スケジュールサーバのシステムダウン時にネットワークジョブ・分散実行ジョブの実行を継続するかどうかは、実行継続モード切り替えコマンド(jmmodeコマンド)を使って定義します。実行継続モード切り替えコマンド(jmmodeコマンド)を定義する方法について説明します。
操作手順
サービス/デーモンの停止
以下のサービス/デーモンを停止します。
ジョブスケジューラサービス/デーモン
ジョブ実行制御サービス/デーモン
実行継続モード切り替えコマンド(jmmodeコマンド)の実行
continueオペランドを指定したjmmodeコマンドを実行して、ネットワークジョブ・分散実行ジョブの実行継続モードを有効にします。jmmodeコマンドの詳細については、“Systemwalker Operation Manager リファレンスマニュアル”の“共通コマンド”を参照してください。
サービス/デーモンの起動
以下のサービス/デーモンを起動します。
ジョブ実行制御サービス/デーモン
ジョブスケジューラサービス/デーモン
注意
Windows版の場合は、スケジュールサーバのシステムダウン時に実行を継続できるジョブは、ネットワークジョブ・分散実行ジョブだけです。スケジュールサーバで実行していたジョブの実行は継続されません。
UNIX版の場合は、スケジュールサーバのシステムダウン時に実行を継続できるジョブは、ジョブ実行制御属性を持つジョブネット内のネットワークジョブ・分散実行ジョブだけです。他の属性を持つジョブネット内のジョブや、スケジュールサーバで実行していたジョブの継続はされません。
JCLファイルを使用している場合、スケジュールサーバのシステムダウン時に、業務の実行は継続されません。
ジョブスケジューラコマンド(jobschprintコマンドを除く)を使用してジョブネットやグループなどの登録を行った場合、スケジュール情報ファイルは二重化されません。コマンドの実行中にスケジュールサーバのシステムダウンが発生した場合、スケジュール情報ファイルが破壊されることがあります。
注意
ネットワークジョブ・分散実行ジョブの実行継続モードについて
インストール時には、スケジュールサーバがシステムダウンしたときに、ネットワークジョブ・分散実行ジョブが強制終了されるモードに設定されています。この場合、システムダウン後のスケジュールサーバ再起動時に、ジョブは“実行を中断した”(終了コード=239)として扱われます。
注意
スケジュール情報ファイルの二重化について
jmmodeコマンドでスケジュール情報ファイルの二重化を指定した場合、スケジュール情報ファイルの他にバックアップファイルの書込みを同期書込みで行います。バックアップファイルの書込みと同期書込みにより、スケジュール情報ファイルの不整合が発生しにくくなります。ただし、グループ、ジョブネット、ジョブのスケジュール性能・起動性能は劣化します。スケジュールどおりに問題なくジョブネットが起動されるか、十分に性能検証を行った後に運用してください。二重化を指定した場合においても、OSがディスクに書込んでいる途中に電源切断が起きた場合などでは、スケジュール情報ファイルの不整合が発生するおそれがあります。このような場合に備えて、定期的にバックアップをする運用を検討してください。
jmmodeコマンドでスケジュール情報ファイルの二重化を指定しない場合は、スケジュール性能・起動性能の劣化は避けられます。ただし、予定外の電源切断などによりスケジュール情報ファイルの不整合が発生する可能性が高くなりますので、定期的にバックアップを実施し、障害発生時にはリストアをする運用を検討してください。
注意
ポリシーの配付について【Windows版】
ネットワークジョブ・分散実行ジョブの実行継続モードを有効にしているサーバ環境から抽出したポリシー情報(ジョブスケジューラの起動パラメタ情報)を、実行継続モードを有効にしていないサーバ環境に配付/適用する場合は、ポリシー情報を配付後に、配付先のサーバ上でcontinueオペランドを指定したjmmodeコマンドを実行して、実行継続モードを有効にしてください。
また、逆に、実行継続モードを有効にしていないサーバ環境から抽出したポリシー情報(ジョブスケジューラの起動パラメタ情報)を、実行継続モードを有効にしているサーバ環境に配付/適用する場合は、ポリシー情報を配付後に、配付先のサーバ上でcancelオペランドを指定したjmmodeコマンドを実行して、実行継続モードを無効にしてください。