1:1運用待機、N:1運用待機の場合に登録する方法を説明します。
1)Systemwalker Operation Managerサービスを自動起動しないようにする
運用系および待機系で、クラスタシステムに登録するSystemwalker Operation Managerのサービスを以下の手順で停止し、自動起動しないようにします。
Systemwalker Operation Managerのサービスを、[コントロールパネル]の[管理ツール]-[サービス]ダイアログボックスで停止します。
[1:1運用待機(サブシステムなし)およびN:1運用待機の場合]
以下のサービスを停止します。
ジョブスケジューラ:Systemwalker MpJobsch
ジョブ実行制御:Systemwalker MpMjes
[1:1運用待機(サブシステムあり)の場合]
運用しているサブシステムを停止します。例えば、サブシステム0とサブシステム1を運用している場合は以下のサービスを停止します。
ジョブスケジューラ:Systemwalker MpJobsch
ジョブ実行制御:Systemwalker MpMjes
ジョブスケジューラ:Systemwalker MpJobsch1
ジョブ実行制御:Systemwalker MpMjes1
[1:1運用待機(サブシステムあり、一部クラスタ運用)の場合]
クラスタ運用するサブシステムを停止します。例えば、サブシステム0とサブシステム1を運用しており、サブシステム1のみクラスタ運用にする場合は以下のサービスを停止します。
ジョブスケジューラ:Systemwalker MpJobsch1
ジョブ実行制御:Systemwalker MpMjes1
停止したサービスの、[スタートアップの種類]を、“自動”から“手動”に変更します。1:1運用待機(サブシステムあり、一部クラスタ運用)の場合でクラスタに登録しないサブシステムは、“手動”に変更しないでください。
2) クラスタサービスの登録
[フェールオーバ クラスタ管理]で、Systemwalker Operation Manager用のクラスタサービスを登録します。
[フェールオーバ クラスタ管理]画面の左のツリーから[サービスとアプリケーション]を選択した状態で[操作]メニュー-[その他のアクション]-[空のサービスまたはアプリケーションの作成]を選択し、[新しいサービスまたはアプリケーション]を作成します。
作成した[新しいサービスまたはアプリケーション]を右クリックし、[プロパティ]を選択します。
[新しいサービスまたはアプリケーションのプロパティ]画面で、[名前]に任意の名前を設定し、[優先する所有者]でノードを選択して優先順に並べます。
3)リソースの登録
2)で登録したクラスタサービスに対して、リソースを登録します。
a)IPアドレスリソースの登録
クライアントからクラスタシステムに接続するときに使用するIPアドレスを登録します。
2)で作成したSystemwalker Operation Manager用のクラスタサービスを選択して、[操作]メニューから[リソースの追加]-[クライアントアクセスポイント]選択するか、Systemwalker Operation Manager用のクラスタサービスにカーソルを位置づけた状態でマウスを右クリックし、[リソースの追加] -[クライアントアクセスポイント]を選択します。
[新しいリソース ウィザード]画面で、以下を指定してIPアドレスリソースを作成します。
名前:ホスト名
アドレス:論理IPアドレス
作成したIPアドレスリソースを選択した状態でマウスを右クリックし、[プロパティ]を選択します。
[ポリシー]タブを選択し、[指定期間内での再起動の試行回数]を0にします。
[名前:指定したホスト名]を選択した状態でマウスを右クリックし、[プロパティ]を選択します。
[依存関係]タブを選択し、1.で作成したIPアドレスリソースを指定します。
[ポリシー]タブを選択し、[指定期間内での再起動の試行回数]を0にします。
b)物理ディスクリソースの登録
Systemwalker Operation Managerの管理データ保存に使用する共有ディスクを登録します。
[フェールオーバ クラスタ管理]画面左のツリーから[記憶域]を選択します。
[使用可能記憶域]で使用するディスクリソースを右クリックし、[その他のアクション]-[このリソースを別のサービスまたはアプリケーションに移動]を選択します。
[サービスまたはアプリケーションの選択]ウィンドウでSystemwalker Operation Manager用のクラスタサービスを選択し、[OK]をクリックします。
追加されたディスクドライブを右クリックし、[プロパティ]を選択します。
[ポリシー]タブを選択し、[指定期間内での再起動の試行回数]を0にします。
他クラスタサービス、すなわち他業務で使用していない共有ディスクを割り当ててください。
参考
共有ディスクは両ノードから接続され、各ノードからアクセス可能ですが、同一の共有ディスクを両ノードから同時に使用することはできません。したがって、共有ディスクは、他クラスタサービスつまり他業務で使用していないドライブを割り当てる必要があります。
c)汎用サービスリソースの登録
以下のサービスを汎用サービスとして登録します。
ジョブ実行制御のサービス
ジョブスケジューラのサービス
スケジュール分散機能のサービス(スケジュール分散機能が有効な場合のみ)
1:1運用待機(サブシステムあり)の場合は、運用しているすべてのサブシステムについてサービスを登録します。例えば、サブシステム0とサブシステム1を運用している場合は、以下のサービスを汎用サービスとして登録します。
サブシステム0のジョブ実行制御のサービス
サブシステム0のジョブスケジューラのサービス
サブシステム0のスケジュール分散機能のサービス(スケジュール分散機能が有効な場合のみ)
サブシステム1のジョブ実行制御のサービス
サブシステム1のジョブスケジューラのサービス
サブシステム1のスケジュール分散機能のサービス(スケジュール分散機能が有効な場合のみ)
1:1運用待機(サブシステムあり、一部クラスタ運用)の場合は、クラスタに登録するすべてのサブシステムについてサービスを登録します。クラスタ構成にしないサブシステムは、登録しないでください。例えば、サブシステム0とサブシステム1を運用しており、サブシステム1のみクラスタに登録する場合は、以下のサービスを汎用サービスとして登録します。
サブシステム1のジョブ実行制御のサービス
サブシステム1のジョブスケジューラのサービス
サブシステム1のスケジュール分散機能のサービス(スケジュール分散機能が有効な場合のみ)
それぞれのサービスについて、以下の手順で登録します。
Systemwalker Operation Manager用のクラスタサービスを選択して、[操作]メニューから[リソースの追加]-[汎用サービス]選択するか、Systemwalker Operation Manager用のクラスタサービスにカーソルを位置づけた状態でマウスを右クリックし、[リソースの追加]-[汎用サービス]を選択します。
[新しいリソース ウィザード]画面で、一覧からサービスを選択します。
下表に選択するサービス名を示します。
[1:1運用待機(サブシステムなし)およびN:1運用待機の場合]
サービス | サービス名 |
---|---|
ジョブ実行制御 | Fujitsu MpWalker MpMjes |
ジョブ | Fujitsu MpWalker MpJobsch |
スケジュール分散機能(注) | Fujitsu MpWalker MpStem |
注)スケジュール分散機能が有効な場合のみ
[1:1運用待機(サブシステムあり)の場合]
サブシステム0とサブシステム1を運用している場合の例です。
サービス | サービス名 |
---|---|
サブシステム0のジョブ実行制御 | Fujitsu MpWalker MpMjes |
サブシステム0のジョブスケジューラ | Fujitsu MpWalker MpJobsch |
サブシステム0のスケジュール分散機能(注) | Fujitsu MpWalker MpStem |
サブシステム1のジョブ実行制御 | Fujitsu MpWalker MpMjes1 |
サブシステム1のジョブ | Fujitsu MpWalker MpJobsch1 |
サブシステム1のスケジュール分散機能(注) | Fujitsu MpWalker MpStem1 |
注)スケジュール分散機能が有効な場合のみ
[1:1運用待機(サブシステムあり、一部クラスタ運用)の場合]
サブシステム0とサブシステム1を運用しており、サブシステム1のみクラスタに登録する場合の例です。
サービス | サービス名 |
---|---|
サブシステム1のジョブ実行制御 | Fujitsu MpWalker MpMjes1 |
サブシステム1のジョブ | Fujitsu MpWalker MpJobsch1 |
サブシステム1のスケジュール分散機能(注) | Fujitsu MpWalker MpStem1 |
注)スケジュール分散機能が有効な場合のみ
作成したリソースを右クリックし、[プロパティ]を選択します。
[依存関係]タブを選択し、a)で登録したIPアドレスリソース、b)で登録した物理ディスクリソースを[AND]で指定します。
[ポリシー]タブを選択し、[指定期間内での再起動の試行回数]を0にします。
ジョブスケジューラのサービスを登録する場合には、上記に加えてジョブ実行制御の汎用サービスリソースも依存関係として登録する必要があります。
注意
その他のサービスを汎用サービスリソース登録する場合
InterstageなどのSystemwalker Operation Manager以外のサービス上で動作するジョブを、Systemwalker Operation Managerを使ってスケジュールする場合は、該当するサービスをSystemwalker Operation Manager用のクラスタサービスに登録します。この場合、ジョブスケジューラの汎用サービスリソースを依存関係として登録する必要があります。
e)汎用アプリケーションリソースの登録
セキュリティ情報の自動反映用のアプリケーションを汎用アプリケーションリソースとして以下の手順で登録します。
Systemwalker Operation Manager用のクラスタサービスを選択して、[操作]メニューから[リソースの追加]-[汎用アプリケーション]選択するか、Systemwalker Operation Manager用のクラスタサービスにカーソルを位置づけた状態でマウスを右クリックし、[リソースの追加]-[汎用アプリケーション]を選択します。
[新しいリソース ウィザード]画面で、以下をのコマンドラインを指定します。
コマンドライン:Systemwalker Operation Managerインストール先ディレクトリ¥MPWALKER¥mpaclmgr¥bin¥jmaclapp.exe(注)
N:1運用待機の場合は、コマンドラインの引数に共有ディスクのディレクトリを指定してください。以下に共有ディスクのディレクトリが“z:¥omgr”の場合の例を示します。
コマンドライン:Systemwalker Operation Managerインストール先ディレクトリ¥MPWALKER¥mpaclmgr¥bin¥jmaclapp.exe z:¥omgr
作成したリソースを選択し、右クリックし、[プロパティ]を選択します。
[依存関係]タブを選択し、a)で登録したIPアドレスリソース、b)で登録した物理ディスクリソースを[AND]で指定します。
[ポリシー]タブを選択し、[指定期間内での再起動の試行回数]を0にします。
4)クラスタ情報の登録
クラスタシステムを構成する運用系、待機系のすべてのノードで、クラスタ環境の構築情報を登録するコマンドを実行します。
Systemwalker Operation Managerインストール先ディレクトリ¥MpWalker.jm¥mpcmtool¥bin¥mpsetcluster.exe
mpsetclusterコマンドの詳細については、“Systemwalker Operation Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。