以下の ETERNUS ディスクアレイ装置には、MAID(Massive Arrays of Idle Disks)を応用したディスクドライブのスピンドル回転をオン/オフ制御するエコモードを設定できます。
ディスクドライブにアクセスしない時間帯はスピンドル回転を停止させることで、電力消費量を削減して、環境に対する負荷を低減できます。
装置名 | 対応ファームウェアの版数 |
---|---|
ETERNUS2000 モデル50, 100, 200 | V10L50 以降 |
ETERNUS4000 モデル300, 500 | V11L50 以降 |
ETERNUS4000 モデル400, 600 | 全版数 |
ETERNUS8000 モデル700, 900, 1100, 2100 | V11L50 以降 |
ETERNUS8000 モデル800, 1200, 2200 | 全版数 |
本製品では、上記の ETERNUS ディスクアレイ装置に対して、以下の機能を提供します。
運用管理クライアントでの GUI 操作、または 運用管理サーバでの storageadm コマンドの実行で、ETERNUS ディスクアレイ装置のエコモードを操作できます。
参照
詳細は、「6.1.13 エコモードの操作方法」を参照してください。
ETERNUS ディスクアレイ装置に搭載されているディスクのうち、Motor Status が Idle でないディスクの数を、「稼働 Disk 数」として表示します。
稼働 Disk 数の性能情報により、省電力運用の効果を容易に確認できます。
参照
詳細は、「7.2.7.6 稼働Disk数の性能情報表示」を参照してください。
エコモードを使ったストレージ運用における留意事項
エコモードを使ったストレージ運用を行う場合は、あらかじめ、以下について把握しておく必要があります。
エコモードを制御できる単位は、RAID グループです。このため、複数の異なる業務(種別、運用時間帯など)で 1つ RAID グループを使う場合、業務の運用形態によっては、その RAID グループのディスクドライブを停止できないことがあります。エコモードを使ったストレージ運用の設計では、RAID グループと業務の関係を考慮してください。
以下の RAID グループは、エコモードの操作ができません。
システムディスクを含む RAID グループ
NAS 用ディスク領域に設定した RAID グループ
メインフレームボリューム、MVV ボリューム、または MVV Concatenation ボリュームが登録されている RAID グループ
ボリュームが登録されていない RAID グループ
ETERNUS ディスクアレイ装置内では、ディスクドライブの停止処理は、ディスクドライブへのアクセスが一定時間(30分)ないことを確認してから行われます。このため、本製品で“停止指示”してから実際にディスクドライブが停止するまで、一定時間以上かかります。
ETERNUS ディスクアレイ装置側で RAID グループやボリュームなどの構成変更中、またはディスクドライブへアクセスを行うアドバンスト・コピー機能動作中は、ディスクドライブの稼働を継続します。このため、本製品で“停止指示”していても、ディスクドライブが停止しないことがあります。ディスクドライブが停止するのは、ETERNUS ディスクアレイ装置内での一連の動作が完了した後です。
停止しているディスクドライブにアクセスした場合、ETERNUS ディスクアレイ装置はそのディスクドライブを直ちに起動しますが、アクセスを受け付けられる状態になるまで、1 ~ 3分程度かかります。
ETERNUS ディスクアレイ装置内では、1日におけるディスクドライブの起動開始処理が一定回数(3回)を超えた場合は、そのディスクドライブへのアクセス頻度が高いと判断し、ディスクドライブの稼働を継続します。このため、本製品で“停止指示”していても、ディスクドライブの状態が“停止中”から“動作中”に遷移した後、アクセスがなくなっても“停止中”に遷移しないことがあります。
なお、1日におけるディスクドライブの起動開始処理の回数は、装置の時刻が0時0分になると0回にリセットされます。