| ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 導入手引書 13.3 -Microsoft(R) Windows(R) 2000/Microsoft(R) Windows Server(R) 2003/Microsoft(R) Windows Server(R) 2008-, -Solaris-, -HP-UX-, -Linux-, -AIX- | 
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| 第8章 テープサーバのカスタマイズ | 
テープサーバでは、運用時に必要となるカーネルパラメーターのチューニングを行う必要があります。設定するシステム種別に応じてチューニング方法が異なります。

「StorageサーバまたはStorage管理サーバとしてのカスタマイズ」を実施する場合は、そこで行うカーネルパラメーターの値と、以下で示す値を加算する必要があります。
Solaris10では、従来の/etc/systemファイルに記載する方法に加えて、/etc/projectファイルに記載する方法が追加されています。
| 
 資源  | 
 パラメーター  | 
 チューニング値  | 
 設定基準  | 
|---|---|---|---|
| 
 共有メモリ  | 
 shmsys:shminfo_shmmax  | 
 268435456  | 
 最大値  | 
| 
 セマフォ  | 
 semsys:seminfo_semmni  | 
 50  | 
 加算  | 
| 
 semsys:seminfo_semmns (*2)  | 
 300  | 
 加算  | 
|
| 
 semsys:seminfo_semmnu (*2)  | 
 150  | 
 加算  | 
|
| 
 semsys:seminfo_semopm  | 
 50  | 
 最大値  | 
|
| 
 semsys:seminfo_semume (*2)  | 
 50  | 
 最大値  | 
|
| 
 semsys:seminfo_semmsl  | 
 125  | 
 最大値  | 
|
| 
 メッセージ  | 
 msgsys:msginfo_msgtql  | 
 テープバックアップ多重度x8 (*1)  | 
 加算  | 
| 
 msgsys:msginfo_msgmni  | 
 テープバックアップ多重度x3 (*1)  | 
 加算  | 
(*1)バックアップ多重度とは、実際に行われるテープへのバックアップおよびテープリストアの多重度です。運用中に行われるバックアップ多重度の最大値を指定してください。通常業務ボリュームの場合、1つのバックアップコマンドにつき1つの多重度となります。Symfowareバックアップの場合、ロググループ1つにつき、そのロググループに含まれる全データベーススペース数が多重度となります。
(*2) Solaris 10では設定不要です。
カーネルパラメーターの編集は、/etc/systemファイルに対して、チューニングのためのレコードを追加や現在のレコードの値を変更することで行います。
以下のコマンドを使用して、現在システムに設定されているパラメタの設定値を確認します。
# /usr/sbin/sysdef  | 
「表:カーネルパラメーターのチューニング値」を参照し、現在の設定値から、パラメタごとに最大、加算の種別を考慮の上、適切な設定値を算出します。
/etc/systemファイルの編集例を以下に示します。(あくまでも例ですので、環境に合わせた設定を行ってください。)
set shmsys:shminfo_shmmax = 268435456 set shmsys:shminfo_shmseg = 60 set semsys:seminfo_semmni = 320 set semsys:seminfo_semmns = 670 set semsys:seminfo_semmnu = 542 set semsys:seminfo_semmsl = 35  | 
カーネルパラメーターのチューニングを反映させるため、システムを再起動します。
システムを再起動するコマンドを以下に示します。
# cd / # /usr/sbin/shutdown -y -i6 -g0  | 
システム再起動後、設定した値が反映されていることを、以下のコマンドで確認します。
# /usr/sbin/sysdef  | 

本製品を使用するサーバで、/etc/systemファイルによるチューニングのみサポートしている他ソフトウェアを使用する場合、設定値に考慮が必要です。
/etc/systemファイルおよび/etc/projectファイルによるチューニングが混在する場合は、オペレーティングシステムのドキュメントを参照し、適切な値を指定してください。
/etc/projectファイルによるチューニングの際には、Solarisのデフォルト値より小さく設定しないように注意してください。
テープマネージャは、以下のプロジェクト配下で動作します。
systemプロジェクト
OS初期設定状態で存在するデーモンなどが動作するプロジェクト
user.rootプロジェクト
OS初期設定状態でroot権限で動作するプロセスが所属するプロジェクト
| 
 資源  | 
 パラメーター  | 
 必要となる値  | 
 設定基準  | 
 特権レベル  | 
|---|---|---|---|---|
| 
 共有メモリ  | 
 project.max-shm-memory  | 
 268435456  | 
 加算  | 
 特権値  | 
| 
 セマフォ  | 
 project.max-sem-ids  | 
 50  | 
 加算  | 
 特権値  | 
| 
 process.max-sem-nsems  | 
 125  | 
 最大値  | 
 特権値  | 
|
| 
 process.max-sem-ops  | 
 50  | 
 最大値  | 
 特権値  | 
|
| 
 メッセージ  | 
 project.max-msg-ids  | 
 テープバックアップ多重度x3 (*1)  | 
 加算  | 
 特権値  | 
(*1)バックアップ多重度とは、実際に行われるテープへのバックアップおよびテープリストアの多重度です。運用中に行われるバックアップ多重度の最大値を指定してください。通常業務ボリュームの場合、1つのバックアップコマンドにつき1つの多重度となります。Symfowareバックアップの場合、ロググループ1つにつき、そのロググループに含まれる全データベーススペース数が多重度となります。
特権レベルの特権値は、/etc/projectファイルに"privileged"を指定します。
パラメーターを編集するには、/etc/projectファイルを編集します。
systemプロジェクトおよびuser.rootプロジェクトにおける、初期値および設定可能名値の上限を確認します。
# newtask -p system # prctl $$ NAME PRIVILEGE VALUE FLAG ACTION RECIPIENT process.max-port-events privileged 65.5K - deny - system 2.15G max deny - process.max-msg-messages privileged 8.19K - deny - system 4.29G max deny - 〜 略 〜 zone.cpu-shares privileged 1 - none - system 65.5K max none - # newtask -p user.root # prctl $$ NAME PRIVILEGE VALUE FLAG ACTION RECIPIENT process.max-port-events privileged 65.5K - deny system 2.15G max deny process.max-msg-messages privileged 8.19K - deny - system 4.29G max deny - 〜 略 〜 zone.cpu-shares privileged 1 - none - system 65.5K max none -  | 
「表: 資源制御のチューニング値」を参照し、現在の設定値から、パラメーターごとに最大、加算の種別を考慮の上、適切な設定値を算出します。
projmodコマンドで、systemプロジェクトおよびuser.rootプロジェクトに対して、値を設定します。
/etc/projectファイルの編集例を以下に示します。(あくまでも例ですので、環境に合わせて正しく設定を行ってください。)
# projmod -s -K 'process.max-sem-nsems=(privileged,125,deny)' system # projmod -s -K 'process.max-sem-ops=(privileged,50,deny)' system # projmod -s -K 'project.max-sem-ids=(privileged,438,deny)' system # projmod -s -K 'process.max-sem-nsems=(privileged,125,deny)' user.root # projmod -s -K 'process.max-sem-ops=(privileged,50,deny)' user.root # projmod -s -K 'project.max-sem-ids=(privileged,438,deny)' user.root  | 
以下のコマンドで設定情報を確認できます。
実行例を以下に示します。
# projects -l
system
        projid : 0
        comment: ""
        users  : (none)
        groups : (none)
        attribs: process.max-sem-nsems=(privileged,125,deny)
                 process.max-sem-ops=(privileged,50,deny)
                 project.max-sem-ids=(privileged,438,deny)
user.root
        projid : 1
        comment: ""
        users  : (none)
        groups : (none)
        attribs: process.max-sem-nsems=(privileged,125,deny)
                 process.max-sem-ops=(privileged,50,deny)
                 project.max-sem-ids=(privileged,438,deny)
noproject
        projid : 2
        comment: ""
        users  : (none)
        groups : (none)
        attribs:
default
        projid : 3
        comment: ""
        users  : (none)
        groups : (none)
        attribs:
group.staff
        projid : 10
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