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Systemwalker Operation Manager  Systemwalker for ERPパッケージジョブ連携ガイド SAP R/3編

5.2.1 r3stat

名前

r3stat - SAP R/3 システムへ投入したR/3 システムジョブの状態表示

形式

r3stat [ -c | -d | -v ] [ -f r3job ] [ -o logfile ] [ -t ] login

利用方法

r3stat コマンドは、Systemwalker Operation Manager サーバのコマンドプロンプトから実行します。r3stat コマンドは、システム管理者か、指定されたセション開設用情報“login”と同じ名称のグループに所属するユーザが使用できます。

機能説明

r3stat コマンドは、SAP R/3 システムへ投入したR/3 システムジョブの状態を表示するコマンドです。r3stat コマンドは、指定されたセション開設用情報“login”の権限でSAP R/3 システムに接続し、R/3 システムジョブの情報を表示します。表示対象のジョブは、“-f”オプションで指定する、R/3 システムジョブの管理ファイルで管理されているジョブです。表示する情報は、R/3 システムジョブ、R/3 システムジョブの番号、R/3 システムジョブの名前です。

以下に、r3stat コマンドのオプションおよび引数について説明します。

-c

SAP R/3 システムのメモリ上のR/3 システムジョブの状態と、SAP R/3 システムのデータベースで管理されているR/3 システムジョブの状態を表示します。同時に、メモリ上のR/3 システムジョブの状態を、SAP R/3 システムのデータベースに反映します。

-d

R/3 システムジョブのヘッダ情報、R/3 システムジョブのステップ情報を表示します。

-v

CSV 形式でR/3 システムジョブの稼働実績を表示します。表示する項目は、終了コード、開始日付、開始時刻、終了日付、終了時刻、R/3 システムジョブの名前です。各項目は、カンマ(,)で区切られます。

-f r3job

情報表示するときに参照するR/3 システムジョブの管理ファイルを指定します。“-f”オプションが指定されていない場合は、r3job ファイルが参照されます。

login

Systemwalker Operation Manager がSAP R/3 システムとの通信セションを開設するときに使用するセション開設用情報名を指定します。r3stat コマンドを実行するユーザは、システム管理者かセション開設用情報名と同じ名称のグループに所属している必要があります。

障害調査

以下に、r3stat コマンドの障害調査用オプションおよび引数について説明します。通常は、以下のオプションを使用することはありません。富士通SE からの依頼があった時のみ使用してください。

-o logfile

SAP R/3 システムとのインタフェースであるRFC ファンクションの呼び出しログをlogfile で指定したファイルに格納します。指定したファイルが既に存在する場合には、追加書きを行います。

-t

SAP R/3 システムとのインタフェースであるRFC のトレースを行うようにSAP R/3 システムに依頼します。トレース情報は、SAP R/3 システム内に格納されます。

表示フォーマット

r3stat コマンドが出力するリストの例を以下に説明します。

例) オプションを指定しなかった場合

S JOBCOUNT JOBNAME
R 00198245 TEST010
Y 00198245 TEST020
Y 00198245 TEST030

1 行目は見出しです。“S”はSAP R/3 システムのデータベースで管理されているジョブの状態、“JOBCOUNT”はジョブ番号、“JOBNAME”はジョブ名です。ジョブの状態には、R、Y、P、S、A、F が表示されます。“R”は“active”、“Y”は“ready”、“P”は“scheduled”、“S”は“released”、“A”は“terminated”、“F”は“finished”を表します。

例) “-c”オプションを指定した場合

AS SAD JOBCOUNT JOBNAME
F R 00198245 TEST010
R Y 00198245 TEST020
Y Y 00198245 TEST030

1 行目は見出しです。“AS”はSAP R/3 システムのメモリ上のR/3 システムジョブの状態、“SAD”はSAP R/3 システムのデータベースで管理されているジョブの状態、“JOBCOUNT”はジョブ番号、“JOBNAME”はジョブ名です。ジョブの状態は、“-c オプションを指定しなかった場合”と同じです。

r3stat の注意事項

R/3 システムジョブをSAPGUI を使用してジョブ一覧から削除した場合は、r3job ファイル中の対応するR/3 システムジョブ名が含まれる行を、エディタなどを使って削除してください。削除しなかった場合は、r3stat が異常終了します。

コマンド格納場所

Windows/Windows for Itanium

Systemwalker Operation Managerインストールディレクトリ¥MpWalker.JM¥bin

Solaris/ Linux/Linux for Itanium

/usr/bin

ファイル

データが格納されているファイルを以下に示します。

UNIX版の場合

/etc/mjes/r3/r3passwd

セション開設用情報ファイル

/var/spool/mjes/r3/r3job

R/3 システムジョブの管理情報ファイル

Windowsの場合

Systemwalker Operation Manager インストール先ディレクトリ¥MPWALKER.JM¥Mpmjessv¥R3¥R3passwd

セション開設用情報ファイル

Systemwalker Operation Manager インストール先ディレクトリ¥MPWALKER.JM¥Mpmjessv¥R3¥R3job

R/3 システムジョブの管理情報ファイル

関連項目

SAP R/3 ジョブ連携のr3exec、r3mgr、r3del