ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書 13.3 - Microsoft(R) Windows(R) 2000 -,- Microsoft(R) Windows Server(R) 2003 -, - Microsoft(R) Windows Server(R) 2008 - |
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第10章 SQL Serverデータベースのバックアップとリストア | > 10.2 運用設計 |
データベースのバックアップ運用設計を行います。『SQL Server Books Online』の「バックアップと復元の計画の立案」を参考にして設計を行ってください。
さらに、以下のデータベースファイルの配置に関する制限事項を守って設計を行ってください。
AdvancedCopy Managerはローパーティション上に構築されたデータベースはサポートしません。データベースはファイルシステム上に構築してください。
AdvancedCopy Managerは、ボリューム単位(パーティション単位)でコピー処理を実施します。そのため、データベースファイルの配置ボリュームには、対象となるデータベースファイル以外のファイルは置かないでください。
バックアップ対象のデータベースファイルとは無関係なファイルを置いた場合、そのファイルのデータだけでなく、ファイルシステム全体を破壊する恐れがあります。
特に、データベースファイルをシステムドライブに配置することや、SQL ServerとAdvancedCopy Managerの実行ファイル・管理ファイルが存在するボリュームにデータベースを配置しないでください。
1個のボリューム上にN(>2)個のデータベースのファイルを配置すること、および、M(>2)個のボリューム上にN(>2)個のデータベースのファイルを混在配置することは可能ですが、これらN個のデータベースは同一インスタンス配下のデータベースである必要があります。
このような構成のデータベースのバックアップを行う場合、ボリューム上に存在する全てのデータベースを指定して実行してください。SQL Serverが指定された全てのデータベースを凍結させることによりデータ整合性を確保した後、AdvancedCopy Managerが、ファイルが配置されている全てのボリュームに対してコピー処理を実施します。全てのデータベースを指定せずにバックアップを実施した場合は、データベースバックアップを正常に採取できません(バックアップボリュームのファイルシステムが損傷する恐れがあります)。
上記のデータベース構成は、ドライブ文字が不足しているシステムや小規模なデータベースが多数存在しているシステムにおいて、見受けられますが、バックアップ運用上、以下のような問題があります。
複数のデータベースを同時にバックアップすると、処理が完了するまで、指定した全てのデータベースがSQL Serverによって凍結されます。データベースの凍結時間が長くなると、バックアップを正常に完了にできない場合があります。なるべくバックアップ対象となるデータベース数が少なくなるようにデータベース設計を行ってください。
特定のデータベースだけをリストアする場合、アドバンスト・コピーを使用したファイル復元処理を実施することができません。この場合、COPYコマンド、FTP等の手段でリストア対象のデータベースファイルのみを復元する必要があります。アドバンスト・コピーは全てのデータベースをリストアする場合のファイル復元にしか利用できません。
以下の図に示すように、データベースファイルを複数のボリュームに分散配置することは可能です。AdvancedCopy Managerはデータベースファイルが配置された全てのボリュームに対して、処理を行います。
SQL Server 2005/2008でフルテキストカタログを使用する場合は、データベースボリュームのいずれかにフルテキストカタログを作成してください。これにより、フルテキストカタログも含めてデータベースのバックアップ/リストアが行われます。
フルテキストカタログをデータベースボリューム以外のボリュームに作成した場合は、フルテキストカタログはバックアップされないため、リストア後にフルテキストカタログの再構築が必要になります。
バックアップ運用を行うサーバを決定します。
バックアップ運用を行うサーバには、次のものがあります。
複数のStorageサーバを一元管理、集中操作します。AdvancedCopy Managerマネージャー機能をインストールする必要があります。Storage管理サーバは、Storageサーバを兼ねることができます。
SQL Serverの運用を行うサーバです。AdvancedCopy Managerエージェント機能をインストールする必要があります。データベースのバックアップ/リストアはこのサーバより実行します。
バックアップサーバ運用を行うサーバです。AdvancedCopy Managerエージェント機能をインストールする必要があります。データベースボリュームのバックアップ先となるボリューム(バックアップボリューム)が接続されています。バックアップサーバ運用はレプリケーション管理機能を使用する場合のみ実施可能です。バックアップ管理機能では実施できません。
バックアップ対象となるデータベース、および、データベースファイルが配置されているボリューム(データベースボリューム)を決定します。
全てのデータベースボリュームは、ETERNUS ディスクアレイ上に配置されている必要があります。
バックアップ方式を決定します。
バックアップ方式としては以下の2つが選択可能です。
ディスクアレイ装置(ETERNUS ディスクアレイ)のOPC/ROPC機能を用いたバックアップ方式です。バックアップはOPC/ROPCを起動することにより採取されます。
QuickOPC機能に対応したディスクアレイ装置の場合は、差分スナップショット型バックアップを行うことができます。差分スナップショット型バックアップについては、「QuickOPC機能によるバックアップ運用」を参照してください。
ディスクアレイ装置(ETERNUS ディスクアレイ)のEC/REC機能を用いたバックアップ方式です。バックアップは、等価維持状態のEC/RECを停止またはサスペンド(バックアップ管理機能使用時)、およびサスペンド(レプリケーション管理機能使用時)することにより採取されます。
バックアップ管理機能使用時は、等価維持状態のEC/RECを停止またはサスペンドすることによりバックアップが作成されます。SQL Serverバックアップ実行コマンド(swstbackup_sqlsvr)をサスペンド指定で実施すると、Suspend/Resume機能により、等価維持状態を一時停止(サスペンド)してバックアップを行います。Suspend/Resume機能については、「Suspend/Resume機能によるバックアップ運用」を参照してください。
バックアップボリュームを準備します。
データベースボリュームのバックアップ先となるボリュームをバックアップボリュームと呼びます。バックアップボリュームは、ETERNUS ディスクアレイ上に配置されている必要があります。
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