Interstage Application Server セキュリティシステム運用ガイド
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第3部 SSLによる暗号化通信> 第6章 SMEEコマンドによる証明書/鍵管理環境の構築と利用

6.6 証明書/鍵管理環境の管理

 利用者の証明書には有効期限があるため、証明書の再取得、再登録が必要となります。
 そのため、証明書の管理を行うための以下のコマンドを用意しています。

コマンド

説明

cmlistcert

証明書/鍵管理環境に登録されている証明書の一覧を表示します。

cmdspcert

指定された証明書の内容を表示します

cmlistcrl

証明書/鍵管理環境に登録されているCRLの一覧を表示します。

cmrmcert

証明書/鍵管理環境に登録されている証明書を削除します。

 各コマンドの書式、使用方法は、“リファレンスマニュアル(コマンド編)”を参照してください。

証明書を更新する(証明書の有効期限が切れる)場合

 有効期限が切れると、運用や機能が停止してしまう場合があります。有効期限が切れる前に、事前に新しい証明書を入手し、登録しておく必要があります。
 新しい証明書を入手したら、使用する証明書を新しい証明書に切りかえるのが一般的な運用です。その際、今まで使用していた古い証明書は、削除せずにそのまま残しておいてください。
 手順は、“秘密鍵の作成と証明書の取得”から再度実行することになります。その際、古い証明書と同じニックネームは指定できません。
日本ベリサイン株式会社で発行されるセキュア・サーバIDは、2007年6月以降に仕様が変更され、中間CA証明書も提供されるようになります。中間CA証明書を登録してから新しいサイト証明書を登録してください。詳細は、“証明書とCRLの登録”を参照してください。
なお、認証局の運営方針(ポリシー)により、証明書の有効期間よりも早く、認証局証明書や中間CA証明書(中間認証局証明書)が更新される場合があります。その場合には、各認証局のサイトを確認し、指示された手順に従って新しい認証局証明書や中間CA証明書を入手してください。それらをcmentcertコマンドで「-ca」オプションを指定して登録した後で、新しいサイト証明書を登録するようにしてください。その際、新しい認証局証明書や中間CA証明書には、既に登録されている証明書と重ならない、任意のニックネームが指定できます。

■日本ベリサイン株式会社のテスト用セキュア・サーバIDを使用する場合

 cmsetenvコマンドで登録した日本ベリサイン株式会社のルート証明書には、「テスト用ルート証明書」は含まれていません。そのため、「テスト用セキュア・サーバID」を使用する場合には、日本ベリサイン株式会社から「テスト用ルート証明書」を入手し、cmentcertコマンドで登録しておいてください。「テスト用ルート証明書」が登録されていないと、証明書検証に失敗するため、「テスト用セキュア・サーバID」の登録は失敗します。

なお、日本ベリサイン株式会社の発行する証明書は、2007年6月以降に仕様が変更されます。それまではルート証明書とサイト証明書の2階層となっていましたが、変更後は、ルート証明書と中間CA証明書(中間認証局証明書)とサイト証明書の3階層の構成となります。テスト用証明書に関しても同様となるため、テスト用セキュア・サーバIDを使用する場合には、「テスト用ルート証明書」、「テスト用中間CA証明書」、「テスト用セキュア・サーバID」の3つを、順番に登録してください。「テスト用ルート証明書」と「テスト用中間CA証明書(中間認証局証明書)」は日本ベリサイン株式会社のサイトから入手してください。

なお、証明書はテスト用ですので、実際の運用では利用しないでください。
テスト用の証明書が誤って運用で利用されてしまうことを防ぐために、テストが終わったらテスト用証明書を削除することを推奨します。テスト用証明書の認証局証明書も、同様に削除することを推奨します。


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