ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 導入手引書 13.3 -Microsoft(R) Windows(R) 2000/Microsoft(R) Windows Server(R) 2003/Microsoft(R) Windows Server(R) 2008-, -Solaris-, -HP-UX-, -Linux-, -AIX-
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付録D テープライブラリ(LT220/LT230/LT250/LT270)の設定> D.1 テープライブラリをSolarisに接続するための設定方法

D.1.2 ETERNUS LT230の場合

テープライブラリETERNUS LT230場合の設定方法について説明します。

D.1.2.1 FC接続での設定方法 

■stドライバの無効化

  1. lsコマンドを実行して、デバイスファイルを表示します。

    # ls -l /dev/rmt/*[0-9]
    lrwxrwxrwx 1 root root 40 2月 27日 15:07 /dev/rmt/0 -> ../../devices/pci@16,2000/scsi@1/st@5,0:
    lrwxrwxrwx 1 root root 50 2月 27日 15:07 /dev/rmt/1 -> ../../devices/pci@17,4000/fibre-channel@4/st@1,0:
    ・・・

  2. 表示されたデバイスファイルから、LT230のデバイスが、stドライバで認識されているかを確認します。

    ../../devices/pci@17,4000/fibre-channel@4/st@1,0:
                           1                  2   3
    1:「devices/pci@17,4000/fibre-channel@4」=HBAが搭載されている場所を示す物理パス名です。
    2:「st」=stドライバで制御されていることを示します。
    3:「1,0」=「ターゲットID(LOOP ID),LUN」として16進数で示します。

    この内容から、物理パスがLT230に接続されているHBAのものか、およびターゲットID(LOOP ID)とLUNの情報がLT230のドライブに一致するかを確認し、LT230のドライブが、stドライバで制御されているかを判断します。

    stドライバで制御されているドライブに、LT230が含まれていない場合は、以下の手順3から手順5は不要です。
  3. ドライブにアクセスするプログラムがある場合は、そのプログラムをすべて停止してください。

  4. stドライバで制御されている場合、/kernel/drv/st.confにある、LT230のドライブに対するターゲットの定義をコメントアウトします。

    LT230のドライブのターゲットID(LOOP ID)、LUNが一致する箇所の先頭に“#”を挿入し、コメントアウトします。

    サーバ内蔵のドライブが存在する場合、その定義はコメントアウトしないように注意してください。
  5. stドライバで制御されているLT230のドライブのデバイスファイルを削除します。
    以下は、手順1,2で確認したデバイスファイルを削除する例です。

    # rm -i /dev/rmt/*
    rm: /dev/rmt/0 を消去しますか (yes/no)? n
    rm: /dev/rmt/0b を消去しますか (yes/no)? n
    ・・・
    rm: /dev/rmt/1 を消去しますか (yes/no)? y
    rm: /dev/rmt/1b を消去しますか (yes/no)? y
    ・・・

    rmコマンドの実行時に、誤って他のファイルを消さないように十分注意してください。

■ロボットの設定

  1. /usr/kernel/drv/lb.confファイルに、LT230のロボットのTarget IDを記述します。lb.confファイルの例を参照して、ロボットのSCSI IDをTarget IDに記述します。
    以下に、Target IDを2とした場合の記述例を示します。

    # ----------------------------------------
    # Tivoli Storage Management Server for Sun Solaris
    # Licensed Materials - Property of IBM
    # 5765-303 (C) Copyright IBM Corporation 1999.
    # All rights reserved.
    # Refer to Copyright Instructions Form Number G120-2083
    # ---------------------------------------
    
    ・・・
    
    name="lb" class="scsi"
            target=2 lun=1;

    /usr/kernel/drv/lb.confファイルの『name』は"lb"、『class』は"scsi"で固定です。
    『lun』は1を設定してください。
  2. lbドライバを登録します。

    # /opt/tivoli/tsm/devices/bin/autoconf

■IBM Tape Driverの設定

/usr/kernel/drv/IBMtape.confファイルに、ドライブのTarget ID、LUN IDの記述を確認します。
ただし、通常は、インストール時に設定されているため、特に変更する必要はありません。内容の確認だけしてください。

###################################################################################
###################################################################################
##                                                                               ##
##    IBM SCSI Tape & Medium Changer Device Driver for Solaris 7, 8, 9 and 10    ##
##                     (C) COPYRIGHT IBM Corporation, 1994 -                     ##
##                                                                               ##
##                       IBMtape.conf - Configuration File                       ##
##                    Licensed Materials - Property of IBM                       ##
##                             All Rights Reserved                               ##
##                                                                               ##
##        US Government Users Restricted Rights  -  Use, duplication, or         ##
##        disclosure restricted by GSA ADP Schedule Contract with IBM Corp.      ##
##                                                                               ##
###################################################################################
###################################################################################


# An example entry for high numbers of target and lun
# name="IBMtape" class="scsi" target=200 lun=3;

# An example entry for QLogic HBA running qla HBA driver
# name="IBMtape" parent="qla2100" target=0; # for qla2100 only
# name="IBMtape" parent="qla2200" target=0; # for qla2200 only
# name="IBMtape" parent="qla2300" target=0; # for qla2300 only

# An example entry for AMCC JNI HBA
# name="IBMtape" parent="jnic146x" target=0;

# An example entry for Emulex HBA
# name="IBMtape" parent="lpfc" target=0;

name="IBMtape" parent="pseudo" instance=16383;

name="IBMtape" class="scsi" target=0 lun=0 block_size=0 buffering=1 immediate=0 trailer=0 sili=0;
name="IBMtape" class="scsi" target=0 lun=1 block_size=0 buffering=1 immediate=0 trailer=0 sili=0;

・・・

name="IBMtape" class="scsi" target=255 lun=0 block_size=0 buffering=1 immediate=0 trailer=0 sili=0;
name="IBMtape" class="scsi" target=255 lun=1 block_size=0 buffering=1 immediate=0 trailer=0 sili=0;

■HBAドライバの設定

/kernel/drv/fjpfca.confファイルに、ロボット、ドライブのalias名、port、fcp-bind-targetを設定します。なお、ロボットのTarget IDは、/usr/kernel/drv/lb.confファイルで設定したTarget IDを記述してください。

#
# All Rights Reserved, Copyright (c) FUJITSU LIMITED  2000
#
#ident "@(#)$Id: fjpfca.conf,v 3.1.1.1 2001/04/20 11:19:47 hiroki Exp $ FUJITSU"

・・・

alias=
        "DRV00:0x201000e0000e100d",
        "DRV01:0x201100e0000e100d";

・・・

port=
    "fjpfca0:nport",
    "fjpfca1:nport";

・・・

fcp-bind-target=
        "fjpfca0t2:DRV00",
        "fjpfca1t3:DRV01";

本設定は、富士通製HBAドライバ(FJSVpfca)を使用する場合の説明です。その他のHBAドライバ(Emulex、NetMarksなど)を使用する場合は、各製品に応じたHBAのマニュアルを参照してください。
また、本設定は、ファイバチャネルスイッチ接続(FC-SW接続)の場合のみ必要です。
直結接続(FC-AL接続)の場合は、LTライブラリ側で設定されているTarget Idを使用しての設定が必要です。
詳細については、『ETERNUS SF TSM ETERNUS LTライブラリ運用手引書』を参照してください。

■デバイスファイルの作成

  1. サーバをリブートします。

    # touch /reconfigure
    # /usr/sbin/shutdown -y -i6 -g0

  2. サーバ起動後、lsコマンドを実行して、デバイスファイル(lb)を表示します。

    # ls -l /dev/rmt/?lb
    lrwxrwxrwx 1 root root 40 2月 27日 15:07 /dev/rmt/0lb -> ../../devices/pci@16,2000/scsi@1/st@5,0:
    lrwxrwxrwx 1 root other 51 2月 27日 16:50 /dev/rmt/5lb -> ../../devices/pci@17,4000/fibre-channel@4/lb@2,1:lb
    #

  3. 表示されたデバイスファイルから、LT230のロボットが、lbドライバで認識されているか確認します。

    ../../devices/pci@17,4000/fibre-channel@4/lb@2,1:lb
                           1                  2   3
    1:「devices/pci@17,4000/fibre-channel@4」=HBAが搭載されている場所を示す物理パス名です。
    2:「lb」=lbドライバで制御されていることを示します。
    3:「2,1」=「ターゲットID(LOOP ID),LUN」として16進数で示します。

    この内容から、物理パスがLT230に接続されているHBAのものか、およびターゲットID(LOOP ID)とLUNの情報がLT230のロボットに一致するかを確認し、LT230のロボットが、lbドライバで制御されているかを判断します。

  4. lsコマンドを実行して、デバイスファイル(st)を表示します。

    # ls -l /dev/rmt/?st
    lrwxrwxrwx 1 root root 56 2月 27日 16:50 /dev/rmt/1st -> ../../devices/pci@17,4000/fibre-channel@4/IBMtape@2,0:st
    lrwxrwxrwx 1 root root 56 2月 27日 16:50 /dev/rmt/2st -> ../../devices/pci@17,4000/fibre-channel@4/IBMtape@3,0:st
    #

  5. 表示されたデバイスファイルから、LT230のドライブが、IBMtapeドライバで認識されているか確認します。

    ../../devices/pci@17,4000/fibre-channel@4/IBMtape@2,0:st
                           1                  2        3
    1:「devices/pci@17,4000/fibre-channel@4」=HBAが搭載されている場所を示す物理パス名です。
    2:「IBMtape」=IBMtapeドライバで制御されていることを示します。
    3:「2,0」=「ターゲットID(LOOP ID),LUN」として16進数で示します。

    この内容から、物理パスがLT230に接続されているHBAのものか、およびターゲットID(LOOP ID)とLUNの情報がLT230のドライブに一致するかを確認し、LT230のドライブが、IBMtapeドライバで制御されているかを判断します。

D.1.2.2 SCSI接続での設定方法 

■stドライバの無効化

  1. lsコマンドを実行して、デバイスファイルを表示します。

    # ls -l /dev/rmt/*[0-9]
    lrwxrwxrwx 1 root root 40 2月 27日 15:07 /dev/rmt/0 -> ../../devices/pci@16,2000/scsi@1/st@5,0:
    lrwxrwxrwx 1 root root 50 2月 27日 15:07 /dev/rmt/1 -> ../../devices/pci@1f,4000/FJSV,ulsa@3/st@1,0:
    ・・・

  2. 表示されたデバイスファイルから、LT230のデバイスが、stドライバで認識されているかを確認します。

    ../../devices/pci@1f,4000/FJSV,ulsa@3/st@1,0:
                      1                   2   3
    1:「devices/pci@1f,4000/FJSV,ulsa@3」=HBAが搭載されている場所を示す物理パス名です。
    2:「st」=stドライバで制御されていることを示します。
    3:「1,0」=「ターゲットID(LOOP ID),LUN」として16進数で示します。

    この内容から、物理パスがLT230に接続されているHBAのものか、およびターゲットID(LOOP ID)とLUNの情報がLT230のドライブに一致するかを確認し、LT230のドライブが、stドライバで制御されているかを判断します。

    stドライバで制御されているドライブに、LT230が含まれていない場合は、以下の手順3から手順5は不要です。
  3. ドライブにアクセスするプログラムがある場合は、そのプログラムをすべて停止してください。

  4. stドライバで制御されている場合、/kernel/drv/st.confにある、LT230のドライブに対するターゲットの定義をコメントアウトします。

    LT230のドライブのターゲットID(LOOP ID)、LUNが一致する箇所の先頭に“#”を挿入し、コメントアウトします。

    サーバ内蔵のドライブが存在する場合、その定義はコメントアウトしないように注意してください。
  5. stドライバで制御されているLT230のドライブのデバイスファイルを削除します。
    以下は、手順1,2で確認したデバイスファイルを削除する例です。

    # rm -i /dev/rmt/*
    rm: /dev/rmt/0 を消去しますか (yes/no)? n
    rm: /dev/rmt/0b を消去しますか (yes/no)? n
    ・・・
    rm: /dev/rmt/1 を消去しますか (yes/no)? y
    rm: /dev/rmt/1b を消去しますか (yes/no)? y
    ・・・

    rmコマンドの実行時に、誤って他のファイルを消さないように十分注意してください。

■ロボットの設定

  1. /usr/kernel/drv/lb.confファイルに、LT230のロボットのTarget IDを記述します。lb.confファイルの例を参照して、ロボットのSCSI IDをTarget IDに記述します。以下に、SCSI IDを0とした場合の記述例を示します。

    # ----------------------------------------
    # Tivoli Storage Management Server for Sun Solaris 
    # Licensed Materials - Property of IBM 
    # 5765-303 (C) Copyright IBM Corporation 1999. 
    # All rights reserved. 
    # Refer to Copyright Instructions Form Number G120-2083 
    # ---------------------------------------
    
    ・・・
     
    name="lb" class="scsi"
            target=0 lun=0;

    /usr/kernel/drv/lb.confファイルの『name』は"lb"、『class』は"scsi"です。
    『lun』はLT230の設定値を確認し、設定してください。
  2. lbドライバを登録します。

    # /opt/tivoli/tsm/devices/bin/autoconf

■IBM Tape Driverの設定

/usr/kernel/drv/IBMtape.confファイルに、ドライブのTarget ID、LUN IDの記述を確認します。
ただし、通常は、インストール時に設定されているため、特に変更する必要はありません。内容の確認だけしてください。

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##                                                                               ##
##    IBM SCSI Tape & Medium Changer Device Driver for Solaris 7, 8, 9 and 10    ##
##                     (C) COPYRIGHT IBM Corporation, 1994 -                     ##
##                                                                               ##
##                       IBMtape.conf - Configuration File                       ##
##                    Licensed Materials - Property of IBM                       ##
##                             All Rights Reserved                               ##
##                                                                               ##
##        US Government Users Restricted Rights  -  Use, duplication, or         ##
##        disclosure restricted by GSA ADP Schedule Contract with IBM Corp.      ##
##                                                                               ##
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# An example entry for high numbers of target and lun
# name="IBMtape" class="scsi" target=200 lun=3;

# An example entry for QLogic HBA running qla HBA driver
# name="IBMtape" parent="qla2100" target=0; # for qla2100 only
# name="IBMtape" parent="qla2200" target=0; # for qla2200 only
# name="IBMtape" parent="qla2300" target=0; # for qla2300 only

# An example entry for AMCC JNI HBA
# name="IBMtape" parent="jnic146x" target=0;

# An example entry for Emulex HBA
# name="IBMtape" parent="lpfc" target=0;

name="IBMtape" parent="pseudo" instance=16383;

name="IBMtape" class="scsi" target=0 lun=0 block_size=0 buffering=1 immediate=0 trailer=0 sili=0;
name="IBMtape" class="scsi" target=0 lun=1 block_size=0 buffering=1 immediate=0 trailer=0 sili=0;

・・・

name="IBMtape" class="scsi" target=255 lun=0 block_size=0 buffering=1 immediate=0 trailer=0 sili=0;
name="IBMtape" class="scsi" target=255 lun=1 block_size=0 buffering=1 immediate=0 trailer=0 sili=0;

■デバイスファイルの作成

  1. サーバをリブートします。

    # touch /reconfigure
    # /usr/sbin/shutdown -y -i6 -g0

  2. サーバ起動後、lsコマンドを実行して、デバイスファイル(lb)を表示します。

    # ls -l /dev/rmt/?lb
    lrwxrwxrwx 1 root root 40 2月 27日 15:07 /dev/rmt/0lb -> ../../devices/pci@16,2000/scsi@1/st@5,0:
    lrwxrwxrwx 1 root root 51 2月 27日 16:50 /dev/rmt/3lb -> ../../devices/pci@1f,4000/FJSV,ulsa@3/lb@0,0:lb
    #

  3. 表示されたデバイスファイルから、LT230のロボットが、lbドライバで認識されているか確認します。

    ../../devices/pci@1f,4000/FJSV,ulsa@3/lb@0,0:lb
                      1                   2   3
    1:「devices/pci@1f,4000/FJSV,ulsa@3」=HBAが搭載されている場所を示す物理パス名です。
    2:「lb」=lbドライバで制御されていることを示します。
    3:「0,0」=「ターゲットID(LOOP ID),LUN」として16進数で示します。

    この内容から、物理パスがLT230に接続されているHBAのものか、およびターゲットID(LOOP ID)とLUNの情報がLT230のロボットに一致するかを確認し、LT230のロボットが、lbドライバで制御されているかを判断します。

  4. lsコマンドを実行して、デバイスファイル(st)を表示します。

    # ls -l /dev/rmt/?st
    lrwxrwxrwx 1 root root 56 2月 27日 16:50 /dev/rmt/1st -> ../../devices/pci@1f,4000/FJSV,ulsa@3/IBMtape@1,0:st
    lrwxrwxrwx 1 root root 56 2月 27日 16:50 /dev/rmt/2st -> ../../devices/pci@1f,4000/FJSV,ulsa@3/IBMtape@2,0:st
    #

  5. 表示されたデバイスファイルから、LT230のドライブが、IBMtapeドライバで認識されているか確認します。

    ../../devices/pci@1f,4000/FJSV,ulsa@3/IBMtape@1,0:st
                      1                      2     3
    1:「devices/pci@1f,4000/FJSV,ulsa@3」=HBAが搭載されている場所を示す物理パス名です。
    2:「IBMtape」=IBMtapeドライバで制御されていることを示します。
    3:「1,0」=「ターゲットID(LOOP ID),LUN」として16進数で示します。

    この内容から、物理パスがLT230に接続されているHBAのものか、およびターゲットID(LOOP ID)とLUNの情報がLT230のドライブに一致するかを確認し、LT230のドライブが、IBMtapeドライバで制御されているかを判断します。


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