Interstage Studio プログラマーズガイド
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第2部 Java編> 第4章 Enterprise JavaBeans (EJB)を開発する> 4.1 概要

4.1.3 EJBコンポーネントの構成

EJBでは、Enterprise Beanをサーバに配備する単位でEJB JARファイル(EJBコンポーネント)にまとめます。EJB JARファイルは、1つ以上のEnterprise Beanと1つのdeployment descriptorで構成されます。また、必要に応じてEnterprise Beanで使用するユーザ定義クラスを含めることができます。
deployment descriptorには、EJB JARファイルに含まれているすべてのEnterprise Beanの配備時に必要な情報(クラス名や種別)やアプリケーションの運用時に必要な情報(環境プロパティやメソッドパーミッション)が含まれています。
それぞれのEnterprise Beanは以下のクラスから構成されます。

++Enterprise Beanクラス

ユーザのビジネスメソッドと、コンテナがEnterprise Beanを管理するために規約上必要としているメソッドを定義します。

++Primary Keyクラス(Entity Beanだけ)

Entity Beanの実行時に、Entity Beanの各インスタンス(データベースでは対応する表の各行に該当する)を一意に識別するためのクラスです。対応する表の主キーの構成項目をフィールドとして定義します。

++Homeインタフェース(Session Bean、Entity Beanだけ)

Enterprise Beanのインスタンスの生成、検索(Entity Beanだけ)または削除を行う方法(メソッド)を、EJBクライアントに公開するためのインタフェースです。EJB2.0準拠のEntity Beanでは、インスタンスに依存しないユーザメソッド(Homeメソッド)の公開にも使用します。Homeインタフェースの実装(Homeスタブ)は配備時に生成されます。EJBクライアントは、実装を意識する必要がなく、Homeインタフェースを介して処理を行います。

++Remoteインタフェース(Session Bean、Entity Beanだけ)

Enterprise BeanのビジネスメソッドをEJBクライアントに公開するためのインタフェースです。Remoteインタフェースの実装(Remoteスタブ)は、配備時に生成されます。EJBクライアントは、実装を意識する必要がなく、Remoteインタフェースを介してビジネスメソッドの呼出しを行います。

++LocalHomeインタフェース(Session Bean、Entity Beanだけ)

Enterprise Beanのインスタンスの生成、検索(Entity Beanだけ)または削除を行う方法(メソッド)を、同一VMのIJServerで動作するアプリケーションに公開するためのインタフェースです。LocalHomeインタフェースの実装(LocalHomeスタブ)は、配備時に生成されます。

++Localインタフェース(Session Bean、Entity Beanだけ)

Enterprise Beanのビジネスメソッドを同一VMのIJServerで動作するアプリケーションに公開するためのインタフェースです。Localインタフェースの実装(Localスタブ)は、配備時に生成されます。

[EJB JARファイルの構成]


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