Interstage Application Server トラブルシューティング集
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付録B Javaツール機能> B.1 メソッドトレース機能

B.1.3 Java VMの起動オプション

 ここでは、Java VMの起動オプションを説明します。
 メソッドトレース機能を有効にするには、Java VMの起動オプションに、以下を指定します。

-XX:FJTRACE=制御ファイル名

■javaコマンドでの指定方法

 javaコマンドでの指定方法を説明します。

 なお、ここでの記述方法は、以下のとおりです。

 以下は、基本的なjavaコマンドです。

java -XX:FJTRACE=D:\tmp\trace.conf TestApp


 次の場合は、“-Xbootclasspath/p”を指定します。

 指定するファイルは、mt.jar,bcel-5.1.jar,jakarta-regexp-1.2.jarの3つです。
各ファイルは、以下のディレクトリにあります。

C:\Interstage\jdk13\tools\fjtrace (JDK1.3.1)
C:\Interstage\jre13\tools\fjtrace (JRE1.3.1)
C:\Interstage\jdk14\tools\fjtrace (JDK1.4.2)
C:\Interstage\jre14\tools\fjtrace (JRE1.4.2)
 ※製品を“C:\Interstage”にインストールした場合

/opt/FJSVawjbk/jdk13/tools/fjtrace (JDK1.3.1)
/opt/FJSVawjbk/jre13/tools/fjtrace (JRE1.3.1)
/opt/FJSVawjbk/jdk14/tools/fjtrace (JDK1.4.2)
/opt/FJSVawjbk/jre14/tools/fjtrace (JRE1.4.2)

“-Xbootclasspath/p”を用いた指定方法の例

java -Xbootclasspath/p:C:\Interstage\jdk14\tools\fjtrace\mt.jar;C:\Interstage\jdk14\tools\fjtrace\jakarta-regexp-1.2.jar;C:\Interstage\jdk14\tools\fjtrace\bcel-5.1.jar -XX:FJTRACE=D:\tmp\trace.conf TestApp

java -Xbootclasspath/p:/opt/FJSVawjbk/jdk14/tools/fjtrace/mt.jar: /opt/FJSVawjbk/jdk14/tools/fjtrace/jakarta-regexp-1.2.jar:/opt/FJSVawjbk/jdk14/tools/fjtrace/bcel-5.1.jar -XX:FJTRACE=/tmp/trace.conf TestApp

 ※Windowsの場合は、jarファイル間の区切り文字はセミコロン(;)ですが、SolarisおよびLinuxの場合は、コロン(:)となります。

 メソッドトレース機能へのクラスパスの設定(CLASSPATH環境変数、あるいは“-Xbootclasspath/p”の指定)を行わず、メソッドトレース機能を有効にするオプションを指定した場合、以下のメッセージが標準出力(IJServerでは、管理コンソールのログ参照、起動情報)に出力され、プログラムが実行されません。SolarisおよびLinuxの場合、プログラムの応答がなくなる現象(ハングアップ)が起こる場合があります。
 また、クラスパスを設定するとき、jarファイルの区切り文字を間違えて使用した場合も同様です。

FJPROF: Cannot found com/fujitsu/jvm/prof/FJProf2 class.
Failed to load Main Class: mainを持つクラス名

Exception in thread "main" java.lang.NoClassDefFoundError: com/fujitsu/jvm/mt/B2B

 たとえば、IJServerでは、以下のメッセージが、ワークユニットが出力するログファイル(管理コンソールのログ参照、起動情報)に出力されます。

FJPROF: Cannot found com/fujitsu/jvm/prof/FJProf2 class.
Failed to load Main Class: com.fujitsu.interstage.j2ee.ijserver.IJServer

 FJVMがシステムデフォルトに設定されていない場合は、“-fjvm”を追加してください。

java -fjvm -XX:FJTRACE=D:\tmp\trace.conf TestApp

参考

 FJVMがシステムデフォルトか確認するには、javaコマンドに-versionオプションを指定します。

java -version

 実行後、画面には、以下が表示されます。

java version "1.4.n"
Java(TM) 2 Runtime Environment, Standard Edition(build1.4.n-bnn_Fujitsu_dd-mm-yy_hh:MM)
Java HotSpot(TM) Server VM (build 1.4.n_FUJITSU_MODIFIED-Bnn, mixed mode)

 ※表示中のn,nn,dd,mm,yy,hh,MMには、任意の数字が入ります。

 3行目の( )内に“FUJITSU_MODIFIED“という文字列があれば、FJVMが、システムデフォルトとなっています。

 メソッドトレース機能を指定することで、FJVMの長時間コンパイル処理の検出機能によりJavaプロセスの強制終了が発生することがあります。現象の回避策として、-XX:CompileTimeoutオプションがあります。
 -XX:CompileTimeoutオプションの指定方法は、FJVMのトラブルシューティング機能の“長時間コンパイル処理の検出機能”を参照してください。

■IJServerでの指定方法

 Interstage管理コンソールで設定する方法を、以下に示します。

 Interstage管理コンソールの環境設定の画面で、以下を設定します。

 Interstage管理コンソールの環境設定の詳細は、“Interstage管理コンソール ヘルプ”の以下を参照してください。

■制御ファイルの更新を反映する方法

 制御ファイルに記述した内容は、アプリケーションの起動時に一度だけ読み込まれます。
 制御ファイルを更新し、その内容をメソッドトレースに反映させるためには、javaコマンドの再起動、あるいはIJServerでは、ワークユニットの再起動が必要となります。

 なお、ワークユニットの操作方法は、“Interstage管理コンソール ヘルプ”の以下を参照してください。

 FJVM以外でメソッドトレース機能を有効にするオプションを指定した場合、以下のメッセージが標準出力(IJServerでは、管理コンソールのログ参照、起動情報)に出力され、プログラムが実行されません。(太字がユーザ入力部分です)。

>java -XX:FJTRACE=D:\tmp\trace.conf TestApp
Unrecognized VM option 'FJTRACE=D:\tmp\trace.conf'
Could not create the Java virtual machine.



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