します。
すべてのデータベースを復元します。
>to resume directory
Ready.
to compress <directory|mail|library|forum|calendar|task|all> [-t時間]
データベースの圧縮処理を行います。本コマンドの詳細については、"15.5 データベースの圧縮"を参照してください。
Directoryデータベースを圧縮します。
Mailデータベースを圧縮します。
Libraryデータベースを圧縮します。
Forumデータベースを圧縮します。
Calendarデータベースを圧縮します。
Taskデータベースを圧縮します。
すべてのデータベースを圧縮します。
圧縮処理の実行時間を1~1440までの分単位で指定します。指定した時間が経てば、圧縮処理が完了しなくてもコマンドは終了します。この場合、次の圧縮処理では、前回圧縮されなかった部分から処理が行われます。-tと数値(時間)は空白をあけずに指定します。たとえば60分を指定する場合はto stop -t60となります。
>to compress mail -t60
Ready.
インストールされていないサービスを指定して本コマンドを実行した場合、下記のようなメッセージが出力されます。このメッセージは指定されたサービス用のデータベースファイルが見つからなかったという意味のメッセージです。したがって、データベースには異常が発生していません。
>to compress calendar
to CHECK OS: 1.2.0 OS:No such file or directory
to check <directory|mail|library|forum|calendar|task||all>
データベースに異常が発生しているか否かを検査します。異常が認められる場合は、以下のようなメッセージが表示されます。
to CHECK 1.-137.0 DB:(objst)Database can not be used before recovery (uncompleted write transaction or OBJIX-file of OBJST has been corrupted)
指定したデータベースに異常がない場合は、"Ready"と表示されます。
Directoryデータベースの異常検査を行います。
Mailデータベースの異常検査を行います。
Libraryデータベースの異常検査を行います。
Forumデータベースの異常検査を行います。
Calendarデータベースの異常検査を行います。
Taskデータベースの異常検査を行います。
すべてのデータベースの異常検査を行います。
>to check directory
Ready.
インストールされていないサービスを指定して本コマンドを実行した場合、下記のようなメッセージが出力されます。このメッセージは指定されたサービス用のデータベースファイルが見つからなかったという意味のメッセージです。したがって、データベースに異常が発生していません。
>to check calendar
to CHECK OS: 1.2.0 OS:No such file or directory
to alarmdump
システム管理者へのアラート通知、および一般のNotifier通知(メールの受信通知、カレンダーの予約通知など)でまだ送信が完了していない通知、または中間ファイルへ出力をしていないツールバー向けの通知を保持しているキューのことを、アラームキューといいます。このコマンドは、現在のアラームキューの状態を表示します。
コマンド入力行の直後に表示されるヘッダ行の各情報名の意味を以下に示します。
IND : アラームキュー上のインデックス番号
TP : アラート/Notifier通知の送信に使用されるトランスポートのタイプ
現在有効なトランスポートタイプは"4"(TCP/IP)だけです。なお、アラート通知の場合は、"-"で表示されます。
CMD : 通知の種別
- : システム管理者へのアラート通知
1 : 新規メール受信通知
2 : メールの配達失敗通知
3 : メールの受信失敗通知
4 : Calendarサービス用通知
5 : Forumサービス用通知
7 : 一般通知
12: アラーム一件削除コマンド
14: アラーム全件削除コマンド
18: Taskサービス用通知
RETRIES : 現在までの送信リトライ回数
NEXT.TRY(mins) :次の送信リトライまでの時間(分) NOWは送信待ち、送信中です。
DESTINATION : 通知送信先アドレス
なお、アラート通知の場合は表示されません。
>to alarmdump
IND TP CMD RETRIES NEXT.TRY(mins) DESTINATION
00001 4 2 0 NOW 133.162.30.253
00002 4 2 0 NOW @133.162.30.253
00003 - - 0
to alarmclean [IND番号]
アラームキューから特定のアラート通知、または、Notifier通知を削除します。
アラームキュー上のインデックス番号を指定します。インデックス番号は、[to alarmdump]コマンドで得ることができます。なお、このオペランドを省略した場合は、すべての通知を削除します。
>to alarmclean 1
中間ファイル一覧表示コマンド
to alarmfiledump
ツールバー向けの通知情報が格納されている中間ファイルの状態を表示します。
コマンド入力行の直後に表示されるヘッダ行の各情報名の意味を以下に示します。
FILE NAME:中間ファイルのファイル名
MAIL NOTIFY:通知種別
0:通知済みの状態
1:通知していない状態
>to alarmfiledump
FILE NAME MAIL NOTIFY
SMPDB-US44AQA6AZ3EL5CCYBXY 1
SMPDB-US44AQAEAZ3EL5CCYBXY 1
中間ファイル削除コマンド
to alarmfileclean
中間ファイルをすべて削除します。
to ping <address>
指定したアドレスで起動されているTeamWARE Officeサーバとの回線接続をテストします。マルチサーバ構成の場合に、サーバ間の転送速度などをチェックできます。なお、[to ping]コマンドの復帰値は、TeamWARE Officeサーバが起動している場合は0、起動していない場合は1となります。
"トランスポート番号:トランスポートアドレス"を指定します。トランスポート番号には1を指定し、トランスポートアドレスには、テスト対象のサーバIPアドレスを指定します。
TeamWARE Officeサーバを起動している場合
>to ping 1:199.99.99.99
Connecting to transport 1 with address 1:199.99.99.99...
Connect took 10 msecs
....................
20 packets of 2048 bytes sent and received in 80 msecs
250 packets/sec
256000 bytes/sec
[TeamWARE Officeサーバを起動していない場合]
>to ping 1:199.99.99.99
Connecting to transport 1 with address 1:199.99.99.99...
Failed to connect SES: 3.1.126(0x7e) SESSION:Partner is not running, Cannot
assign requested address
Connected attempt took 0 msecs
トランスポート番号に1以外を指定した場合、または省略した場合(トランスポートアドレスのみを指定した場合)の表示結果に意味はありません。
to mailq
ディレクトリサーバ上のメール配信キューの状態を表示します。ディレクトリサーバでのみ、実行可能です。アプリケーションサーバでは、本コマンドは正しく動作しません。
コマンド入力後、端末に以下のようなキューの名前が表示されます。現バージョンではここで示したキューだけが有効です。ほかのキューについては、キューの名前だけ表示され、情報は表示されません。
Local : 配達待ちのTeamWARE Officeメール
TMB/Inet : メッセージルータが配達処理中のインターネットメール
Inet : 配達待ちのインターネットメール
>to mailq
List mail queues
Local
TMB/X.400
TMB/Inet
X.400
Inet
c2oc3h2h.u08
c2oc47rn.u08
c2oc7il8.u08
.....
注意
[to mailq]コマンドは、アプリケーションサーバでは正しく動作しません。ディレクトリサーバ上で実行してください。
to tran <suspend|resume|status>
TeamWARE Officeのサービスの利用を抑止、または抑止を解除します。
サービスの利用を抑止します。
コマンドが終了してから、抑止の解除が行われるまでサービスは利用できません。
サービスの利用の抑止を解除します。
サービスの抑止状態を表示します。
SERVICE:サービス名
SUSPEND: サービス抑止の状態
ON: サービス抑止中、または抑止解除
OFF: サービス抑止解除
ONGOING: 実行中の処理の数
0: 実行中の処理はありません。
0以外: 実行中の処理があります。SUSPENDがONの場合、以降の注意を参照の上、サービス抑止、またはサービス抑止解除を実行してください。
>to tran suspend
Setting directory service to suspend mode on ...
directory service : suspend mode on.
>to tran resume
Setting directory service to suspend mode off ...
directory service : suspend mode off.
>to tran status
SERVICE SUSPEND ONGOING
directory ON 0 ←抑止完了
mail ON 3 ←抑止中
forum OFF 0 ←抑止解除
注意
[to tran suspend]コマンドの実行中、時間経過を示す"."が画面に表示される場合があります。
[to tran suspend]コマンドの実行開始から、一定時間経過してもサーバ内の全サービスの抑止処理が完了しない場合、[to tran suspend]コマンドはメッセージを表示してエラー終了します。サービス抑止処理を継続する場合は、引き続き[to tran suspend]コマンドを実行してください。サービス抑止処理を終了する場合は、[to tran resume]コマンドを実行して一部実行されたサービス抑止を解除してください。コマンドがエラー終了するまでの時間は標準設定で3分間です。この値は[to.ini]の設定で変更できます。変更方法については、"F.6 [TOTRAN]セクション"を参照してください。
to backup <on|off|status>
データベースをオンラインバックアップモードに設定または解除します。
データベースをオンラインバックアップモードにします。
データベースのオンラインバックアップモードを解除します。
オンラインバックアップモードの状態を表示します。
>to backup
TeamWARE server is in normal mode
>to backup on
Setting backup mode on...
Backup mode on
>to backup status
TeamWARE server is in Backup mode