Systemwalker Centric Manager 使用手引書 監視機能編(互換用) - UNIX/Windows(R)共通 -
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第1部 簡単にシステムを構築する(簡易設定モード)> 第6章 イベント監視の条件定義の設計

6.1 イベント監視の条件定義の考え方

システム上で発生するメッセージの集中監視では、必要なメッセージ、および重要なメッセージだけを通知し、不要なメッセージは抑止する監視方法を推奨します。しかし、イベント監視の条件定義の最適化は監視対象ごとに異なるため、すべてのメッセージを把握する完全な監視はできません。

あらかじめメッセージを調査し、監視するメッセージ、および監視しないメッセージの選定を行ってください。

以下の監視方法のポイントを組み合わせることによって、イベント監視の条件定義の方法を決定します。

イベント監視の条件定義の考え方として、以下の2つがあります。それぞれの利点、および欠点を考慮した上で、どちらかの方法を選択してください。

■A(監視するメッセージ)とC(未知のメッセージ)を監視する場合

イベント監視の条件定義から外れたメッセージも含め、すべてのメッセージを監視する場合の特長は以下のとおりです。

■A(監視するメッセージ)だけを監視する場合

既知のメッセージだけを監視する場合の特長は以下のとおりです。

■初期設定で監視する場合

Systemwalker Centric Managerの初期設定では、以下の条件で監視イベント一覧に表示されています。

上記の初期条件で監視するにあたり弊害があります。

たとえば、SafeCLUSTER(Windows)、PRIMECLUSTER Clustering Base(Solaris、Linux)では、以下のような弊害があります。

■SafeCLUSTERでフェールオーバが発生した場合(イベントログに出力されるメッセージ)

SafeCLUSTERからエラー種別が、“情報”(イベントログに出力されるメッセージ)のイベントが出力されます。

エラー種別が“情報”のため、Systemwalker Centric Managerの監視イベント一覧には表示されません。

■PRIMECLUSTER Clustering Baseでフェールオーバが発生した場合(syslogに出力されるメッセージ)

PRIMECLUSTER Clustering Baseからpriorityが“notice”(syslogに出力されるメッセージ)のメッセージが出力されます。

priorityが“notice”のため、Systemwalker Centric Managerの監視イベント一覧には表示されません。

 

クラスタソフトとしてフェールオーバを開始することは、正常な動作ですが、運用管理者の視点からすると、運用サーバになんらかの障害が発生し、早急に対応をする必要がある、という極めて重要なメッセージとなります。

この場合、エラー種別が“情報”(イベントログに出力されるメッセージ)、およびpriorityが“notice”(syslogに出力されるメッセージ)のメッセージも監視する必要があります。

priorityが“notice”(syslogに出力されるメッセージ)のメッセージを監視する場合(UNIX)

priorityが“notice”のメッセージを監視する場合、syslog.confを変更する必要があります。
priorityが“notice”のメッセージを監視した場合、ほかのソフトウェアの膨大な量のメッセージもすべて監視してしまうため、重要メッセージの処理ができず、業務システムに影響を及ぼす可能性があります。priorityが“notice”(syslogに出力されるメッセージ)のメッセージを監視する場合は、監視する必要がないメッセージを監視対象から外す必要があります。

 

■Systemwalker Centric Managerのメッセージ形式以外の場合(UNIX)

他製品では、Systemwalker Centric Managerのメッセージ形式以外のメッセージを出力している場合があります。それらのメッセージは以下のように通知されます。

上記の条件で監視しているため、以下のような弊害があります。

この場合、イベント監視の条件定義で重要度を補正する必要があります。


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