Interstage Studio プログラマーズガイド
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第2部 Java編> 第5章 Webサービスアプリケーションを開発する> 5.2 開発の流れ

5.2.1 Webサービスアプリケーションを作成する

ここでは、Webサービスアプリケーションを作成する手順として、プロジェクトの作成からWARファイルの作成までをワークベンチの使い方を中心に説明します。

Stateless Session BeanをWebサービス化する場合は、"Stateless Session BeanをWebサービス化する方法"を参照してください。

+プロジェクトを作成する

Webサービスを開発する場合には、Webアプリケーションプロジェクトを作成します。
メニューから[ファイル] > [新規] > [プロジェクト]を選択し、[新規プロジェクト]ダイアログボックスから[J2EE] > [Webアプリケーションプロジェクト]を選択します。

プロジェクトウィザードでは、プロジェクト名、プロジェクト生成場所、使用するJREのバージョンを指定します。
プロジェクトが作成されると、パースペクティブがJ2EEパースペクティブに切り替わります。
J2EEパースペクティブでは、[IJServer]ビューでInterstage Application Serverの操作が行え、Webサービスアプリケーションのデバッグなどを行うのに便利です。また、Webサービスアプリケーション作成時に頻繁に使うウィザードをメニューから直接起動することができます。

Webアプリケーションプロジェクトウィザードでは、Webサービスアプリケーションを開発するのに必要なビルドパスがデフォルトで設定されています。

+サービスエンドポイントインタフェースを作成する

Webサービスとして公開するサービスのインタフェースをJavaで記述します。

サービスエンドポイントインタフェースの作成は、新規Javaインタフェースウィザードを使用すると便利です。J2EEパースペクティブの場合、メニューから[ファイル] > [新規] > [インタフェース]を選択することで、新規Javaインタフェースウィザードが起動します。

サービスエンドポイントインタフェースは、以下を満たす必要があります。

メソッドを定義する場合には、使用可能なデータ型の範囲で行うようにしてください。使用可能なデータ型の詳細については、"サービスエンドポイントインタフェースに関する規則について"を参照してください。

+Webサービスウィザードで必要なファイルを生成する

Webサービスウィザードにより、サービスエンドポイントインタフェースからWebサービスアプリケーションに必要なファイルを生成することができます。

Webサービスウィザードを使用するには、Interstage Application Server機能またはInterstage Application Serverクライアントパッケージをインストールしておく必要があります。

Webサービスウィザードは、以下の手順で起動します。

J2EEパースペクティブから操作する場合:

その他のパースペクティブから操作する場合:

Webサービスウィザードでは、クラスファイル(.class)を解析して情報取得を行うため、ウィザードを起動する前にサービスエンドポイントインタフェースのコンパイルが行われている必要があります。

Webサービスウィザードの詳細については、"Interstage Studioユーザーズガイド"を参照してください。

以下にWebサービスウィザードで生成されるファイルを示します。

生成ファイル

ファイル名

内容

Webサービスエンドポイント

<サービスエンドポイントインタフェース名> SOAPBindingImpl.java

サービスエンドポイントインタフェースの実装クラスです。このクラスにWebサービスの実装を記述します。

ウィザードで指定したパッケージ、名前でソースフォルダ配下に生成されます。

WSDLファイル

<サービスエンドポイントインタフェース名>.wsdl

Webサービスのインタフェース定義ファイルです。

ContextRoot/WEB-INF/wsdl配下に生成されます。

deployment descriptor

webservices.xml

Webサービスに関する配備情報が記述されているファイルです。
ContextRoot/WEB-INF配下に生成されます。(既存のファイルがある場合には情報が追記されます。)

web.xml

WARファイルの配備情報が記述されているファイルです。
ContextRoot/WEB-INF配下に生成されます。(既存のファイルがある場合には情報が追記されます。)

その他のファイル

<WSDLファイル名>_mapping.xml

Webサービスの実行に必要な自動生成ファイルです。

ContextRoot/WEB-INF配下に生成されます。

ファイル生成時のJava型からWSDLのXML型への変換規則については、"Interstage Application Server J2EEユーザーズガイド"を参照してください。

+Webサービスアプリケーションを実装する

Webサービスアプリケーションを実装します。ウィザードで生成されたWebサービスエンドポイントにWebサービスの実装コードを記述します。

その他の生成されたファイルは、通常は編集する必要はありませんが、編集する場合は、ファイルの内容を理解した上で修正を行ってください。各ファイルの詳細は、"Interstage Application Server J2EEユーザーズガイド"を参照してください。

サービスエンドポイントインタフェースでHolderクラスを使用している場合、そのパラメタはinout型として扱われます。パラメタをout型にしたい場合には、WSDLファイルを編集する必要があります。

+WSDLの妥当性を検証する

WSDLの妥当性を検証するために、以下のバリデータが用意されています。


これをビルド時に実行する場合は、[検証]ビルダを選択した上で、[検証]プロパティでバリデータを実行するように設定してください。通常は設定されています。
上記で設定されているバリデータについては、ビルド時以外にもリソースを選択時にコンテキストメニューから[検証]を選択することで検証を実施することができます。

+WARファイルを作成する

Webサービスは、WARファイルにアーカイブします。

ワークベンチの初期状態では、ファイルの保存時に自動的にビルドが行われるようにオプションが設定されており、Webアプリケーションプロジェクトではビルド時にWARファイルを作成するようにビルダが設定されています。

自動的にビルドを行わないようにオプションを変更している場合には、手動でビルドを行ってください。
手動でビルドを行うには以下の方法があります。

Webサービスアプリケーションは、WARファイルでも配備することができますが、ここでは、EARファイルにアーカイブする場合は、[新規 エンタープライズアプリケーションプロジェクト]ウィザードを実行して、エンタープライズアプリケーションプロジェクトを作成します。このとき、エンタープライズアプリケーションに追加するJ2EEモジュールとして、Webアプリケーションプロジェクトを選択します。
EARファイルの作成の詳細については、"J2EEアプリケーションの開発(EARファイルの作成)"を参照してください。

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